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ハンター失格です

「まっ、待ってくれ。僕は君と争うつもりはない。それだけは先に言わせて欲しい。その上で、コイツが僕以下というのだけは聞き捨てならない」


 ラーンはネスティスを落ち着かせたいみたいだが、【道化師】と比較するのは駄目だから。


 俺の正体をバラしたら、この状況を収める事は可能なのかもしれないが……変装した意味が無くなってしまう。


 彼が魔法ギルドの面々に伝えてもおかしくない。そうなってしまうと、所長だけでなく、俺に罰が与えられるだろう。


「落ち着け。確かに俺の実力は君以下だと思うぞ」


 実際にはそうだ。ラーンと勝負したところで、勝つ事は出来ないと思う。


 彼が魔法使いというのあって、耐性持ちの指輪を装備をしてるから、こっちが負ける事もないだろうけど……


「ば、馬鹿にするな!! 本当は僕の事を下に思ってるから、出る言葉だろ!! 彼女の事も見る目がないと馬鹿にしてる事になるんだぞ」


【道化師】を気に入る時点で見る目はないと俺は思うぞ。


「はぁ……だったら、どうすればいいんだ?」


「今から僕と勝負しろ。勝った方が彼女と……ネスティスと異界に行く」


 ラーンは俺に勝負を挑んできた。勝った方がネスティスに異界に向かうつもりらしいが……


「お前……馬鹿だろ?」


 思わず、本音がポロッと溢れてしまった。


 そんな面倒な事なんてしたくないのは当然だが、ハンターらしからぬ発言を彼がしているからだ。


「な、なんだと!! 僕がさっき馬鹿と言ったからって」


「馬鹿じゃなかったら、ハンター失格だ」


「は、ハンター失格だと!!」


 俺がキツイ言葉を並べている横で、ネスティスがウンウンと頷いている。彼女が本当に分かっているのか、怪しいところではあるんだが……


「魔法使いの期待の星。次でランク3のハンターになる僕が失格なんて事は」


「ランクは関係ないよ。ハンター同士の私闘は禁止。しかも、こんな街中でするのは明らかに駄目でしょ」


 ネスティスの言う通り。ハンター同士の私闘は協会で禁止されている。ギルド内の模擬戦はOK。もしくは、協会に申請を出せば問題なし。


 条件を満たさなければ、喧嘩は駄目という事だ。さっきのネスティスも危なかったわけだが……


「うっ……別にこの場でするつもりじゃなくて、協会に申請をすれば」


 ラーンは動揺しながらも、勝負が出来る方法を思い出したようだ。それを言葉にした時点でドツボに落ちた事に気付いていない。


「お前はネスティスの依頼内容を知ってるのか? それも何処からの依頼なのかを」


 ネスティスはラーンには教えてないとしたら、何処まで彼が盗み聞きしたのか。勿論、スキル【盗み聞き】でじゃないぞ。


 それを知っていたら、そんな事は言えなかったはず。別の依頼でも同じなんだけど……


「そ、そこまでは……って、何の関係があるんだよ!!」


 ラーンは更に動揺が隠せないでいる。自分が不利になってる事に自覚があるみたいだな。

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