体育館の意地悪
私は井上が好きなの....?
「ねぇ、美樹ちゃんどうしたの??顔赤いよ??」
「えっ、そうかなぁ?あはは....。」
私、恋しちゃったんだ....。
あんな意地悪な奴に。
「「「さよーならー!!」」」
「んー!!やっと1日終わったぁー!!部活いこーっと。」
「おい。」
肩を叩かれた。
えっ誰??振り返ってみた。....井上だった。
「今日も部活行くだろう?てか、来い。ほら、行くぞ。」
グイッ手を捕まれた。
「えっ?あっはい。」
私井上と...手繋いでる...?
井上の手は暖かくて大きくて優しく私の小さな手を包み込んでくれて...
私。やっぱり井上のことが好きなのかな...?
急に井上の足が止り、振り返ってきた。
「お前、バレー部入るだろう?てか、入れ。」
なぜ命令..?まぁ、入部届け今日出すけど...。
「言われなくても入るよ。」
「...そうか。後、練習始まる前にパスしよーぜ。」
えー。失敗したら怒るし嫌だなぁ...。
「いやだ。一人で壁と..」
「あ??」
「分かった!!一緒にしよう...。」
やっぱり性格悪い...。
「いーち、にーっ、さーんっ......」
昨日は無言だったけど100回するってことで、回数を数えている。
バレーをしているときはいつもと違って真面目で真剣でカッコいいと思える。
いつもがこーだったらいいのに...。
「...ひゃーくっ」
はぁ..失敗しないように意識しすぎたら他の人とパスするより100倍疲れたかも...。
「お前、やっぱり下手だな。」
....頑張ったのに..。やっぱり意地悪。
「ごめんなさいねっ。」
ちょっと強く言ってみた。そしたら...
「肘を開きすぎなんだ。もっと閉じてていねいにしたら安定する。」
「あっそぅ..。ありがとう。」
意地悪と思ったら急に優しくなったりしてホント意味分かんない...。
ボソッ「....バカ」
「なにか言ったか?」
「なんでもなーいっ。ほらっ練習始まるよー?急ごっ!!」
私は意地悪ででも優しい井上が好きなのかもしれない...。
まだ続きまーす。