表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

127/259

まさかの登場

「一対一? 私が代わりに引き受けて上げるわ」


「……えっ? まさか……その声は」


 風の刃が二つ、俺の後ろから放たれる。


 それは二本の触手にぶつかると共に、無数の小さな刃となり、分散された。


 その後には細切れの触手が大量の血飛沫を降らせ、重なる事での回復も許さない。


「お、お前は!!」


 ドンドンは声の人物を見るやいなや、後退する。彼の顔は引きつり、恐怖を感じてるのが分かった。


 俺も後ろを振り返る。その声が誰なのかを間違うはずがない。


 ここにいるはずのない人物。


 赤、赤、赤。血を浴びるのが当然とばかりに、髪、目、服の全てが真っ赤に染まっている。


 あんな凶悪な魔法を使えるのはたった一人。


 それも俺が【修正】した魔法が上書きされ、強化されている。


「【殺戮】!!」

「【殺戮】様!!」

「ミザリー!?」


「異形に【殺戮】と呼ばれるのは初めてなんだけど、汚い声で呼ばないで欲しいわね」


 ドンドンだけでなく、ネスティスも【殺戮】の姿を見て、思わず声を出した。


【黒猫】も【殺戮】の登場に驚いている。彼女が美人秘書なら、【殺戮】の動向は知っていたはず。


「アイツは……私を様付けしてるから許してあげるわ」


【殺戮】はここにいる一人一人を確認しながら、前へと進んでいく。


 彼女が現れたのは俺達が来た道とは違っていた。上からではなく、最下層。


 最下層にはコアがあるだけじゃなく、工房があったと【黒猫】が言っていたが、他にも道はあり、そこからミザリーが出てきた。


「主も私達以外とパーティーを組むから、危ない目に遭うのよ。今度からはメンバーが誰もいなかったら、断らないと駄目だから」


【殺戮】の本名はミザリー=サイズ。俺の場合、【殺戮】ではなく、ミザリーと呼ばないと機嫌が悪くなる。


 といっても、彼女自身は【殺戮】という二つ名を嫌ってるわけじゃなく、むしろ好んでるぐらいだ。


 逆に俺はレイニーじゃなく、異界時は主と呼ばれている。俺が【道化師】と呼ばれる前からだ。二つ名を貰ったところで、そこは変わらない。


「何でミザリーが」


【廃坑】にいるのもそうだが、いつもと違う姿の俺を見分けるなんて。いや……メンバー達なら全員出来るか。


「話は後よ。まずは主に喧嘩を売った相手を殺さないと。主に歯向かうのは【無法者】に楯突くと一緒だからね」


 ミザリーは俺よりも前に出て、ドンドンと一対一をするつもりだ。


「貴女は……え〜っと……【黒猫】ね。戦闘に巻き込まれないように、そこから離れないと駄目よ。主と似た姿でいるのは、大目に見るのは今回だけだから」


 俺だけでなく、一緒にいるのが【黒猫】というのも分かっているようだ。


 そうなってくるとミザリー、【殺戮】が来たのは所長がどうにか呼んだのか。


【殺戮】は【無法者】メンバー以外の顔や名前を覚えない。所長に関しては顔と二つ名ぐらいで、名前は覚えてないと思う。


【黒猫】も本来の姿でも全然覚えようとしなかった。今も何とか名前を出したぐらいだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ