キャンプ地
「異界はレベルが上がれば、熾烈になってくる。レベル5以上になると、それが当然みたいになるからな。それを補うためにパーティーが必要になってくるわけだ」
ソロでも限界は出てくる。それは【無法者】メンバーも例外じゃない。【殺戮】はレベル3をソロで攻略したが、5がギリギリ行けるかどうか。6になると無理だろう。
「スキルが制限されるなら、そうなりますよね。それぞれの職業のパッシブスキルを覚えるのも限界があると思います」
ソロで攻略するために、様々なパッシブスキルを習得するという方法もあるが、職業に適正がある以上、向き不向きが出てくる。
例外があるとすれば、勇者……かもしれないが、それでもパラメーターの成長率に差があるからな。
「そういう事。貴女が所持しているスキルを教えてくれない。【道化師】は……いいわ。その代わり、【廃坑】で必須だと思う私のスキルを挙げなさい。境界線に入る前に決めておくわ。あれが見えるという事は、そろそろでしょ」
「ハンターが考える事は大体が同じだからな。以前よりも広くなってる。彼等がここに来たのも嘘じゃないという事だな」
異界の【廃坑】前。休憩するための開けた場所が作られていて、それもキャンプが出来るぐらいの大きさに変化している。
ここでハンターは異界探索の最終準備の確認をする。少しでも快適にするため、ハンター達が拡大したんだろう。
コング兄弟達も同じだったのか、焚き火の跡や食事後のゴミが置かれた状態のままになっていた。
「邪魔になるのは分かるけど、次に使うハンターの事も考えないと駄目なんだから。貴女もそこは気をつけて」
「は、はい!! 手伝います」
【黒猫】はコング兄弟達が残したゴミをまとめ始め、それをネスティスが手伝う。
俺はというと、切り株に腰を下ろした。ハンターが椅子の代用品として切ったんだろう。体力回復もあるが、【黒猫】の能力を【閲覧】するためでもある。
【閲覧】に関しては、【黒猫】も知っている。
「助かるわ。これが終わったら、少し休憩を入れるから。その時にスキルを聞くわね。それと……トイレに行くのも今のうちだから。コイツの事は私が見張っておくし、異界探索ではこれが普通よ」
「誰も覗かないわ!! 軽い食事や水分補給もしておくぞ」
覗きに関してだけはツッコミを入れておく。トイレの事は本当にそうだ。最悪、異界内で行く事もあるが、その時はパーティーが見える場所でする必要がある。勿論、危険だからだ。
食事もそう。下手に匂いがあるのも取り出せば、異形が寄ってくる事もある。
コング兄弟に食事を与えるにしても、異界から出た後にするのが懸命だろう。




