黒巫女召喚士と十字架の魔女その4
「邪魔」
ネマは指揮型アンデッドに近づく為取り巻きのスケルトンを切り飛ばす。
二撃では倒せず、何回か攻撃して倒す。
ネマの体から光が消えて行き、半透明の体はと変化する。
シュラの刀へ自分の半透明の細胞でカバーする。
精神生命体へと自分の細胞を変化させた。
こうする事により肉体を持つ相手に攻撃する事は不可能になった。
逆にゴーストなどの精神生命体への攻撃は可能に成った。
シュラでは精神生命体を攻撃する事が出来ない為にこのような処置を施したのだ。
「フゥ」
小さく、細く、息を吐き目を瞑り集中する。
レイシア直伝、半楼の世界。
対象単体にのみ全神経などを集中し、相手の見えない箇所をも見えるようにする技術。
スキルでは無いので完璧な形では使えないネマだが、それでも今は十分だった。
相手の弱点、相手の内部、それを半透明な相手から読み取る。
対象単体のみ神経を注ぐので他には注意が向かず、隙だらけになる。
これはレイシアにも言えて、レイシアはこの上位互換の領域を併用している。
「翡翠の太刀」
最後のスケルトンを斬り、半楼の世界に入り、相手の本体を見つけ出し、地面に着地と同時に一瞬で接近。
静かに、それでいて確実に急所を狙い素早く振るわれたシュラの刀。
しかし、指揮型アンデッドは持っていた旗でそれを防ぐ。
旗は切れそのまま指揮型アンデッドへと攻撃を仕掛けるネマ。
刹那、ガラガラと大きな指揮型アンデッドの体が崩れて行く。
ネマから少し離れた所に1メートルくらいのスケルトンが現れる。
持っている武器はナイフだった。
光る紅き体に琥珀色の眼光。
その小さな体から溢れ出る威圧感。
・恋する哀れな指揮型アンデッド:アイビスLv3000
それが本体であった。
「私が貴方を楽にしてあげますよ」
ネマは右手の刀をアイビスへと向けてそう言った。
返答は、右手に持っているナイフで証明された。
アイビスから漏れ出る光は他のスケルトンへと伝染し、スケルトンの色を金色に変える。
次の瞬間、スケルトンの動きが変わり防御力などが乏しいプレイヤーは破れて散った。
墓地から1番近い国の宿のベッドで寝ているのでリスポーン位置は固定してあるが、墓地故かそれなりの距離はある。
勿論、対策済みだ。
移動の速い召喚獣または使役獣を使える物をその国に配備していたのだ。
その国からここまで来て再び戻る。
その役目を持つ者が数人いる。
「シュラ、行きますよ」
シュラの返答は決まっている。
──倒す。
◇
多しな馬が行ってから矢と氷結の魔法の支援がない。
私が心配する事では無いのでフランちゃんに集中する。
大きな馬の実力は分からないけど、フランちゃんの魔法のヘイトがあの二人に行かないように全力で戦うだけだ。
「天雷、展開!」
右ふくろはぎに貼って合った形代が金色の光を発してフランちゃんの方へと移動する。
フランちゃんの空に雷雲が出現して青色の雷がフランちゃんへと落ちる。
十字架のお陰か、雷はフランちゃんに吸われるように落ちて行った。
『いや、違う!』
『やばいな。マナとサトシを呼べ!』
「サトシさん! マナちゃん!」
その声に寄って2人はこちらへと来る。
「全力で防御します! マナちゃんもよろしく!」
「ギャラー!」
虹色の半透明な球体が私達を包む。
マナちゃんは移動式魔法アタッカーであり防御力は対して高くない。
VITに比例して硬くなるこの魔法ではほんの僅かに耐えるだけだろう。
と、言っても私も対して防御力はないんだけどさ。
「包み込め、呑み込め、吸い尽くせ、深淵魔球、展開!」
私達を包み込むように顕現させる深淵。
視界が真っ暗に染まり外の状況が分からない状態へと成った。
しかし、内部はサトシさんとマナちゃんの翼で明るい。
MP50消費する事で魔法を吸収する性質を持つ深淵の球体を顕現させる妖術。
僅かに吸収したMPが還元される。50を超える事はないけど。
特訓で深淵や漆黒の妖術は増えたもレベルが上がってないので風系などは増えてない。
「防御系スキルは得意じゃないぞ【シールド】【聖蘭なる盾】」
外の状況──フランちゃんが雷を十字架に吸収させて魔法を発動させる所だった。
「轟け【雷帝】」
フランちゃんを中心に青金の電気柱が広がって行く。
天井から地面まで伸びる柱。
風圧、で揺れる黒い球体に包まれ、黒い球体は半透明の虹色の球体の中。
激しい衝撃が全体的に襲って来て、虹色の球体はバリバリに破壊され深淵魔球もすぐに一杯になり消滅し、白色の盾に衝撃が走る。
「ガルガアアアガ!」
再び私達は球体で包まれた。
黒紫の球体。
所々犬のエンブレムがある。
イサちゃんが使ってくれた。
「終わった」
電気柱が終わった後に球体がそれぞれ消失する。
私はしっかりと刀を掴んでいる。
刀を離したら消えてしまうからね。
「良く耐えた」
「雷を利用されて雷を撃たれるとは思わなかったよ」
「まぁ、そう言う魔法があるって事だよ。妖術を利用するには十字架が必要だけどさ。本当はあの子を殺すように編み出した魔法なんだけど、実験も兼ねて使いますか。【魔法絶対領域】」
フランちゃんを中心に広がる領域。
足にピリピリとした感じがし、違和感が凄く感じる。
嫌に成ってテープ事霊符を剥がして捨てた。
足のピリピリが無くなり、試しに術式を構築しようとしたが、出来なかった。
「この中では魔法以外の術は使用不可能となる。精霊魔法も魔法では無いのでその対象。マナちゃんの回復魔法はこのレインボーディメンションで少し違うだけで本質は魔法だから使えちゃうけど」
妖術使用不可能。
それは私を黒巫女としての力を封じた事になる。
巫女要素が攻撃の妖術しかないってのが悲しい話しだ。
刀に妖力を付与する的な物は私は無いし。
ま、殆ど意味無いと思っていたしいいんだけどさ。
「飛天鳥雷流、飛鳥飛雷」
前方へと空を蹴り高速で移動し、移動の勢いを刀の先端へと集中させ、十字架を狙って突き出す。
先端から電撃が走り、逆風が鳥のような形を形成する。
「捕らえろ【天使の鎖】」
「あらま?」
フランちゃんを金色の鎖で捉えて移動を制限させる。
フランちゃんの横を狙って十字架に攻撃を仕掛ける。
「【シールド】」
刀が貫く場所に正確にシールドを展開して私の刀を防いだ。
「【ライトセイバー】」
「ぐっ」
私の足を光の刃が貫いた。
本来は体を貫いていた。ギリギリ躱せた。
ユミル様「黒巫女の力を制限されて使えないなら、サブタイの黒巫女召喚士の黒巫女は消すべきでは?」
作「今回はまだ使えてますからね。あ、次回から消えるって事はないですよ。黒巫女召喚士じゃなくなったらタイトル詐欺ですからね」
ユミル様「じゃああんな黒ちゃん殺しの領域スキル使わせなければいいのに」
作「メタ発言はともかく、その点に触れるのは本当に宜しくない。それだと作中最強が作者に成ってしまう。あ、ちなみに師匠に能力では無く魔法で作った領域が適用される訳ないじゃないですか。効かないですよ本当の超越者達には。師匠の場合は妖術でそんな領域吹き飛ばせますよ。レイシアさんなら包丁で切れますね」
ユミル様「フランちゃんそれでいいのか?!」
作「超越者は作中最強クラスの実力者の種族ですからね。サエちゃんはまだペーペーなんで」
ユミル様「この作品ってユグドラシルメンバーでモフリの仲間でも登場回とメイン回以外出番無いから皆覚えてないんじゃない? 皆キャラ薄いねん! 特にメルルンとかセカッチに関してはメイン少ないし。グリムンに関してはメインすら、つーか影うっすいねん! 読者様方覚えてないよ」
作「じゃあ、おさらいを(皆覚えてあげて!)」
セカイ、貴美▷▶︎▷▶︎武術家、才能の塊、現在超越者の後継者と成っている。優しく正義感の強い女性。動きなどに気品があり学校だも人気が高い(憧れのみ)。目付きが鷹のように鋭く普通に目を合わせても睨まれていると勘違いされる。登場回におばさんの荷物を運んで居たのに警察に盗んでいると勘違いされて、おばさんと共に警察を説得していた。貴美達が住む町でそこそこ働いている警察は貴美の事を知っている。犯人確保に貢献した成績もあったりなかったり。問題巻き込まれ体質
サエ、沙苗▷▶︎▷▶︎極道の次女。人よりも骨が硬く筋肉その他諸々が化け物クラス。5歳の頃に軽く男子を押しただけで男子を吹き飛ばし、化け物と言われ忌み嫌われボッチだったが萌南が話し掛け友達に、その影響がありカナヅチであり(科学的に証明済み)、兄弟その他諸々の人達の骨も何回も折って、その人達は骨が強く成っている。沙苗も成長して行き力の制御と言う物を習得し始めている。組の戦闘担当の幹部達は沙苗が幼い頃のお世話係をしていた。化け物体質。
メル、彩月▷▶︎▷▶︎ロリ可愛い女子だが、女子に人気。鬼龍と言うシスコンヤンキーの妹。ここでは鬼龍の説明を省きメルだけの説明をする。軽度の金属アレルギーで、金属が好きな変わり者。外の移動中なのではイアホンで金属音を聞いている。金属をこよなく愛しワルフロではいずれ最高最強の鍛冶師に成るお膳立てをされている。化け物クラスの超越者のお陰でシュラを初めにゲームバランス崩壊させてしまうような魔剣を生産している。量産も可能。耳がとても良く、金属音に関しては機会でも分からない超微細な音の違いを聞き取れる。リアルでは紅髪、ゲームでは水色。プレイヤーロリ枠(重要)。アレルギー体質。
グリム、愛梨▷▶︎▷▶︎現在外国に戻り彼氏と同居しているユグドラシル内で唯一の彼氏持ち。一族の遺伝で左目にガチの超能力が使える瞳を持っている。世界最高のマジシャンの娘でありその力は愛梨の方が強いので愛梨はマジシャンとしても成功している。透視の力を使っての医者を目指している。将来有望。彼氏も有望。いずれ金持ち一家となる。安心して欲しい。近々グリムもインフレする予定です。超能力体質。
作「次回は妹2人の紹介を」
ユミル様「文章の量で愛の裁量を感じる⋯⋯。グリムン可哀想」
作「いずれキャラ紹介専用の話を設けるつもりですから、その時に詳しくね。愛梨は一族含めの説明が必要だから」
ユミル様「そうスっか。最後に何時ものお願いをします! 評価やブックマークをお願い! このメタ的な後書きに付いてもご意見ご鞭撻是非お願いしますね!」