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ロダン廃坑


「……凄いですね。気持ち悪くなるというのも分かる気がします」


 ネスティスが【廃坑】に入り、最初の洗礼はやはり臭いだ。


 勇者はどの異界にも臭い耐性があるらしいが、それは減退がないだけで、最初はやはりキツイのだろう。異界特有の臭いだけでなく、異形もそうだが、血や糞尿の臭いもある。鼻がひん曲がってもおかしくないぐらいだ。


「すぐに戻らないだけでも十分よ。外の異界はまだ良いけど、臭いが充満しそうな洞窟とかの臭いは相当だから。職人区で少し耐性がついたんでしょうね」


 職人区は異界の素材を使用して、道具や装備を作っている。臭いの耐性向上には丁度良い。ただし、他の混じった臭いは異界で体感するしかない。


「真っ暗だと思ってたけど、明かりはあるんですね」


「それも最初だけだ。異界化する前までは、ここで鉱石を掘ってたわけだからな。その道具を異界が利用してるみたいだ」


 異界化は内部を変化させるわけだが、殆どがそこにある物を変化させる。それだけでなく、その道具をそのまま使用してくる場合も。


 ネスティスが見つけたランタンもそうだ。魔力がないのにも関わらず、火が灯っているのは異界の影響だ。


「ちゃんと見たら土の色や石の色も普通とは違ってるから。持ち帰る程の物でもないけどね」


【廃坑】に設置されていたランタンにより、周囲がどんな風になっているのかが分かる。


 高さは五メートル程あり、横幅は十メートルには達してない。通るのは人だけでなく、道具も運ぶ必要があるからだ。


 明かりを受けてではなく、土の色は赤色。石は緑や黒等。【廃坑】までの道では見た事がない色で、異界だと認識させる。


「トロッコ用の線路は健在のようね。それをコング兄弟達が使ったかは別だけど」


【炭坑】を作る中で、石等を運ぶためのトロッコ用の線路も作られていた。それも一つだけでなく、三つ。


 トロッコ本体がある事は俺や【黒猫】も知っているんだが、使われた後なのか、この場には三つ共無くなっている。


「人数を考えるとないだろうな。護衛相手がいるのなら、尚更だ。ここのトロッコ一台に五人も乗れない。まして、ドンドンは体が大きいから余計にだ」


「トロッコは三台あるんですよね。それを全部使えばいいんじゃないですか?」


 ネスティスは【廃坑】に来たばかりで、MAP全体を確認出来ない。歩く事でしか、広げる事が出来ないからなんだが……


「残念だけど、それは無理な話よ。全部が同じ場所を走るわけじゃないから。三台全部揃っていて、パーティーで別々に乗ると分断される。罠に近いわ。これは【危険察知】にも反応しないし」


【廃坑】は一本道ではなく、元々は様々場所で発掘していた事で、途中で道は枝分かれしていく。


「俺もそれに引っ掛かった口だからな。MAPがある程度完成している分、コアがあった場所までは迷う事はないと思う」


 【廃坑】のMAPを所持しているのは、俺や【黒猫】がパーティーにいる利点の一つではある。


 とはいえ、それは未完成に変更になったわけだが。コアが元あった場所までは問題なく行けるはず。

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