第19話
「……失策も失策。大失策だな」
最早一人きりとなってしまった戦況に、スティレオは天を見上げた。
ディライトの撃破という練りに練った作戦も、正体不明の獣人が介入したことで台無しとなってしまった。
流石にこんな異常事態が起きようとは、作戦立案時に想像できるはずもない。
そもそも、多数のギルドが連なって樹立したギルド連盟国家〈エピック〉といえど、その主要人種は人族である。
人族からすれば異種族である獣人族と出会うことなどそうそうなく、スティレオはサミアが突然乱入してきたことに必然性を感じていた。
「自由を謳う〈冒極〉では、特に異種族が多いと聞くが……。最近は獣にも冒険者紛いのことをさせるのか? 余程の人手不足とみえる」
「……?」
「黙か。所詮、獣だな」
「……けもの」
皮肉を込めた発言だったが、サミアの反応は余りにも鈍い。
思惑が外れたか、とその手応えのなさをスティレオは訝しんだ。
ディライトの危機的状況、完全に注意が逸れたタイミング――これら要因を加味すれば、余りにも〈冒極〉側の存在である。
だが、サミアの反応を見る限り、冒険者ひいてはディライトの仲間という線は薄いだろう。
では一体、誰に追い詰められているというのか。通りすがりの獣人族の子供に敗戦したとでもいうのか。
自身の運のなさに、スティレオは憤りをぶつけざるをえなかった。
「認めん。私は認めんぞ、こんな獣風情に……!」
「けもの……獣じゃない」
スティレオの怒りに呼応して、サミアも再びナイフを構えた。
逆手に構えた刃が狙うのは、男の頸部。どの部位を狙えば生物は死に至るのか、それは人間も魔法生物も変わらない。
視線に殺意を込めて、スティレオとの距離を縮めようとしたその時、サミアの背筋に寒気が走った。
「どうした、来ないのか」
――近付けば死ぬ。
根拠のない、最早勘の域ではあるが、突如として湧き出た思考に従って、サミアは両の足を止めた。
臀部から生えた尾が、ブルブルと根本から震える。
片手をポケットに入れ突っ立っているスティレオの姿は、一見して隙だらけに見えるが、決して近寄ってはならないと本能が告げている。
先程とは一転して、動きの止まったサミアを見て、スティレオは鼻を鳴らした。
「流石獣だ。野生の勘とやらか」
「獣って呼ぶな」
「何? 鳴き声で聞こえんな」
「レディに対する扱いじゃない、って言ってんだよ」
「……ディライト・ノヴァライト」
場に響いた声に、スティレオは顔を顰めると共に声主の名を呟いた。
入口正面から見て、廃教会の奥にある扉からディライトが姿を現したのだ。
扉の奥には地下室へと続く階段があり、そこから上がってきたということは、四方を魔法生物で囲んでディライトを押し潰す、という作戦は失敗したようだ。
スティレオが知り得ない何らかの手札を隠し持っていることは間違いなく、現存する戦力ではディライトに太刀打ちできないことは目に見えていた。
「随分と殺風景になってまぁ」
悠然と歩みを進めながら、ディライトは辺りを見回した。
地下へと落ちる直前とは打って変わって、魔法生物が軒並み倒れ伏している状況。
自ずとディライトの視線は、新たな登場人物である獣人の少女へと注がれた。
「お前がやったのか」
「……」
ディライトの問いかけに、サミアが頷きで返す。
その反応を見たディライトが言葉を発するよりも早く、ディライトが身に着けていたネックレスが独りでに動き出した。
『やるじゃねェかガキィ! まっ、オレサマの次にだけどよォ!』
「えっ……キモ」
『このクソガキ、ぶっ飛ばしてやろーかァ!?』
「んっー、めちゃくちゃいいねッ」
『お゛いディ! 何のいいねだ、それはよォ!?』
触れてもいないネックレスが唐突に動き出すという気味の悪い現象に、サミアは思わず本音を吐露した。
初対面で貶されたグレッグは、当然の如く怒りを露わにするが、ディライトからすればサミアの正直な感想は正しい反応であるといえる。
それよりも、窮地に立たされたというのに未だ明確に焦りを見せないスティレオへと、ディライトの意識は向いていた。
「理解できてる? 形勢逆転だけど」
「分かっているとも。その様子だと、邪魔立てがなくとも策が成功していたかは怪しいな」
「策ぅ? 何かあったそういうの?」
『いんや、知らねーなァ』
「ククッ……全く、つくづく」
馬鹿げた主従だ――そんな言葉を飲み込んだスティレオは、手で眉間を揉み解した。
ディライトとグレッグの、相手を心底馬鹿にするような態度に、呆れを通り越して、痛快感すら抱く。だが、敗北感まで抱いた覚えはない。
スティレオは、ディライトとサミアが視界に収まるよう立ち位置を変えると、調髪用に使用していた櫛を徐ろに取り出した。
この櫛こそが、スティレオの見せていた余裕の現れであり、自身が出し得る逃走の手札であった。
「私がこれを――」
銃声音。
スティレオが掲げた櫛を『水ノ噴流』が貫いた。
反動で手から飛び出た櫛は、粉々に砕け割れてしまった。
スティレオの瞳が、破壊行動をとった下手人を捉える。
右手にグレッグを構えて、ディライトが挑発的な笑みを浮かべていた。
「させねぇよ」
残弾はない、とグレッグが告げていた言葉自体が嘘だったのだ。だが、そもそもの吸い取った数と撃ち出した数が合わない。それに『水ノ噴流』自体の威力が目に見えて落ちている。スティレオでも初速を捉えることが出来たのがいい証拠だ。
一体何をしたのか――疑問が尽きないが、それらを尋ねるでもなく、櫛を破壊されたことを悔恨するでもなく、スティレオは顔に喜色を浮かばせた。
「――壊せば君らとはおさらばだ、と言おうとしたのだが。これで手間が省けたな」
言うやいなや、スティレオの輪郭がボヤけ始める。
スティレオの一挙手一足を油断なく視ていたディライトは、もう1度迷わず引き金を引いた。
従来よりもやはり出力が落ちている『水ノ噴流』が撃たれるが、スティレオは避ける動作を見せない。回避する必要がなくなったのだ。
堂々と迎えたスティレオの身を、弱々しくも未だ鋭さを持った水線が貫いた。
「無駄だ。既に実体はここにない」
スティレオは左大腿部を貫かれたというのに、血飛沫はおろか痛がる様子さえ見せない。
水面に石を投じた時のように、接触部分に揺らぎが起こるだけで、魔法弾による身体への損傷は見受けられなかった。
実像であるのに虚像であるかのような不可思議な現象に、ディライトは心当たりがあった。
〈冒極〉のギルド長であるバンギッシュが、魔道具【記憶する取手】を使用したときに酷似している。
「……『転移』か」
空間と空間を移動する魔法体系の技法。
櫛にその魔法を落とし込み、破壊されれば即時効果が発動する魔道具だったのだろう。
事実、スティレオの身体は四肢から芯部へと向かって、泡のように空中へ溶け消えてゆく。
目に見えているのは残りカスのようなもので、実体のほとんどは既に転移している。どんな肉体的攻撃も無意味だ。
物理的追撃が不可能である以上、精神的負荷を掛けるためにディライトは口撃へと手段を変えた。
「奇襲して――失敗したら逃げる? ダッセェなぁお前」
「逃げではない。戦略的撤退にすぎんよ」
「キャンキャン、鳴き声で聞こえねーよ。じゃあね、負け犬」
「……雪辱は土産として残す。せいぜい生き残ってみせろ」
その言葉を最後に、憤懣に満ちたスティレオの顔が泡沫となって消えていった。
敗走者として完全に姿を晦ましたスティレオを肴に酒でも一杯含みたいところだが、ディライトにそんな余裕はなかった。
廃教会全体を巨大な揺れが襲ったからだ。
鳴り響く振動音と共に、家屋自体が軋み、壁や床に亀裂が走っていく。
やがて天井にまで達した直後、倒壊を招いている元凶が天井全体を突き破って全容を表した。
降りかかる瓦礫をディライトは魔術で弾き、サミアは持ち前の身体能力で難なく躱しながら、二人が目にしたのは異様なまでに巨大な顔だった。
スティレオが最後まで握っていた切り札。それは、魔道具と人間を融合して生み出した超巨大な魔法生物の下敷きにする、というものだった。
建物の面積ギリギリまで膨れ上がった顔面が、壁を削りながら天井から落下してくる。
口を開けて雄叫びを上げながら迫りくる存在に、サミアの生存本能が逃げろと警鐘を鳴らした。
『Voooooooooッ――』
「なーるほど。これが切り札ってわけね」
「……! 逃げて!」
出口へと距離が程近いサミアは、既に逃走を図っている。中心地にいたスティレオに先程飛びかかっていれば、もしかすれば屋外への避難は間に合わなかったかもしれない。
それほどまでにギリギリな状況にもかかわらず、振り返ればディライトは逃げることを忘れたかのように佇んだままだった。
悲鳴にも近しいサミアの呼びかけに、ディライトは黒眼鏡を外して笑顔で応えた。
「逃げるのは性に合わないんでね」
黒眼鏡を内ポケットへと仕舞ったディライトは、地下室にて壁となった魔法生物に迫られた時と同様の仕草をとった。
両の指を合わせて、魔術【反触ノ域】を発動する。術式効果の矛盾を修正し続けることで生み出されるエネルギーを周囲へと放つ――『衝咆』の構えだ。
ネックレスへと姿を変えていたグレッグが、ディライトの首元から茶々を入れた。
『お前もさっき逃げたんだどなァ』
「馬鹿だなグレッグ。あれは戦略的撤退って言うんだよ」
『……敵を不憫に思う時が来るとはよォ』
聞き覚えのある言葉にグレッグが憐憫を抱く最中、ディライトが合わせた掌の間にエネルギーの塊が渦巻く。
先程と同様にディライトはエネルギーを押し潰そうとはせず、右手の手中に収めると右腰に両手を構えた。
指向性のない放出では、迫りくる巨大な魔法生物をきっと倒しきれない。それに、退避した獣人の子供にも被害がいく。
膨大なエネルギーの放出を限定的な方向に絞ることで、抗うことのできない破壊の波が撃ち出される。
自身の身体を銃身と見立てて、銃口から弾丸を射出するように、ディライトは魔法生物へと向かって右拳を打ち出した。
「――『衝咆』」
目前まで落下してきた巨顔の魔法生物へと、指向性の定まった『衝咆』が襲い掛かった。
質量とエネルギーの衝突。
膠着は一瞬であり、破壊の渦に飲み込まれた魔法生物は、屋根を突き破って上空へと投げ出された。
空中で痛みに悲鳴を上げている魔法生物へと、ディライトは銃器に姿を変えたグレッグを向けた。
『――Guuuuooooooッ』
『おいディ! 残弾もうねェぞ!』
「残りカス弾あるでしょ。出力を俺の魔力で補う」
『言い方が気に入らねェ! 三分の一弾って言えやァ』
「一緒じゃん」
【黒喰ノ銃】の機能は、魔法を吸収して射出するというものだ。そこに加えて、一発の構成割合も変更可能である。
『水ノ噴流』を魔法弾として一発隠し持っていたディライトは、威力は衰えど三分割にすることで、残弾数を三発へと増やしていた。
櫛の破壊に一発、スティレオの残像に一発撃った。つまり、残弾数はあと一発。
威力が落ちた残りの一発では、魔法生物は斃しきれないことは分かっている。であれば、落ちた出力分をディライトの魔力で補うしかない。
右手に握ったグレッグへと魔力を込めながら、ディライトは銃器の引き金を引いた。
目にも留まらぬ速度で銃口から射出された水線が、巨大な魔法生物の眉間を貫いた。だが、あまりにも巨大故に、その一撃は致命傷には至っていない。
水線は天へと未だ射出され続けている。ならば、やるべきことは1つしかない。
「せーのッ」
掛け声と共に、ディライトはグレッグを縦に振った。
その動きに追従する形で、『水ノ噴流』が巨顔を縦に切り裂いた。
膨大な質量のほとんどを魔力で補っていた魔法生物は、雄叫びを上げながら光の粒子となって、夕暮れの空に消えていった。
『いェーい……ってどうしたってんだよオィ』
「まぁ……元がね」
銃身から黒い手を生やしてガッツポーズを決めるグレッグとは対象的に、最後の魔法生物を打破したというのにディライトはあまり喜べないでいた。
敵対性を見せていた魔法生物とはいえ、元の存在は人間である。
救えなかった人々の結末に、嘆き悲しむとまではいかないが、歯の奥に挟まったような気持ち悪さをディライトは心中に抱いていた。
ネックレスの形状に戻ったグレッグがポツリと呟く。
『人間ってのはややこしい生き物だぜェ』
「俺もそう思うよ」
黒眼鏡を再び掛けたディライトが、壁や屋根が壊れ屋外同然となった廃教会を眺めると、いつの間にか獣人の少女が戻って屈み込んでいた。
少女の前には、首のない死体が転がっており、ディライトが廃教会を訪れた際に、最初に言葉を交わした老人のものであった。
確か世話になってたんだっけ、と記憶を探りながら、ディライトはサミアへと向かって歩いていく。
近付く足音に、先端の欠けた耳がピクリと動いた。
「ごめんな。助けれなかった」
「…………仕方ない」
返した言葉は短くとも、その声音は揺れている。
様々な感情を堪えているにもかかわらず、弱音を吐くどころか涙すら見せない少女の姿に、ディライトは思わず少女の頭へと手を置いた。
「強いね」
「……うん」
魔法生物を倒したという実力もそうだが、少女の在り方に対して。
ディライトにクシャッと頭を撫でられていたサミアは、途中から撫でる手が増えていることに気付いた。
両手で撫でられるのは初めて、とサミアが視線を上に向けると、人間の手ではなく、ネックレスから生えた黒い手が頭の上に置かれていた。
『えらいじゃねェかァ〜』
「えっ……キモっ」
『おいこらクソガキ、年長者を敬えってんだよ! 年いくつだァ』
「13」
『オゥ゙オゥ゙オゥ゙、じゃあよォ――あれ、オレサマより上じゃねェ?』
「12年間だもんな。ほら、敬語使いなよ」
グレッグが誕生してから12年の歳月が経つと認識しているディライトは、意地悪い笑みを浮かべた。
少女もディライトに便乗する形で言葉を発する。
「くるしゅうない」
『ぐ、グヌ……年功序列なんかクソだぜェ! やんのかァ? えぇ!? やんのかァ!?』
「お前が言い出したよね」
ペンダントトップからもう一本手を出してファイティングポーズをとるグレッグへと、ディライトは冷静に突っ込んだ。
ディライトとグレッグのやり取りを見て、サミアの口元が僅かに綻ぶ。
出会ったばかりだというのに、手を差し伸べてくれる彼らの優しさは、亡くなってしまった老人とどこか似通っていた。
その気付きに寂しさが湧いてくると共に、哀しみに満ちたサミアの心にほんのりと温かさをもたらしてくれる。
彼らの気遣いが、ただただサミアは嬉しかった。
僅かだが少女の雰囲気が柔らかくなったことにディライトとグレッグが安堵していると、廃教会の外から響く声が聞こえた。
ディライト君、無事ですか――と叫ぶ声の主は、冒極〉の支部長であるケインに他ならない。
「さてと。迎えが来たことだし、一旦帰るか」
『うォ〜、今日すげェ働いたぞ。銃油塗ってくれェ』
「はいはい」
「……」
ケインと合流するために踵を返したディライトだったが、少女が未だ腰を上げようとしないことに気が付いた。
首のない死体を前に、少女の顔は下を向いたままである。
老人の身体をどうするか、少女が考えているのはそんなところだろう。
衛生的に遺体を放置するという選択肢はない。何かしら埋葬の処置はとられるだろうが、その前にギルド側で脅威性はないか見分が行われるはずだ。
肉親ではない、ましてや種族の異なる少女が、このまま老人の傍に居続けることはできない。
「多分、ここの人たちは共同墓地に埋葬されると思うよ。それに、ギルド側の調査もある。名前は?」
「サミア」
「俺はディライト、こいつはグレッグ。サミアはどうしたい? 一緒に来るか……いや、違うな」
言葉に詰まったディライトへと、立ち上がったサミアの不審がる視線が向けられた。
顎に手を当てて、何かを考え込むディライト。黒眼鏡のレンズには、獣人族の少女である前に、スティレオへの勝利の起因となった猛者の姿が映っている。
ニヤリと、ディライトの口端が上がった。
「サミア、冒険者やりなよ。君の力だと、結構上までいけるよ。美味い飯も食えるし、まだ見ぬ宝にも出会える。友や仲間といった存在にもね」
「仲間……」
突然の誘いに、何と言葉を返せばいいかサミアは分からなかった。
だが、ディライトが語った内容は、今のサミアにとっては酷く魅力的な内容に思えた。
揺れるサミアに、ディライトの言葉は続く。
「勿論、良いことばかりじゃない。今日みたいな別れや理不尽に苛まれることもある。自分の身もいつだって死と隣合わせだ」
冒険者とは、仕事を類別するための呼称に過ぎない。
毎日を生き抜くために仕事があるのであって、他の職業よりも断トツに危険性の高い冒険者を選ぶ必要はない。
ディライトも師匠と呼ぶ存在からの勧誘がなければ、冒険者という枠組みに身を置かなかったかもしれない。
それでも――、と言葉を紡ぎながらもディライトの脳裏には、自身が勧誘されたときの情景が浮かんだ。
「自由だよ。冒険者ってのは、どこまで行っても」
「……」
返答はなく、沈黙が場を支配する。だが、ディライトの目には、サミアの瞳が輝いたように見えた。
是か、否か。
喉の生体機能がないにもかかわらず、ごくっ、と嚥下音がグレッグから発せられた。
表情の乏しいサミアの口が開きかけたその時、腹の虫が存在を主張した。
想像していなかった返答にディライトが目を丸くするも、数瞬後には可笑しそうに笑った。
「ハハッ、何? 腹減ってんの?」
「お腹空いた……」
腹部を擦りながら元気なく声をあげるサミアに、ディライトは自身の頭をかく。
先程までの緊張した雰囲気はどこへやら、ディライトは一息吐いてサミアへと声を掛けた。
「答えは後ででいいや。とりあえずさ――飯いかない?」
「飯……行く!」
『おいディ、銃油は!?』
「後でね」
『そりゃないぜェ……』
魔道具といってもれっきとした道具であり、日々のメンテナンスが必要不可欠だ。
銃油を塗り込んでもらうことは、グレッグにとってはとても心地が良いものである。
英気を養うに等しい行為を先延ばしにされたことで、不貞腐れたグレッグを他所に、ディライトはケインと合流すると、サミアを伴って〈鈴々亭〉へと足を向けた。
次話は明日22:30投稿です!




