4.呪術と転移魔法
今回はちょっと頑張って長くしてみました。
これからちょっとずつ長くしていきます。
「呪術というのはいわゆる相手を呪うことじゃ。その呪いをかけた人が生きていれば呪いはずっと続く。」
(それって半永久機関じゃん)
「なんじゃ?」
「い…いや…なんでもないです」
俺はじいちゃんから、呪術に関しての本の内容を詳しく聞いていた。
だが、一番知りたかったこと……実際に呪術をかけることについては何一つとして記述がなかった。
基本的に呪力と呪術の生い立ちなどを説明しているだけだ。
(にしてもこの世界は魔法だけじゃなかったのか…)
呪力を持っている人が使えるのは主に二つ
一つ目は呪力を魔力に変換して魔法を放つ方法。これは個人の呪力を使うので、魔力を集めるという行為をしなくて良くなる。
二つ目は呪力を呪力特有の呪術にすることだ。
つまり呪力は魔力の上位互換とされる。
それなのに、人にあまり知られていない理由は、魔法は空気中の魔力を集めているため、誰でも使うことができるが、呪力は個人個人の持っている量が違う上、呪術の使い方は伝承者のみが知っているからだ。
つまり、俺は呪術が使えない。
(せっかくの物量チートもあまり意味をなさない…か)
この時スバルは一つ勘違いをしていた。
呪力は大量に放出しただけで爆発することを……
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「それじゃあ今日は新しい魔法をやるとするかのう」
「え?ほんと?」
俺は興奮して満面の笑みをじいちゃんに向けた。
「ああ。魔法は五つの種類があることは前に言ったな?」
そう。この世界の魔法には五つの種類がある。
一つ目は攻撃魔法。これは一番オーソドックスなやつで一番最初に習う魔法だ。冒険者や魔物ハンターなどはこれの扱いに長けている。
二つ目は防御魔法。攻撃魔法の対になるもので極めれば大体の攻撃魔法を防ぐことができる。600年前に魔物が侵攻した際、人族が反抗する手段として使われた手段だ。
三つ目は生活魔法。攻撃魔法を自分たちの生活のために威力、規模を小さくしたものだ。治癒魔法もこの中に入る。
四つ目は転移魔法。移動するために魔法陣を描き、特定の場所に転移できるようになる魔法だ。世界でも、この魔法を使える人は稀少で大体は国のお抱えの魔術師になっている、らしい。
五つ目は召喚魔法。転移魔法の逆で、魔法陣を描き特定の場所または物体を自分のところに持ってくることができる。上位の魔術師になると魔法陣を描く時点で召喚した動物などを使役することができる魔法陣を組み入れることもできる。
「今日はそのうちの一つ、転移魔法を教えよう」
「!」
そうして転移魔法陣の習得練習が始まった。
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「まず転移魔法陣の原理から説明しよう」
転移魔法陣は物を瞬間的に特定の場所へ送るために必要な魔法陣だ。
「この魔法陣を書き間違えると……死ぬ」
「え?!」
この魔法陣を描き間違えてしまうと、内臓や骨など体の中で重要な部分を置いて転移してしまうことがある。そして転移に失敗すると大抵の場合は死ぬらしい。
「ひぇ〜」
「だからとはいえこの魔法はとても便利だから間違えないように覚えるんじゃぞ」
「は…はい!」
ちなみにじいちゃんは、全ての魔法が使える。一番苦労したのがこの転移魔法らしいのだ。
それだけこの魔法は危険を伴っている。
「魔法陣は自分の頭の中でイメージした形ができる。もし、違うところがあればその部分をイメージし直せばいい。」
「わかった」
頭の中でイメージしてみる。
前世の世界で見たことがあるような、円形の中に色々な模様を書いたものだ。
そこに少し魔力に変換した呪力を流すを流す。
魔法陣ができた。
「っほ。上出来じゃの」
次に特定の位置…ここではじいちゃんの後ろ5メートルにしておく。
その場所をイメージして真ん中に立ち、さっきの五倍ぐらいの量の変換した呪力を込める。
すると自分の体が鳩尾を中心に吸い込まれるようになくなった。
一瞬浮いた感覚がした後、地面に立っている感覚が来た。周りを見渡すと、唖然としたじいちゃんがいた。
「…まさか今の一瞬で転移を?」
「え?そうだよ?」
じいちゃんが「ガーン」という声が聞こえるような顔をした。
「まさか…これほど早いとは…」
じいちゃんがつぶやいた声は俺には届いてなかった。
(これは本当に化け物になりそうじゃのう)
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じいちゃんがめっちゃ落ち込んでいた。
「転移魔法が使えるなら召喚魔法もやれるんじゃないか?」
と、ばあちゃんに言われてやってみた。が、なぜか召喚魔法はうまくいかなかった。
「はて?なんでじゃろ?」
俺が転移魔法が使えるのに召喚魔法が使えないことがしいちゃんはとても不思議だったようで、一週間ぐらい悩んでた。
(別に、じいちゃんのことじゃないんだからいいじゃないか)
とも思ったけど、転移魔法が使える人は基本的に召喚魔法も使えると聞いてめっちゃ落ち込んだ。
「あんたら流石家族だねぇ」
ばあちゃんが何か言っていたが落ち込んでいた俺はそれどころではなかった。
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