開演
人生の目的って、果たしたら何すればいいんだろう
「話があんなら早く言えよ、
お前に付き合ってられるほどこっちも暇じゃないんだよ」
お前のせいだろ、
何お前が怒っているんだ
「まぁそんなに怒らないでくれ。
こちらに非があるのは分かっているから」
そんな事はない。お前が全ての原因だ。
「とりあえず僕についてきてくれ」
そうして夜の校舎の中に足を踏み入れた。
校舎の屋上を目指して歩いていても、
後ろから何か物々呟いている
藤原雄大の声のせいで怒りが収まらない。
屋上のドアの前に来て、
改めて思ったが、ここの学校の警備が甘くて助かった。
お陰で校舎にも屋上にもすんなり入る事が出来た。
鍵を開け空の景色を見ながら柵の近くに移動する。
「何で夜にまでお前と会わなきゃ行けないんだよ、
さっさと要件を言えよ!」
「じゃぁ君の願い通り要件を伝えて帰るとするか。」
「死んで償え」
これ以降の事はあまり覚えていない。
殺して飛び降りに見せかけて、
その時に返り血を浴びて、
それにムカついて、
帰った。
それくらいだろうか。
もう思い出すのも嫌だった。
家族を壊した奴のことを思い出すのが、、、
ピーンポーン
早朝だというのにも関わらず、
インターホンが鳴った。
ベットから起き上がり、
枕元に置いてあったミンティアを口に入れて、
リビングに行く。
インターホン専用モニター(?)
を見ると、
学校の知り合いが立っていた。
そういえば最近学校に行ってないなと思ったが、
今日も面倒くさいので、
こいつには申し訳ないが再びベットに戻ることにした。
寝室に行こうとリビングのドアに手を掛けると、
ピーンポーン、ピーンポーンピピピピーンポーン
急いでモニターに戻り通話ボタンを押し、
「うるせ!今すぐやめろ!」
「なんだ、やっぱり居るじゃん」
まんまと策にハマったと思い、
出るんじゃなかったと後悔した。
「もういるの分かったんだし学校一緒に行こうよぉ〜」
「お前喋り方だけは本当に女子だな」
「お前またミンティア食ってんだろ、ミンティア食う前にさっさと着替えろ」
「体が欲していたんだから別にいいだろ、てかなんでわかんだよ気持ち悪い」
「逆ギレする前にさっさと着替えろ。
あとお前は口の中で音立てて鳴らすからな、それだけだ」
正直ミンティア食ってるのがわかった時点でキモかった。
しかしもうこいつを説得できそうになかったので、諦めて学校に行く事にした。
「あのぉ、俺外で待っていなきゃ駄目ですかね?」
「正直に言えばいいだろ、
今開けに行くから待っとけ」
どうせ開けろと言いたいのだろう
通話を終了し、
玄関のドアを開ける。
「やぁ、久しぶりだね」
「お前うるさいからここで待っとけ」
「了解〜」
あ、いいんだ。
そう思って、
着替えるために自室に戻り、
宮木宋也のために、早く着替えて支度し、玄関に向かい久しぶりの学校に向う。
「にしても何で学校に来なかったんだよ、今まで小中学校も休んだこと大してなかったのによぉ」
「別に大した理由もないよ」
こればっかりは本当の理由を言うわけにもいかない。
と言うか説明のしようがない。
家族を壊した男を殺してなにもかもやる気がなくなったから、とでも言えばいいのだろうか?
こんなの誰が信じるのだろうか。
その後も久々の会話をし、学校へ向かった。
教室に着いてから、宋也はカースト上位のグループに混ざって会話をはじめる。
それに対して僕は誰とも関わらず自分の席に着く。
改めて僕と宋也が何故関わっているのか疑問を持った。
今日も誰もいない隣の席にカバンを置き、荷物の整理を行う。
その後はスマホをいじりながら朝の会を待つ。
出席をとり担任が昨日うちの生徒が死んだと言う話をなんとなくで聞き流し終えると、各自が友人の所へ行く。
宋也がこっちを見て、こっちに来ようとしたが、先程の集団に喋りかけられて自分の元に来ることはなかった。
鐘が鳴り、各自自分の席に着く。
自分は席が一番端、そして隣が空席のため、頭を空いてる席に置き、腰あたりに自分の席を置き、教師にバレない最強のポジションにつく。
そしてミンティアを口に入れ、
スマホでSNSで情報を探る。
『○○○市で男子高校生の死体が見つかる。
死因は自殺と見られる。』
自分の住んでる場所で見つかる死体に、もうこの事がSNSで話題になっているのかと、今の時代の凄さに驚いた。
コメントを見ると、
「子供を自殺に追い込むまで放っておくなんて信じられない!」
「親は何をしてるんだ!」
など、雄大のことを擁護するようなコメントが多かった。
やはりネットのやつは何もわかっていない。
知らないからこそ自由に言える。
自分が当事者だったら何も言わずに陰でコメントに文句を言うだけのくせに。
ネットの記事が見ていられなくなり、
席を元に戻し、机に頭を置き目をつぶる。
昼になり目を開ける、いや、目を開けさせられた。
「何寝てんだ、飯食い行くぞ」
宋也に頭をつつかれて、
強制的に屋上に連れていかれる。
普段は立ち入り禁止だが、昼の時間帯は解放してくれる。
これがいいことか悪いことかはわからない。
コンビニで買ったサンドイッチの袋を開け、
口に入れる。
「お前はまたそれか」
「別にいいだろ、このサンドは野菜がとれてハムでタンパク質もとれる」
僕がローソンで買ったレタスサンドを食べていると文句を言ってきた
「そう言うお前だって、、、
あぁ、お前は彼女の弁当か」
宋也はかなりの陽キャの為、恋愛関係は上級者
しかしメンタルはカスなので、振られるたびにこちらに泣きついてきた
「君と違って俺には彼女と言うものがいるのでな。
てかサンドイッチとモンエナって毎回思うけど合うのか?エナドリだぞ?」
こいつはわかってうない
エナドリとは味で飲むものだ。
「好きなもん飲み食いできりゃいいんだよ。どうせ後は死ぬだけなんだし好きにさせろ」
「まだ先だろ」
この後も会話をしながら昼食を取る
そして鐘が鳴り、昼休みということもあり、宋也とは別れた
ひとまず教室に昼のゴミを置きに戻り、
図書室に向かった。
ついて速攻で世界の長編小説のコーナーに向かい、立ち読みを始めた。
数分読んで、題名を見た
「審判、、か。帰りに買うか」
これは高校から始めたルーティンだ
本を本棚に戻して教室に戻ろうとすると、
「いつも来てますけど、本は借りないんですか?」
そう声をかけられた。
そこには昨夜殺した男の妹がいた、、、
今回はネタが思いつかないのでこれぐらいで終わり