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n009;魔法訓練

「了解してくださいお願いします。デメリットありませんから。メリットしかないようにしますから。人類の宝ですから」


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


そしてここは、魔法訓練場……らしい。


「な~んとも陰湿な、地下倉庫ですなぁ~ははっ」


「すみませんね……」


「そして、やっぱりここも違わず、魔法陣だらけで……、お化け屋敷ができるネ」


「この空間は全面、魔法陣で結界を敷いてあります。それも強力なヤツです。ここなら、勇者の神聖魔法だって、受け止められますよ」


「勇者になる気はないが、つまり、丈夫ってことか。それより、私は、まだ一度も魔法を撃ったことがない。石はいっぱい投げたが」


「石ですか?」


「いや、石より、魔法の撃ち方を、教えてちょうだい」


「……では、見ててください。――こうして全身に流れる気、すなわち魔力を流れを、意思をもって動かすのです。そして手に集中、圧力を高め、外部へ放出するように、撃つ」


ミラッガーの差し出した手のひらから、大岩のような火炎が飛び出す。その火炎のサイズは、直径1mほどはあるかもしれない。そこに! ウグイス嬢との格の違いを見せつけている。


はるか向こうの、カカシみたいな的に着弾、爆発。


「おおっ!」と、私は二重の驚き。


あんなに遠い的に、ジャストミートでぶつかった。にも関わらず、あのカカシは全然、無傷。


「とまァ、僕の場合には、無詠唱でも、このくらいは出せます」


「あのカカシは、どーなってるの? タダのカカシではないカカシ」


「カカシ? ああ、あれですか。すごいでしょう。防御結界を何十にも固めてあります。何世代にも渡って固め続けました。世界が滅んでも、あのカカシだけは残るでしょう」


「なぜ、そんなカカシ愛を?」


「やはり、先代まで続いた伝統……ということを考えますと、私の代で止めるに止められなくて。――とまぁ、それはともかく、さぁ、ノロさん、撃ち出すのです!」


「ん、魔法のことだね、ヨシ」


魔法射出の実例を見たことによって、すばやくイメージが広がる。

全身のエネルギーを、指先一点に集中し……


突き出した指先に、小さな光球が現る。米粒大。


その光球にエネルギーを送り込むと、どんどんまばゆく、どんどん膨らむ、どんどんどんどん……

そして、直径3mほどの大きさになる。

思いのほか大きくなったので、途中から手を上げて、頭上で生成することにした。

指先一つで維持している。魔法的だ。


「これは……ぬ、ちょっと、これは……」

ミラッガーは戸惑っている。


「よぉーし、ほりゃーっ」


カカシ目がけて、まっすぐ撃ち込むように、力を加え、腕を前に出す。

光球は、ビリヤードキューで弾かれたように、突き進む。そして、カカシに直撃。


「レモマ! レモマ!レモマ! レモマ!! レモマ!!! レモマ!!! 【防御結界】発動」

と、青ざめたミラッガーが唱えた。

ノロとミラッガーを包む、膜のようなものが発生した。


カカシに直撃した光球は、爆破せず、そのまま突き進んで、壁に着弾。

そこでも、爆破はせず、壁をメリメリえぐりながら、……すなわち、トンネルを掘りながら、まだ突き進んで、どこまでも進んでいった。魔法陣の結界は、役立たずだった。


「カカシは?」

カカシは蒸発したかもしれない。いや、昇華というのかな。個体から気体に、一気に状態変化した。あるいは、プラズマにまで変化したかもしれない。


「カカシどころの問題ではありません。マズイですぞ。あのエネルギー球体を処理しなければ。死人が出ますぞ」

ミラッガー、アタフタしている。


「運を、天に」


太鼓判を押した、魔法陣結界とは、何だったのだろう。

装甲板を仕込んだほうが、よっぽどマシだったのではないか?


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


◆視点変更:三人称


光球の進んだ先。


そこには勇者の一人が、村人たちを搾取していた。


勇者には、王のバックアップもある、地位もある、武力もある。そしてモチロン、『勇者の力』という、理不尽なパワーも。


とくに力の差。結局は、武力が問題だった。村人全員で反旗を翻しても、その力、勇者から見ればスズメの涙。


勇者というのは特別なのだ。人間ではない、化物なのだ。古来からのスーパーヒーローなのだ。


そんなスーパーヒーローの一人が……こんなものになってしまった。


「下手かッ、役立たずめがッ!!」


足の爪を切らせていた女を、蹴り飛ばす。


ちょっと機嫌を損ねた勇者は、恒例の一人虐殺娯楽を楽しみ、死体の山を作っては、村人にその片付けをさせていた。血を見るのが好きなタイプの勇者らしい。


もしかすると、この世界には、天罰があるのかもしれない。


ノロの放った、ビックな光球は、やたらカーブして世界中の土中を駆け巡り、にも関わらず一向にエネルギーを消耗しないまま、ようやく、この地まで突き進んだ。


そして――


「どぐぁぐべぁっ!?!?!?!?!」


地面から斜めに這い出た光球は、ろくでなし勇者にクリーンヒット。


なんという偶然。なんという低確率。この光球の進路制御は、やはり、神の御業によるものとしか思えない。


光球は、勇者を押す、押す、押し上げる、空に。


空をゆく勇者。逆 流れ星みたいだ。

しかし、勇者もさるもの、伊達に勇者していない。


光球が圧着しているのに、そして、鎧は溶けているのに、勇者、まだ耐える。


とはいえ、押し上げられて飛ばされた先は、すでに宇宙空間。

この勇者でも、真空は耐えられなかったらしく、徐々に意識を失って、宇宙の彼方へ、さようならした。


そして、光球は弾けて、大爆破する。周囲の星々が、揺れる。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


「…………ヨシ」

私は、手を握りしめた。


「なにが、ヨシなんですか?」


「星の外に出して、そこで爆破させた……ハズ。おおおっ」


ゴアゴアゴアゴアグララララ。地震だ。


「空の彼方で、何か光ってますね」と、ミラッガー。


「私には天井しか見えないが?」ここは屋内だから。


「透視能力です」


「おお、超能力!」


「魔法です。――それは良いとして、あの光球、移動するお日様は、何なんですか!? あれはファイアでもないし、そもそも炎属性ではありませんよね?」


「じゃあ、何なんだ?」と、聞くと、


「何なんですか?」と、聞き返された。


「元気属性じゃないか?」


「そんな属性はありません。僕が見るに、神聖属性に近いような――」


「じゃあ、神聖属性ってことでいいよ」


「いやいや、そうサクッと決められるものでは」


「もういいよ、魔法の分析は、そちらに任すよ。で、次は?」


「ええ……はい」


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。【ラウンジ】


私とミラッガーはソファーに座っている。


「弁償して、とか、そういうのはヤだよ? ヤレと言われてヤッたのだから」


建物とカカシを壊してしまった件について、私は釘を刺す。


「分かってます、分かってます。アレは、そう、僕の責任ですよね。ええ、ノロさんには責任転嫁しないことを誓いますから」


「その件は置いておいて――」と、ミラッガー。


「ノロさん。僕ら魔術師ギルドは、ノロさんに、住む場所を提供します。宿舎ですが。それと、3食のご飯も、望むなら提供しましょう。どうです? どうです?? 良い条件でしょう」


「いいね。で、その提供期間はいつまで?」


「スキがないですね、ノロさん。とくに期限はないので、好きなだけ、ここにいていいですよ」


「ヨシ、じゃあ、世話になろう」


「ええ! ようこそ、ノロさんも、今日から、魔術師ギルドのメンバーです」


「同時に、冒険者ギルドのメンバーでも、あるわけだけど」


「掛け持ちですね。掛け持ちけっこう」


〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓本文ここまで

■要約

・魔法訓練。やっとこさ、はじめて魔法を撃った。それは謎の光球だった。ついでに悪漢勇者を宇宙送りにして灰にする。

・魔術師ギルドに住む。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【随筆?】

■自己流の書き方について。(語り手:著者)

※作者の考えに関心がなければ、読み飛ばしを勧めます。書き手向けの内容です。


●控えめの状況・設定描写と、セリフ多用の文章形式について。

私は、あまり情景描写をしない。設定描写もあまりしない。

それは、読者の、読むエネルギー(労力)を余計に使わせてしまうから。

元々、小説に興味を持ったのは、ゲーム(シナリオ)を作るためだった(気がする)。

今作の、セリフ多用の小説形式は、そういう経緯からです。状況説明は、最低限にしています。

その方が、サクサク読めるでしょう。


●区切り線。。。。。。。。。。。。。。

今回、シーン(場面)の区切りには、「。。。。。。。。。。。...」を用いています。そのワケは、手早く入力できること、ただそれだけです。


●本文以外の内容も、本文に書くのは?

このような本文以外の文章も、「あとがき」、「まえがき」のスペースではなく、本文入力部分に、一緒に書き入れています。

そのワケは、なるべく、「あとがき」、「まえがき」を、無入力にする、という配慮です。

というのも、この「あとがき」、「まえがき」は、「携帯での表示」や「縦書きPDF」まどでは、別ページになり、冗長な印象を読者に与えるためです。


●他

 1話あたり、3000字くらい(6000バイトほど。文字コードによる)を目安に分けております。

 字数が少なすぎれば、次々読む際に、次話ページの読み込み時間がまどろっこしくなります。

 反対に多すぎれば、途中で読書を中断し、あとからまた読もうとするときに、既読と未読の境を探すのが面倒になるでしょう。

 また、前話の最終部分を、次話にも重複して、書くようにしております。この作法は、別の方がやっておられたのを見たのです。一読者の私からすると、安心感を感じたので、取り入れました。


 各話の最後に要約を付け足したのは、作者の私が、これまでの展開を把握しやすくするため、でもあります。忘れやすいので。――たとえば、ヤマトネというキャラクタの存在を、忘れていました。この先、再登場します。


 物語の設定を組み上げるのが苦手で、なおかつ忘れやすい私です。アウトラインソフトを使って、まとめております。

 『VerticalEditor』という縦書きも可能なソフトです。

 執筆には愛用テキストエディタ『TeraPad』を使っております。

 読み直し・校正・推敲には、『Google ドキュメント』や『Word』を使うこともあります。メモ書きには『Google Keep』を。

 今作では、まだ使っておりませんが、人によっては設定量が膨大で、小規模なデータベースが必要になるかもしれません。そういうときは、表計算ソフト『Excel』などが、簡易的なデータベースソフトとしても使えることを、ここにお知らせします。


。。。。。。。。。。。

つい、本文でもないのに、熱中して書いてしまいました。

現在11話目を書きあぐねているところです。

なるべく創作意欲が長続きすればいいなと、思っております。

この物語を、読み続けている方が、一人でもいることを、私に伝えてくださったら、とても、とても、……とても、励みになります。


今だ、先の展開は曖昧模糊(あいまいもこ)として、整然としたキレイなストーリー構成は、ムリそうです。そのとき、そのときで、私の、ノロの、やりたいように、好き放題、やらかしていきます。――私もノロのように絶対的健康体が欲しいです。

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