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ゲブラさんのどうでもいい日常

「映像のない夢」を見る人って、筆者の他にもいますか?

作者: エンゲブラ

「色のない夢」を見るひとは年配にけっこう多い。

いわゆるモノクロームの夢。


昔は、白黒テレビからカラーテレビへと切り替わった世代あたりを境界に、夢に色があるか、ないかが分かれる、なんて説がまことしやかに語られていた。だが、現在ではそれは的外れな説であったとされる。そりゃはそうだ。モノクロテレビなんて1977年には配信を終了していて、老人でもカラーテレビと付き合ってきた時間の方が長いのだから(テレビ大好き世代なのだから尚更ね)。


夢の色のあるなしは、年齢が大きく関与し、若い世代では6割以上に色があり、逆に高齢になると6割以上が色のない夢を見るという。


色が消えるというのは、単に夢の「データ量」を軽くするのが目的なのではないだろうか。色にこだわらないようになったら、夢からもカラーが消えるのも必然。


―― さて、問題は筆者である。

もう十数年、筆者の夢には「映像」自体がない。

だから夢を「見る」というのは適切ではなく、もうひとりの自分が夢を「朗読している」といった感覚に近い。ナレーションベースで夢が展開され、会話シーンになっても夢の中で聴こえてくる声もまた、やはり筆者自身の声(な気がする)。これは、もはや「落語」の域ともいえる(モノローグというべきか)。


とはいえ、筆者は眠りが深い方なので夢を覚えていることはあまりなく、夜中の変な時間に起こされたり、いつもより遅くに眠ったことにより、いつもとズレたタイミングでアラーム起床する場合に、夢を覚えているといったところか。


AIにこういう夢の見方をしている人間は他にいるのかと訊ねたら、少数ではあるがいるという。ただ、急にそのような状態になり、気にかかるようなら医者に診てもらった方がいいとも言われた。


いや、十数年来の夢の見方だし、体調はずっと悪くない。頭痛もなければ、肩こりもないような人間なので、健康面に関してはまったく心配していない。


―― ただ、なぜ映像がなくなったのか、である。


AIと共に考察していく中で、筆者は映像にあまり興味がなく、音声を重視するような脳の使い方を日頃からしているのではないか、と指摘された。だが、これはまったくの的外れで、ほぼ逆。筆者は映像記憶に強い方で、ひとの顔やその変化などには、人一倍反応するタイプである。別にいつもジロジロと周囲を見渡しているわけではないが、間違い探しなども他人よりはかなり早い方だといえる。


だとすると、やはり「処理するデータの軽量化」が目的なのではないか。

夢で見る映像とは、言語化し切れない思考の隈の部分が、現実離れした形で映像化されたもの。だから無秩序だし、ジャンプし続けるわけだが、映像が消えるといった現象は、ひょっとすると全部が「言語化で済んでしまっている状態」なのではないかという仮説へとたどり着いた。


そういえば、夢を覚えているときは、ほとんどが文章ベースなので脈絡のないストーリーであることも少ない。起きた瞬間に「あれ、俺さっきまでも実はもう起きていて、考え事をしている最中だったのか?」と錯覚するくらい、現実との境界線が薄い。


ほんとうの原因は何なのだろうか?

やっぱり、なんらかの脳の疾患?


同じような症状のひとがいたら、自身の仮説とともに感想欄で教えて欲しい。

オチを書く段になって、ひとつ重大な気づきがあった。

ひょっとするとこれは映像のない夢を見だしたあたりと符号するのかもしれない。


ほかのひとの意見も聞いてみてから、あらためて考察したいと思う。

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― 新着の感想 ―
夢の処理方法が同じで、コメントいたします 当方も映像ではないので、色の認知が必要な展開では、情報として青・赤と認知しているように感じます。 また、当方は、夢をみているときに「これが夢であること」を認識…
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