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モチ子ちゃん!!の登場人物!風見 頼子ちゃんでーす!
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…リハエルは長い廊下を猛スピードで走っていた!
(私があの人達を御守りしなくては…)
「リハエル!!!」
…その時、モチ子は脅威のスピードでリハエルに追い付き手をつかんで二人は止まる。
「姫様?!、何故ついて来たのですか!私は騎士です!主を守るのは当然の行為です!」
「だめだよ!堅山のおじちゃんが彼処から出るなって!」
「それは姫様と春様に言われた言葉であって…」
「そう言うことじゃないよ!!」
「…姫様…」
「…私ね、自分が死んだときの記憶を結構見るんだ!…お父様だった時風が…勇者を憎み、リハエルは人そのものを殺したいと思う様になってしまった…私は確かに人間から迫害でお母さんや自分が殺されちゃったけど…私ね、リハエルや時風…守護者の四人に言おうと思ってたんだ!…"人間を憎悪の目で見ないで"って…」
「…それは、…」
「確かに、仕えていた娘が殺されちゃったよ?…でも、今の私達は"人間"なんだよ!…だからさ、リハエル…人間を知ろう?学ぼう?…好きになろうよ!私が一緒に付いていくからさ!」
…モチ子はそう言うと、優しく自分の手をリハエルの前に出す。
「姫様…私は…」
…っとその時だった…
《リハエル卿》
「?!、姫様?…」
…その時、目の前に写し出されたのは…前世の映像…リハエルは全ての記憶を取り戻した筈だ…
…しかし今、見ている映像は…リハエルの記憶のどこにもない…
(これは…一体?)
《はい、姫様……あと、数時間で出陣ですね》
《そうですね》
…前世のモチ子は綺麗な白銀色のマントに黒に近い灰色の女性用の鎧に金色に輝くレイピアを左の腰につけている…
《…リハエル卿、実はですね?私人間が嫌いじゃないのよ?》
《?!、嫌いではない…とは?》
《私もかつては何の変鉄もない人間の子供でした…私は人間の悪いところも知っているけれども、良いところもまたいっぱい知ってます…だから、リハエル卿…私が人間の国と戦うのはこれが最後です。これからは、私は人間との共存を考えています》
《人間、との…共存…姫様、私には理解出来かねます…》
《…貴方にも、いつか分かるときがきますわ…》
…リハエルが困った顔で言うと…前世のモチ子は笑って答えていた。
(姫様…私思い出しました…この言葉を…何故自分が覚えていないのかも……姫様が殺された事によって…私は姫様の大事な思いを忘れ…人間達を殺す事だけしか考えなくなってしまった…)
…リハエルは前世のモチ子の死後、"全ての人間を消してやる"…その想いにより、2年間…まるで野獣の如く暴れまわった…
(…私は……私は…人間を許せるのか?)
…そんな考えていると…突然、リハエルに…モチ子が抱きついて来た!
「ひ、姫?…」
「リハエル…前世の貴方も大事だよ!…でも、その記憶に引っ張られ過ぎないで!!今世のリハエルは!前世のリハエルとは違うよ!貴方はもう…誰も恨まないで?」
「…ひ、うっ…ひめぇ…」
「はいはい!リハエル泣かないで!」
「わ、私は、…姫様の想いを、うわぁあ!」
リハエルはモチ子をギュッと抱きしめながら…しばらくその場で泣き続けていた…
「…落ち着いた?」
「はい、…姫様…私は…人間を好きになれるでしょうか?」
「大丈夫!人間は悪い人ばかりじゃないもん!」
「…そうですね、私も今ならそう思います」
「それじゃあ!リハエル!戻ろう?」
「はい」
…モチ子とリハエルが戻ろうとした時だった…
「「「ドーーーーーン!!!」」」
二人の後ろの壁が崩れ、何かの巨大な乗り物が…黒い煙をあげながら止まっていた!
「な、何?!」
「これは一体…」
…モチ子とリハエルが驚いていると、…その乗り物の中から…二人の男女が何か大声で言い合いをしながら出てきた?
「もう!あんたが運転が下手くそだから墜落したんでしょう!」
「うるせー!お前がいきなり、操縦のレバーを引くからじゃねーか!」
「あれは?!志藤様を助けた喜びでつい!」
「ついで引くなー!」
「もう!あんたはそうやって!…って?子供?」
「あれ?何でこんな所にいるんだ?」
…二人の男女はモチ子とリハエルに気づくと不思議そうな顔でこちらを見てくる。
「リハエル?もしかして…」
「はい…多分彼らは"世界の真実"ではないかと」
モチ子とリハエルはこそこそと耳元で話していると…二人の男女はある結論にたどり着いた…
「もしかしてー!"申し子"の子供か?!」
「あ、だからここにいるんだわ!あいつら良く保護してるって聞くもの!」
「んじゃあー!連れ帰ろうぜー!ボスは戦闘員を増やしたいって欲しがってたからなー!」
(?!やっぱり、子供の行方不明ってこの人達が!)
「姫様!貴女だけでもお逃げ下さい!」
「リハエル!ダメだよ!逃げよう!」
「私は陛下にお仕えする騎士!その娘である姫様に何かあっては陛下に面子が立ちません!」
「へー、そこの女の子前世はお姫様だったのかー!良いよなー、姫様って響きー!」
「もう!あんたは乗り物を直しなさい!私が子供二人を捕まえるから!」
「えー、俺姫様に握手してもらいたーい!」
「捕まえれば何時だってできるでしょう?!」
「いーや!今だね!俺は今すぐしたい!」
「この変態科学者!!」
「変態とはなぜだー?!俺は紳士だぞー!」
「紳士はそう言う発言しないわよ!!」
「紳士はある意味ひた隠しのエロと書く!」
「書かないわよ!」
「「……」」
(なんか…、この人達…目の前で漫才始めちゃった!)
「…なんか夫婦漫才みたいだね!」
…モチ子がそう言うと女性が止まり、顔を真っ赤にさせながら…
「な、ななな何言ってるのよ!わ、私がこんな変態犯罪者の科学者と、め、夫婦な、なんてー!」
「おーい!一個ふえてるじゃねーかよ!ってか!誰が夫婦だよー!こんな暴力の馬鹿力を誰、があ?!」
その時男性が女性の蹴りにより、乗り物に穴をあけながら挟まってしまった…
「誰が!暴力の馬鹿力ですって!?」
「'その行動がだよー!!'」
男性は乗り物の中からくぐもった声で女性に対して言うと…スポッと乗り物に出来た穴から抜け出し…ゆっくりと立ち上がる。
「とりあえず!お嬢さん!俺と握手して!」
「えっ?うん!」
モチ子はびっくりしながらも笑いながら男性と握手を行う…
「あー!やっぱり、姫様の手ってすべすべしてるー!感動だー!」
「もういいわ!この変態!!」
…それから数分間…男性はモチ子の手を触りながら…嬉しそうに微笑み続けていた…




