表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

119/256

成り代わり

「何よ。仲間割れ……けど、そんな事したら」


 俺が【履歴】を見ている間に、コング兄弟は次の行動を起こしていた。


 アイアン……弟達が百足の顔がある場所に噛み付き始めた。


 百足も体の支配権をドンドンに奪われたのか、噛み付きの効果なのか、別の部位に移動出来ていない。それだけでなく、ドンドンの【咆哮】が効いているのだろう。


 【黒猫】だけじゃなく、誰か見ても仲間割れに見える。


「百足が【黒猫】じゃなく、弟を狙ったみたいだが……それがドンドンを怒らせたらしい」


 今が攻撃のチャンスではあるが、二人の硬直が解けないでいる。


「コング兄弟達も一緒に死んでしまうんじゃないんですか?」


 ネスティスの言う通り、百足……虫型が本体であり、核があるはず。それを潰せば、共倒れになる。


 ゴブリンと芋虫の虫型がそうだった。ゴブリンが切り離されても、虫型だけが生存している。


 コア近くにある卵からも、それを窺わせるのだが、生命力を考えるとすれば、ハンター達が上になるのか。


 ドンドンはランク5のハンターであり、弟達もそれに加わる。三人分ともなれば、異形の核を入れ替える事が出来るのか。


 もし、ドンドン達を組み込んだのが死後ではなく、直前だったからこそ、コング兄弟が核に成り得たのだろう。


 百足の目から光は消えて、その部分が下の部位と重なり合った。


 今目の前にいるのは虫型の異形ではなく、完全にコング兄弟という異形に成り代わったわけだ。


「弟達よ。俺達を縛り付ける奴は消え去った。後はアイツ等を殺し、外に出るだけだ。そして、復讐するぞ!!」


 異形の意識が無くなったが、ドンドンの心はすでに堕ちていた。俺達を殺し、外に出るつもりのようだ。そして、こんな姿にした相手に復讐をする。


 一度は異界から出るのに失敗したものの、異形となる百足が消えた事により、ドンドンは大丈夫だと思っているんだろう。


「先程のリベンジだぞ。邪魔する奴を喰った事で力が増えたようだしな」


 ドンドンは余裕のつもりなのか、再度弟達をネスティスと【黒猫】にぶつけるつもりだ。


 弟達の胴体は百足を喰った事で厚みを増しただけでなく、ドンドンのように上半身の体が形成されていく。


「「あうあうあー」」


 とはいえ、ドンドンのように話せる程にはなっていないだが、彼の言葉は理解してるみたいだ。


 ドンドンは【待機】している。

 アイアンは【黒猫】を【標的】とした。

 弟は【ネスティス】を【標的】とした。


 俺は【履歴】を見るのを止め、【開眼】だけに切り替える。


 今は三体が同じ体という認識になり、次の行動を読み取る事が出来ている。


 だが、行動を開始すれば、それぞれを見る必要が出てくる。


 それも一回の攻撃が終わる度となれば、ずっと見続けられない。


 何を見るかを選ばないと駄目になる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ