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新たな妖術

 セカイちゃんもあの場所に入れるのか分からないけど、一緒に鳥居を潜る。

 前回同様階段が永遠と続いているのが目の前にあり、横には⋯⋯誰も居なかった。

 一度出て鳥居の奥を見るとセカイちゃんが居た。


「本当に違う場所に飛ばされるのですね」

「そうだよ〜今度は手を繋いで行こうか?」

「よろしくお願いします」


 今度は手を繋いで入ると、きちんとセカイちゃんと来れた。


「ここが⋯⋯」


 私はみんなを召喚した後にエレベーターを記憶を辿りに探していく。


「何してますの?急いで登らないと⋯⋯かなり高いですよ?」

「ああ、言って無かったね。ここら辺に⋯⋯在ったよ!」


 エレベーターが開く。


「これは!」

「行こうか!」

「はい」


 エレベーターに乗って2人で上まで登る。

 登ると師匠の姿が無かった。

 イサちゃんが鼻をヒクヒクして神社の方に向かっているので私は神社の扉を開く。セカイちゃんは隣にいる。

 そして、中に師匠が居た。私とセカイちゃんはきっと無表情だろう。


「ぎゃあああ、このバラエティ面白いのう!あははは⋯⋯⋯⋯は、はは⋯⋯や、やあ?」


 そこにはテレビを横に成りながら見て、手の届く位置にポテトチップスがあり、手に頭を置いていて反対の手は背中を掻いて、ポテトチップスは何らかの力を使って浮かばせて口に運んでいた。


「これが⋯⋯モフリさんの師匠ですか?」

「いや、違うよ。こんなだらしない人では多分ないよ」


 私は静かに扉を閉めた。この中には師匠に良く似た双子の姉か妹が居たのだ。きっとそうだ。

 あんな凄い妖術を見せて年上感を出していた師匠があんな風にしている筈は無いのだ。


「おっほん、や、やあ久しぶりってゆうほど経って無いが良く来たねモフリよ」

「いつの間に!」


 私達の背後に師匠が飛んでいた。⋯⋯その口元に食べカスを付けて。


「「⋯⋯」」

「なん⋯⋯じ、ゃ」


 師匠がゆっくりと口元に手を当てて、手に付いたソレを見て大急ぎで拭き取った。


「あ、あははは、はは。モフリよLvが上がっているようだな。よし、妖術と霊符用の式を授けようではないか」


 笑って誤魔化す師匠。

 師匠に教えて貰っている間、みんなはセカイちゃんと神社の階段に腰掛けて待つようだ。

 みんながセカイちゃんに撫でられて気持ち良さそうにしている。嫉妬しそうである。


「さて、まずは妖術からだな。何系統にする?」

「系統?」

「あ、知らんのか?系統とゆうのは魔法で例えると属性のようなモノだ。まず、今使える妖火の強化版も使える火系、速度が速く使い勝手の良い電系、汎用性の高い風系、長旅のお供に水系、最初はこの中から1つ選べ、今後取得出来ないってことは無いからな」

「なるほど」


 火はなんか強そうだ。電系はカッコイイ、風系は確かに色んな場面で使えそうだ飛べたりするかとしれない。今では無理かな?水系は攻撃力は低そうだが相手を窒息させたり水の確保が出来るかもしれない。

 さて、どれにするか。

 私的には電系、風系と考えている。

 電系の攻撃は電気なので速いだろう。風系も風なので速いし相手からは見にくい。


「悩んどるな」

「当然ですよ。今後の妖術を左右する選択ですから」

「またいずれ教える事も出来るのだがな」

「あの、電系と風系の特徴を詳しく教えてくれませんか?」

「良かろう。まず、電系は電気系の術だ」

「はい」

「冬場になると静電気がウザったく⋯⋯」

「話がぶれてますよ」

「ジョークじゃ。電系は相手を麻痺に出来たり、自身の移動速度を上げる事が出来る。上達していけば武器等にも電気を纏わせる事が可能だろう。弱点としてはゴム製等の絶縁体には効かないとゆう事かな?」

「ふむふむ」

「風系は風を使った術で風の刃等を飛ばせたり、一時的な速度上昇が使えたりする。仲間のサポートも取りやすい汎用性の高い系統だ。弱点としては大きいなモノは無いな。電系みたいに絶対に効かないってのが無い。火の中水の中でも風を生み出して攻撃が出来るからな」


 なるほどなるほど。


「あ、注意事項だが系統を決めると式神の進化にも影響するからな」

「それは1番重要ですよ!」


 ハクちゃんの毛の色が変わったらどうするんですか!

 火系なら赤かオレンジだろうか?電系なら青?風系は⋯⋯透明?怖いな。水系も青?

 ムム、これは難しい。

 セカイちゃんやみんなに聞くよりもここでは自分で判断したい。

 さて、どれにするか。


「余計悩んどるな。電系は扱いやすく風系は飛翔の術を今後覚えれるようになる」


 飛べるのか⋯⋯いずれ召喚獣として鳥系を契約するつもりでいる。

 だが、自分で飛べるのと乗って飛ぶのは違うし⋯⋯でも電系も捨て難い。


「ええい!今後Lvが上がればまた違う系統も覚えられる!さっさと決めい!」

「だって〜あ、師匠は最初何にしたんですか?」

「妾か?たしか⋯⋯なんだったけ?今では全部使えるし分からんな」

「えぇ〜」


 電気、風、電気ならスピード、風なら跳躍力かな?

 私は近接戦闘が苦手だ。

 電気なら相手を怯ませる。風なら相手を飛ばせる。

 相手を飛ばせる?これは味方に使ったらサポートになるのでは?

 電系は1人特化な気がするが風系なら味方にも使える。

 なら、私が選ぶのは。


「風系にします」

「ふむ分かった。なら、まずは初級の術にしよう。この式を覚えよ。そしたら覚えられる」


 あら、案外あっさり。


「これは風の玉を飛ばせる術だ。最大距離は5メートル。Lvが上がればより遠くに飛ばせるだろう。妖火は操る事が可能だがこれはちょっとは動かせるかもしれんが90度は曲げれない真っ直ぐ飛ぶ術だ」


《条件を満たしました。称号:風系の黒巫女を獲得しました》

《条件を満たしました。妖術:風弾を獲得しました》


 その瞬間、私は新たな術式を覚えた。


「出来ました」

「そうか、では次にこの術だな。跳躍力が少し上昇する。今では1メートルが限界だろう」


《条件を満たしました。妖術:風足を獲得しました》


「出来ました」

「そうか、風足って名だが空中散歩出来る訳では無いから気をつけろよ」

「はい」

「最後にこれだな」


 新たに緑色の術式が師匠の手に顕現して、私はそれをまじまじとして覚えていく。


《条件を満たしました。妖術:風刀を獲得しました》


「風の刃を飛ばせる。上達していけばその場で止めさせて名通りに刀としても使える。この術に関しては上位互換は無い。極めるが良い。近接攻撃の術としても使える」

「分かりました」

「扱いは妖火なんて比では無いほど難しいがな」

「え」


 私、最近妖火普通に飛ばせるようになったのですが⋯⋯寧ろそれでも20メートルが限界なんですが⋯⋯大丈夫でしょうか?

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