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2.気付き

短いですね。短編小説ぐらいかな。

一日2話3話投稿できたらいいなぁ

「ふーそれじゃここら辺で終わりにするか」


 時刻は正午、ばあちゃんとの稽古でボコボコにされた俺は、返す言葉もなく地面に寝転んでいた。


「ねーばあちゃん」


「ん?」


「外の世界ってどうなってるの?」


「外の世界……ね」


 ばあちゃんはいつもこうだ。それ以外のことは大体教えてくれるのに、外の世界のことになると言葉をはぐらかす。


(何か嫌な思い出でもあるのかな?)


 ーーーーーーーーーーーーーーーーー


 午後になるとじいちゃんから魔法を教えてもらえることになっている。

 とはいえ教えてもらい始めてからまだ一ヶ月も経っていないためほとんど使えない。


 今使える魔法は、炎を出す火魔法と水球を出す水魔法だ。……それと、これはじいちゃんに教えてもらったわけではないが……身体強化魔法も一応使える。

 この世界には、一応、詠唱とか魔法陣とやらが存在するらしいが、じいちゃんからは無詠唱魔法を教えてもらっている。


 曰く、詠唱は面倒臭いようだ。


 なら、なんであるの?と聞いたら、詠唱するだけで特別なイメージが必要なく魔法が発動するからだという。

 無詠唱魔法は自分の頭の中で思い浮かべたイメージを具現化するもの。

 特段難しいわけではないが、取得するとなると自分の思い通りに行かない、イメージしても具現化できない、など、関門が多いらしい。


 もう一つ、この世界には魔物が存在する。

 魔物も元は熊や猪だったらしいが膨大な量の魔力を取り込むことによって魔物化するらしい。

 そして、それを手なづけ人族に侵攻しようとしているのが魔族、だそうだ。


 過去には何回も魔族の大規模な侵攻があり、人族の生活範囲が狭まることは何回もあったようだ。

 しかし、その中には人族が圧倒的な力で押し返したこともあるらしい。


 それが600年前に起こった侵攻なのだそうだ。


 ところが今は300年前の侵攻の時に結ばれた、終戦条約のために魔族と人族の間で不可侵条約が作られ、平和が保たれている。


「コラッ集中せんかい!」


「は…はい!」


 危ない危ない。集めていた魔力を霧散させるところだった。


 俺にはファンタジー小説でよくあるチートは持っていなようだ。

 そのため、魔力を集めることにも一苦労している。魔力を一度霧散させるとまた一から始めなければならないので魔力を霧散させないよう常に気を配る必要があった。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「なあスバル」


 ばあちゃんから声がかかる。


「お前…魔剣というのに興味はあるかい?」


「…魔剣?」


 なんだそれは。いかにも禍々しい名前だな。

 だけど、なんか異世界ものにありそうな名前だな。


「…そうか…魔剣というものを知らなかったね…」


「?魔剣ってなんなの?」


「魔剣っていうのはねーー」


 どうやらこの世界には魔剣とやらがあるらしい。


 ただの剣に魔力を通したものも魔剣になるし、魔力付与をしたものも魔剣になるらしい。

 魔力を通しただけの魔剣は……軽くなったり、切れ味が鋭くなったろするらしい。

 

 魔力付与したものは、魔法を剣に魔力を通すことで発動する……媒体にするわけだ。


 いわゆるアレだな…あの炎を纏う剣みたいなやつか…


 とりあえず魔力を自分の剣に通してみるか…


「ん?あれ?ばあちゃん魔剣の特徴ってなんだっけ?」


「え?ああ、剣に魔力を通しただけのやつは青白く発光するはずだよ」


「…発光しないんだけど…」


「え?!そんなバカな?!」


 なんかやったかな俺…


 その時、剣が急に重くなって落としかけた。


 その時のじいちゃんとばあちゃんの顔がすごかった。


 …いや、多分俺もそんな顔だったと思う。


 振り下ろされた剣が紙を切るように机を両断したからだった。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーー


 夜。


 多くの動物が寝静まったところである二人の老人が話し合っていた。


「あの子はやばいねぇ」


「そうじゃのぉ」


「どうやら化け物が生まれてしまったようだねぇ」


 この二人の老人はスバルの祖父と祖母である。

 二人とも現役の頃は世界に名を馳せた者として有名だ。


 その二人が言う化け物は…スバルだった。






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