表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/26

n013;デリンジャーvsノロ

私は、ミラッガーと握手しながら、ブルンブルン振った。ミラッガーの上体も、元気よくはずんだ。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


今日も天気が良い日。


私は、魔術師ギルドの庭にある、野外用イスに座って、くつろいでいた。日が……温かい。ぬくっと、ぬくい。


そこへ、誰かが来て、日光を遮ってしまう。


「……影になる。」


そう言うと、デリンジャーは会釈して、退く。


「は、これは。」


しばらく、二人とも、何も言わず。デリンジャーは、まっすぐ立ったまま、こちらを直視するばかりだった。


こちらから言葉をかけないと、いけないのだろうか、と思い、話す。


「要件があるのかい?」


「ええ、少し、ヌシに聞きたいことが。」


「私はノロ。ヌシじゃない。」


「ノロ殿。某には、貴殿きでん…いや、失礼、貴女に――」


”貴殿”という言葉は、本来、男性向けに言うらしい。デリンジャーは、そこまで配慮したのだろう。魔族は人間より知識・知能・知性が低いわけでは、全然ないようだ。


「いいよ、そっちが、話しやすいように、話せば」


「かたじけなし。某の家系は、魔族でも、古臭い部類のため、某の語り……言葉の選び方までもが、時代に伴わないものと、なってしまった。なるべく、平易に云うよう、努めるが……、某は不器用だ。」


「ちょっと前は、普通に話していたじゃないか?」


「そのときは、一口間違えば、あわや……という状況。普通に話すことを、トコトンまで頑張りすぎました。のち、頭から湯気が出る始末ゆえで」


「わかった、わかったよ、理解を示すよ」


魔族が言語学習する苦労というものを、推し量ることができない。

もしかしたら、相手は相当、苦労して会話能力を得たのかもしれない。

私は、息を吐くように、言葉を発せるが、……誰しもそれが当たり前じゃあ、ないだろうな。


「かたじけない。ゆくゆくは、普通に、話せるよう、学習するので、いまは、いまば」


「でー? なにか聞きたいことがあったんだろ~?」


「ある! 貴殿は、いったい、何者なのか・・・? 某、相手の力を見抜く鑑定には、自信を持っておりゆえに。その常人、平平のキッする部類の超え。並大抵の存在じゃありますまい?」


「何者か? ……か。ふーん……」


「……今は申せぬ、と、そういう意思表示であらせられるか?」


「いや、そうじゃない。んじゃあ、たとえばさ。私から聞くとする――『アンタは、何者?』と」


「某ですか? 某は、デリンジャー。辺境の魔族の一人。――と、こう答えますが」


「ならば、私だって、名前はノロで、人間で――と、そういう自己紹介さ。こんなんで満足のいく解答なのかー?」


「で……ですれば、そのノロ殿、人間離れし、魔族離れした、その尋常ならざる力は、いったい……?」


「さぁねぇ……。あいにく、物忘れが激しくて。覚えているのは、神に健康体を願ったことかなぁ」


「んんんー……」


「どうかしたのか~」


「ノロ殿、折り入ってお願いがあります。某のお願いを、1つ、聞いてはくださいませぬか?」


「内容も聞かずに、ハイOK、とは、いかないね」


「某と、戦ってくだされ!」


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。【荒野】


デリンジャーは、私を抱きかかえると、町ガンタウンを出て、荒野まで走った。


随分、アクティブかつアウトドアな魔族だった。


「そーんなに戦いが好きなのか~っ? 魔族というのは?」


「ノロ殿、ここならキレイさっぱり何もなし、存分に戦えますぞ」


「デリンジャー、少しずつ口調が変わってる?」


「勉強してますので」


「まあいい」



遠く、ガンタウンの方を見ると、町の高台から、こちらを注視している人が見える。

ベレッタ……だろうか。そういえば、町を守る仕事をしているとか、だったか。町の周囲を監視中か。



「ノロ殿、準備はよろしいか? 本気で行きますぞ!?」


現在、2者は、間合い取って離れている。


「あぁ~、お手柔らかに頼むよ」


成り行き任せで始まったバトル。



先手必勝、とばかりに、突っ込むデリンジャー。その姿は、目の前で急転換し、私の側面にいた。


明らかに、今まで見た何者よりも、早い動きを見せる。驚き。


デリンジャーの手刀が、私の脇腹に叩き込まれる。まずは爪を使わず、打撃を試したらしい。


その重い衝撃で、私の片足が埋まるが、吹っ飛ばされない。


「・・・!?」、デリンジャー驚愕の表情。


そのまま、デリンジャーの手刀を、つかみ、ひねりつつ持ち上げる。それは、デリンジャーの体ごと、持ってかれる勢い。で、顔から地面に叩きつけた。


「そぉーーりゃぁあッ」


地盤沈下が起きる。地面から、唸るような重低音がとどろき、ズズリズズリと、地が沈んでゆく。


デリンジャーが動かなくなってしまった。


仰向けにすると、頭蓋骨がボロボロになっており、死の危険があった。


「まずい……」


私は、以前にブドリが回復魔法で、人々を癒やしているのを目撃している。あれを真似ようと思う。


デリンジャーの顔に、両手をあてがい、自然治癒……、壊れたものは、あるべき形に復活をとげるというイメージで、エネルギーを動かした。


それなりの時間はかかったが、回復魔法らしきもの、たしかに発動したらしい。温かな光が、つつんでいたのだから。


それと、腕の方も、もう少しで千切れ取れるところだったから、それも治した。完璧だ。


デリンジャーは、何事もなかったかのように、起き上がる。顔も軽症の傷だけとなった。


「それ、某は…いったい……?」


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


徐々に記憶が復活したデリンジャーは、試合の続きを辞退した。


死闘より、生命が大事だと、気づかされたらしい。


私も力加減を学んだので、良かった。




〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

■要約

・デリンジャーはノロに何者かと尋ねての雑談。

・デリンジャー vs ノロ。それは勝負というものではなかった。


◆文章作法、少し変えた。

迷っている。カギカッコ最後の点(。)の有無をどうするかを。


◆デリンジャーのセリフは、日本語体系から逸脱しているかもしれないのは、仕様です。カンで読んでネ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ