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超ゲーム初心者の黒巫女召喚士〜動物嫌われ体質、VRにモフを求める〜  作者: ネリムZ
黒巫女召喚士とその仲間達のクラン劇
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深紅之十字架魔神:オウガ

 サトシは魔法の出る場所が分からないので、なかなか攻めれては居なかった。

 私は魔法を避けながらフランへと接近して、レイシアも同じような感じだった。

 レミリアは魔法が飛んで来た時に対処している感じだ。

 正面から私が刀と剣を振るい十字架の横の部分を攻撃する。

 魔法が私の場所に出現するので、加速してバックする。

 レイシアがその短い隙に背後に周り、刀を振るう。


「それ、吹っ飛べ!」


 ガキん、そんなよく分からない音がなり、フランは師匠の所まで吹き飛んだ。


「天地分離」

『ああああ!』


 あんまり見て居られない光景が広がっているが、目を逸らす訳には行かなかった。

 涙は赤く、徐々に十字架からフランが出て来て、皮膚の色や髪の色が戻って来る。

 赤い涙だけは、どうしてもホッと、安堵出来る物じゃなかったが。

 フランが完全に抜けてサトシ抜いた皆でフランの下へと向かった。


「「フラン!」」


 私とレミリアがフランを師匠から奪い取り、叫ぶ。

 フランは意識は無かったが、寝息を立てていたので、安心である。

 で、こっから本題だな。


 赤き十字架は空を舞っている。

 そして私達の注目を集めたと判断したのか、十字架は止まった。

 もう魔法は降っていない。

 しかし、十字架ははっきりとこっちを見ている気がしたのだ。


『もう、我に貴様は必要ないな』


 十字架の横の部分は手になり、下の部分は分裂して足へと変わり、上の部分は顔となる。

 最初は十字架にそれらしい物を付けたような感じだったのが、人型になって行く。


 そして、完全に赤色の人間体になった。

 身長はおおよそ180センチだろうか。

 自分の手を見て、開いたり閉じたりしている。


『くく。くはははは! ついに、ついに我は、超越者の枠を超越した! 我は、神となった!』


 1人芝居のようにそんな事を叫ぶ。

 その隙がないが隙だらけの所にサトシが接近して大剣をスキル使って振るう。


『ふむ』


 拳を振るい、サトシを吹き飛ばした。

 廃城の壁を貫通して銀色の光は外に吹き飛んだ。


「おいおい。どんな火力してんだよ」


『そうだな。我、我の名前はどうしようか。うーむ、深紅之十字架スカーレットロザリオの魔神、オウガ、にしておくか』


「スゥスゥ」


 隣なら感じる威圧に振り向くと、レミリアが血筋を浮かべて切れていた。


『ふむ。久しいなぁ。レミリア・マーリン。どうした? あの程度の魔法で我が死んでいた、とでも思っていたのか? 残念だったなぁ。大切な妹を守る為に我を倒す為に、そこにいるクズ共の所に侵入した。どうしてそうなったか知らんが、まぁ、細かい事はどうでもいいな。本当は全て呑み込んでやりたかったが、かなりの魔力を手に入れた。それに、フランのクズよりももっと良い肉体を手に入れられそうだしなぁ。そこの気持ち悪いの!』


 そう言って私を指してくる。

 肉体なら師匠達の方が強いと思うが。

 つか、こいつさっきフランの事なんつった?


『素晴らしい! 純粋な神である混沌神カオスの加護を、力をここまで感じると! まだ不純物が混ざったこの体だ。神と言ったが、まだ超越者の1個上の段階でしかない。さながら半魔半身と言った所か。お前の肉体があれば、我は完全な神と成れる。そして、全ての神を呑み込み、この世を、手にするのだ』


 私は刀の剣を持ち、構える。


「レミリア。こちとら昔に何があったか知らんが、フランが苦しんだ原因があいつにあると言うのなら、こっちは全力であいつを殺す」

「えぇ、構わない。あいつは産まれた後すぐにフランへと魂を乗り移した。フランは内部から食われていたのよ。時間を掛けて徐々に魂から追い出し、トドメを刺そうとした所で、私は黒ちゃん達に出会った。レイシア、黒ちゃん。ここで言っちゃうけど最初は2人を利用するつもりだった。アレを倒す戦力として、まぁ、数日で黒ちゃんに惚れちゃったけど」

「「利用しようとしていた事は気づいてた」」


 同時に私達は地を蹴った。

 オウガとは名乗った自称神を殺す為に私達は動く。

 フランはレミリアが自分の存在理由だった。

 そんなレミリアが居なくなり、大変な目にあって苦しんで1度死んだ。

 レミリアはフランの為に動いて、フランの前から消えた。

 細かい所等は分からない。聞く気もない。

 まずは、あのフランをクズと呼んだゴミをこの世から完全なる処分をしてからだ。


混沌魔法カオスマジック混沌弾丸カオスバレッド】」


 私の目の前に魔法陣が出現して気持ち悪いのが固まったかのような見た目の弾丸が生成され、オウガに放たれた。


『やれやれ、そのような有象無象のクズの攻撃が聞くと思うか?』


 オウガは生身でその弾丸を受けた。


『くは』


 弾丸が当たった場所からダメージエフェクトを散らして、苦しむオウガ。

 HPは全回復して、あんまり減ってない。

 十字架の魔女の本体がアイツである事を祈る。

 もしも、こいつを倒してもレイドが続いていたら⋯⋯本体はこいつだ。


 カオスマジックは特別性であり、どんな耐性だろうが意味が無い。

 どんだけ体に自慢があろうが貫ける。

 躱すか防ぐか消す以外にカオスマジックをどうにかする方法はない。

 普通に受けるなんて論外だ。

 だが、そんな魔法よりもえぐいのが、3人いるんだよ。


「陽風花鳥」

「天龍華魔流」

「展開!」

「天華蒼魔斬」


 オウガを中心に花が開くかのような風が巻き起こり、レイシアは斬撃を放った。

 レイシアの髪色が銀髪な所からかなりの力を出している。

 と、言っても50パーセントも出していなさそうだが。


「過去を精算して、愛せなかった分、フランを愛す。その為に、その踏み台になれ! 【ビックバン】」


 大爆発がオウガを中心に起こった。

 今、オウガが面と向かって戦えるのは私と超越者3人か。

 サトシは何時になったら戻るのか。


『ふむ。なかなかだな』

「結構な威力だったと思うけど?」

『ぬ? 貴様は有名な奴だな。確か、レイシアと言う名前だったか? で、そっちは知らんな』

「⋯⋯どうでも良いね。どうせ今日で消えんだからさ」

『ガキのクズが』


 超越者3人の攻撃を受けてもHPが1割減ってないってどゆこと!

 何か、他の倒し方があるかも知れない。


 その前に、私の左手の震えが止まらない。

 武者震い? ビビってる? 違うね。

 体も心も落ち着いている。左手、いや、レーヴァテインだけが震えていたんだ。

オウガは悪魔と言う意味です。


ユミル様「リマちゃん状態が切れるとどうなるの? どんな反動来るの? あれだけチートなんだし」


作「運営陣が聞いたらあかんでしょうに。えっとですね。召喚獣、式神全て応召され、2時間召喚不可能になります。モフリは行動不能状態になり、HPが3まで減ります。さらに、味方に鈍足、麻痺、火傷、毒、呪詛のデバフの上級が付与され、半径10メートル以内の味方ではない(味方NPC含む)人に対して、HPMP除く全てのステータスを90倍にし、無敵時間2時間付与する効果があります」


ユミル様「ふむふむ。アホだな。レイドでは全然良いし、レミリアにそれが付くのはやばいね。ただ、普通のPVPだと、諸刃の剣だね。時間切れでも敵が残ってたら勝ち目ゼロやん」


作「それだけリマちゃんが強いんです」

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