スライムは脅威である
「先に着いてたって事は、情報は何もなし? 一人って事は救助者もいない感じね」
丁度、俺が合流地点に足を踏み入れたところで、【黒猫】の【ライト】が届く範囲まで来た。
あちらも俺が持つ小型ランタンの明かりで、速度を上げてくれたんだろう。
俺も【黒猫】達の方へ移動して、合流を早めた。
「そうだな。小型のスライムが移動した事もなさそうだった。スライムだったら、分裂する時があるからな」
一度別れる際に、スライムの可能性がある事は話に出している。
「分裂した方が数は多くなるけど、倒せるようになるから楽でしょ。デカイままだと火力が足りないから」
「【道化師】様と【黒猫】さんは何でスライムをそこまで警戒するんですか? 私も映像で見た事があるけど、ハンター達は簡単に倒してましたよ」
「スライムはレベル1の異界に出てくる異形だろ? 高レベルになってくると、会いたくない異形になるぞ」
「職業や人数……パーティー数によってはゴブリンキング以上になるわね」
高レベルのスライムと戦闘したハンターだけが分かるやつだ。
「スライムを倒すには内部にある核を壊す必要かがある。それをしなければ、元の姿に戻るわけ。ある意味、異界と同じね。コアを破壊する必要があるのよ」
「それは分かります。ハンターが剣で赤い球体に剣を突き刺してました。その部分も分かりやすかったです」
「それが最弱のスライムだ。スライムもゴブリンみたいに進化する。派生はスライムの方が多い」
「耐性持ちになって、一つの属性しか攻撃が通じなくなる。大きくなると、核に攻撃した途端に分裂する事も。体が厚くなると、核に届くまで連続で攻撃を仕掛け続けないと届かない」
俺の台詞を横取りにするみたいに、【黒猫】が連連とスライムの嫌な部分を上げていく。
盗賊にとっては……魔法使い以外は嫌な相手だからな。
連続攻撃も遠距離での攻撃が重要。それも投げナイフでは効果なし。スライムの体に取り込まれるだけ。
近接攻撃も無効ではないが、大きさ次第では自身が取り込まれる可能性もある。
「今の私達の数とスキルではどうしようもないから」
【ポイズンダガー】も毒耐性があれば効果はないし、【アイスブレス】も耐性次第。【剣刃】も一撃では届かない。【分身】があったとしても、高速移動しているだけで、【黒猫】が取り込まれた時点で詰んでしまう。
対策はハンターの数、魔法数種類によるゴリ押ししかない。
「うわぁ……それは確かに嫌ですね。でも、スライムじゃない可能性が高くなったと、ゴブリンの死体を発見した事で、【黒猫】さんは言ってましたよ」
「おおっ!! 死体があったのか?」
「一応ね。一撃で倒されたのか、胴体が爆発したみたいに五体バラバラ状態でね」
それは強烈な一撃で胴体が潰されたのか。それだけの威力を持つ異形であるのも嫌ではある。
とはいえ、巨大スライムがその威力の攻撃を所持している事もあれば、コング兄弟のドンドンでも可能だ。




