01 宇宙船
遠い昔、一つの星が滅びかけた。
「もう私達は駄目だ。この星も生きてはいけないだろう」
「新しい星を、私達が住める星を探しに行くしかない」
度重なる戦争と、繰り返された種族間でのいざこざ。
兵器を持ちだした戦いはあっという間に加速して、生命が住める環境を汚染していった。
そのため、その星は人も動物も植物も、誰も住めなくなってしまった。
その星に生きていた人間達はそのままでは絶滅してしまうはずだった。
しかし、滅びに瀕した彼らはようやく手を取り合い、力を合わせて宇宙船を作った。
そして、もう住めなくなった星からいくつかの種を選び、船に乗せた後に、第二の故郷を探し求めて宇宙へと逃れた。
しかし、何十年、何百年経っても、新しい星は見つからなかった。
「もう私達は駄目だ。この船で生きている人間も少なくなってしまった」
「私達はそもそも自分達の星で争うべきではなかったのだ」
やがて、宇宙船の住人達は、元の星から謝って持ち込まれた細菌ウイルスによって、死に絶えた。
しかしそれでも宇宙船は、主がいなくなっても、それから何百年も何千年も宇宙船は漂い続けた。
そしてとうとう、新しい星にたどりついた。
降り立つものがいない宇宙船は、ひっそりとその星で朽ちていく。
「あれは何だ?」
「でっかい船だな。海にあるもんがなんで、こんな陸地にあるんだ?」
その星の原住民たちに不思議がられながら。




