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異世界転生した。  作者: R0R0
113/168

100

 依頼を受けてから一週間。


 ボーラントは、俺が提案をした骨に魔力を貯める事ができるようになり、走れるようになった。


 体力が無くすぐにばてるが、本人いわく「体を気にしないで動ける事が楽しい。」そうだ。


 それと、ボーラントの食生活についてバイオレットさんに聞くいてみたところ、いたって普通の食生活、とかえってきた。


 ビオラさんがボーラントの事を気にしていたらしく調べたそうだ。


 ボーラントの進展についてはこれぐらい。


 マグナ穣については俺に使った魔法が『磁力魔法』と言うものだと教えてもらったこと以外特になにもなく、ただ剣を打ち合っているだけ。



「もうそろそろお昼なので、終わりにしたいです。」

「分かった。」



 マグナ穣はお昼前になると練習を止める。


 女性だから好きな人の前ではいろいろ準備したいだろうと思い、承諾している。


 が、ボーラントの昼食の品数が多いことに俺は気がついた。



『マグナ穣には悪いがちょっと厨房で見させてもらう。』





 数分後、案の定厨房にマグナ穣が来た。


 そして料理人に教わりながら料理をしているところを目撃した。



『あいつらをくっつけるいいネタができたな。ただ俺だけだと信憑性が薄いから、料理人をこっちに引き込むか。となるとバイオレットさんに相談しなくちゃな。ダメもとで一回聞いてみるか。』



 マグナ穣が料理を終えて出ていったのを確認して、教えていた料理人に聞いてみたところ、



「分かりました。」



 と快く協力を受け入れた。



「いいのか?下手したら解雇なんてことに、なるかもしれないのに。」

「大丈夫です。お嬢様がボーラント様に好意を寄せていることはコンラント家の従者全員が知っていることなので。お嬢様のご家族も気づいているでしょう。」

「知らずは本人ばかり‥‥‥か。ありがとう、助かるよ。」

「いえ、お嬢様の恋が実るのならこれしきのこと、お安いご用です。」



 これで俺が悪者になって二人の仲が縮めば、一ヶ月だった依頼が早く終わり、win-winになる。


 問題は



『どう話を持ってくかだな。俺口下手だから‥‥‥ま、なんとかなる。』





「やっぱ美味しいな、この料理。」

「あら?今さら何当たり前の事を言っているの。貴族には専属の料理人がいるから当然でしょ。」

「いや、俺ら冒険者からすればこんな豪華な食事はめったに無いからな。ボーラントもここの料理は美味しいと思うだろ?」

「はい、どの料理もとても美味しいです。」

「だろうな、なんせお前のはマグナ穣の手作りだから。」

「‥‥‥えっと、それは―――」



 カシャン



「根拠の無い事を鵜呑みにするのはいかがなもと思います。」

「今日昼食を作った料理人に聞けばいいんじゃないか?」

「……そうね、料理長、出てきなさい。」

「はい。」



 貴族だからなのか、昼食を取るときはいつも従者が数名そばにいるので、ここに打ち合わせたときの料理人がいても不思議じゃない。(あの人料理長だったとかよ。)


 不思議なのは内装なんかはザ・貴族みたいなのに、昼食に米が出ることだろう。違和感がはんぱない。



「皆様のお食事は私達がお作りしていただいています。―――ただ、ボーラント様の分はお嬢様のご意向により、一品二品ほどお嬢様自らお作りになられています。」

「な!」

「お嬢様はボーラント様がいらっしゃた次の日から厨房で料理をなさっています。」

「か、勝手なことを言うな!」

「お嬢様が楽しそうに料理をなさっていること、我ら従者は知っております。」



 今いる従者全員が頷く



「あ‥‥‥あぁ‥‥‥」

「だってよ、ボーラント様。」



 ボーラントは赤らめた顔をそっぽに向いた。


 俺は風属性魔法で



「(ここは、また作って下さいだろ。)」



 と耳うちをした。



「こんなの、全部デタラメよ!信じちゃだめ!」

「マ、マグナ様‥‥‥その‥‥‥‥‥‥また‥作って‥‥下さい‥‥」

「‥‥‥‥う‥‥‥

 うわぁぁぁぁぁぁあああ!!!」


『チッ、『ちっぽけな世界(リトルワールド)』!』



 マグナ穣が叫ぶと、マグナ穣の魔力が周りに溢れだしたのでちっぽけな世界(リトルワールド)でそれを無効化した。


 マグナ穣本人は



「あああぁぁぁぁぁぁ‥‥‥」



 どこかへいってしまった。



「だっ、アハハハ‥‥‥よく言ったボーラント、クククク‥‥‥」

「先生が言えっていったんじゃないですか!」

「アハハハ‥‥‥あー、まあ良かったじゃないか、これからマグナ穣の手作りの料理が食べられるようになって。お前が頼めば作ってくれるぞ。いやー笑った笑った。……」


『さっきのが聞いてたやつか。』



 マグナ穣は特殊スキルの『激情強化』と言うものを持っている。


 これは名前の通り、激情‥‥感情が高ぶるとそれに比例して自動で自己強化をするスキルだ。


 効果を見れば冒険者にとって喉から手が出るほど欲しいスキルの一つだが、冒険をしない人にとっては厄介なスキルだ。


 なんせ、さっきのマグナ穣見たいに恋のドキドキなんかで発動してしまうからだ。


 また、この特殊スキルは個人差があるようでマグナ穣の場合、魔力の強化(魔法の威力上昇、魔力の超回復)が著しい。


 本来は自分の魔力のキャパシティ(保有できる魔力の量+それの四分の一)を越えたときは魔力酔いになり、その後少しずつ魔力が抜けていくことになるが、この特殊スキルで強化された分は勝手に放出される。


 強化される量にもよるがマグナ嬢の場合、あたり一面を吹き飛ばすことになる。


 この事は俺に任せろ、てことで今回のやつをやった。



『‥‥‥待てよ。マグナ穣は『激情強化』で魔力が増えすぎるが、ボーラントは魔力を自身の骨に貯める事ができる‥‥‥全くの偶然だが、相性良さそうだな。』

「よし、ボーラント。ちょっと試したいことがある。」

「‥‥‥なんですか。今回みたいなのじゃなければ、やりますが。」

「大丈夫だ。じゃっ、中庭に行くか。」



100だから何かあると思ったかバカめ(笑)


何も考えてません

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