「愛」たいの言葉に弱い。
この*わがまま姫*は*小悪魔*程度じゃすまない……
彼女の名前は桜桃子、通称「チェリー」。
アゲハ嬢かぶれの元腐女子。
そんな桜桃子と付き合って二年になる僕は、庵。
彼女にはいつも振り回されている。
「桜桃子、聞いて。こないだバイトの時に……」
そんな時聞いているのか聞いていないのかわからないくらい適当にうなずきながら桜桃子はケータイをいじりだす。
こないだだって、見たことのないバッグを持って、
「ねえ、庵ー!!このバッグかわいくなくない!?」
「僕にはよくわからない……けど、僕があげたのはどうしたの!?」
って聞いたら、桜桃子、
「えー?でもこっちもかわいいじゃん!」
って……流石に僕もムッとした。
「いい加減にしてよ!」
僕は拗ねて、桜桃子のことを二時間くらい無視していた。
でも桜桃子が僕のすきを見て不意に触れるだけのKissをしてきた。
「怒っちゃやーだ……」
その時の破壊力は抜群すぎて、やっぱり僕は桜桃子に振り回されっぱなしだ。
彼女の電話はいつも同じ。
『ドライブしたいの、庵、早く迎えに来て来て♪』
『急いでいくね!』
軽いファッションショーを開催してから桜桃子のもとへ向かった。
でもたまに誘ってくれたら、結局最後送らせて桜桃子は
「さよなら」
っていってすぐ帰って行っちゃう。
僕はいつも振り回されっぱなしだ。
なのにどうして嫌いになれないんだ。
昔一度だけ真夜中に泣きながら電話をかけてくれたよね、
理由はよくわからなかったけど僕を頼ってくれたことがうれしかったんだ。
それがとてもうれしくて。
やっぱり僕は桜桃子に恋をしてるんだなって改めて思った。
やっぱりチェリーは甘くって酸っぱいや。
ねぇ、桜桃子。
たまにむっとしたりするから、触れるだけのKissをして、
単純だって言われるかもしれないけど僕はそれだけで十分だ。
少しのわがままには付き合う。
そばにいてあげるから。
だからもう一度Kissして!




