表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生したら失われた「呪力」を持っていたようです  作者: けーしん
第一章 カートゥーン王国編
12/51

12.旅の始まり

「スバル。次の街まであとどれくらい?」


 馬車に揺られながら俺たちは話す。

 旅を始めてからかれこれ一ヶ月近く経つ。

 もうすでにこれまで幾つかの街に滞在し転移魔法の印をつけていた。

 最も、この旅の目的は俺の呪力の解明なんだがな…


「そうだな…多分あと三日ってとこだな。」


「そっか」


 ポトポト…


「やば...雨が降り始めたよ。どうする?」


「そうだな…どっかに洞窟があれば良いんだが」


「ねえマーチェ、スバル君。あっちに洞窟があるよ」


「「本当?!」」


「わわ…うん。受動探索魔法の地形版であっちに洞窟があることがわかったから」


「よし。じゃあ今日はそこで野宿だな」


「わかった。」



 ーーーーーーーーーーーーーーーーー



「ふぅこんなところに洞窟があってよかったねぇ」


「そうだな。って言うかよく見つけられたなこんな洞窟」


 俺たちは乾いた木を使って焚き火をしながら話していた。

 これからの事と行き先だ。


「もしかしたらセイルの受動探索魔法の範囲は俺よりも広いかもな」


「そ…そんなことないよ」


「そうだよスバル。あんたは規格外すぎるんだからセイルを比べちゃダメだよ。」


「いやマーチェ。それはそれで困るんだけど…」


 下手なフォローは逆に傷つくってな!


「さてこれからどうするか?」


「そうだね…この国は島国だから別の国に行くには海を渡る必要があるからね…」


「じゃあ港町に行くか。一番隣国との国境に近い港ってどこだ?」


「んーと、ここだねセットポートってとこ」


「そこまでは何日かかるかな?」


「まぁ道中の街に泊まるとしたら二ヶ月ぐらいかな…」


「意外と遠いんだねセットポート…」


 二ヶ月か…短縮する方法とかないかな?


「そうそう。ここのサンポートっていう港からなら確か高速船が出ていたはずだよ」


 この世界でいう高速船とは、海上を走るものではなく、地上を走るいわば新幹線みたいなものだ。

 風魔法と雷魔法の混合によって高速で移動できるらしい。


「ちなみにサンポートまではどれくらい?」


「サンポートまでだったらここから一週間ぐらいだね。そこから高速船に乗って行けば二週間でセットポートに行けるはず」


「…よし。じゃあそのプランで行こう!」


「…でもこれだと交通費がばかにならないよ?高速船で片道切符金貨一枚だからね」


「あれ?セイルさん。君は僕たちのお金の残高を知らないんですか?」


「え?でも今は持ってないよね?」


「もうセイルったら。冒険者ギルドに預けたお金は別の冒険者ギルドから引き出せるんだよ?」


「はっ!うっかり忘れてた!」


「ははっ。そういうところがマーチェと違って可愛いよなセイルって」


「……スバル。表へ出なさい。」


 ヒェッ マーチェリット様の逆鱗に触れたようだ。おっかねえ


「そういうところが可愛くないんだよなぁ」


 ブチっ


「ス・バ・ル・く・ん?表に出ようね?」


 やばい。口は笑ってるけど目が笑ってない!

 こういう時が一番やばい!


「ヒイィィィすみませんでしたぁぁ!!」


「許しませんよ?ス・バ・ル・く・ん?」


 ああ終わった。今までありがとうじいちゃん、ばあちゃん、セイル………


「ほら二人とも。喧嘩しないで計画を立てるよ!」


 セイルに一喝されて俺たちはしゅんとなっている。


「セイルがいいなら別にいいけど…」


 おおおっーありがとうセイル!このご恩は絶対に…


「でもスバル君も変なことしちゃダメだよ?マーチェだって女の子なんだから」


 あの戦闘狂がか?ありえんありえん


「……スバル変なこと考えてるね…」


 流石に何年も一緒にいるとわかるか。

 というか結構前からこいつこんな感じだった気がするんだけど…



「で。じゃあこのままサンポートまで直行でいいの?」


「うんいいよ。サンポートって結構大きな街だよね?」


「うん。国の玄関であるセットポートよりかじゃないけど結構賑わってるし大きい街だよ。」


「じゃあ俺の呪力も何かわかるのかな?」


「うん?スバル君。呪力って何?」


「あれ?セイルには話してなかったっけ?」


「呪力はねぇーー」


 俺はまだ何も言ってないのに俺の話を聞いたことがあるマーチェが喋り始めた。

 もちろん、「呪力暴走(スペルレージ)」のこともしっかりと言っておく。


「へぇそんなことが。でも確かにスバル君ならあり得そうな話ですね」


 うおい?!それってどういう意味だセイル?!


 ーーーーーーーーーーーーーーーーー


 その頃サンムーン市内では…


「そうかいそうかい。もう行ったか。なら追いかけないよ」


「にしても勘がいいのか、たまたまなのか、全部わかっての行動なのかわからないな」


「そうだねぇ、じゃあまた戻ってきた時に厳しく鍛えてやるとでもするかねえ」


「もし帰ってくる時に彼女がいたりしたらどうするんじゃ?」


「な?!彼女?そんなものスバルにはいらないね!」


「まぁそういうと思ってたんじゃが…」


 おかしな会話を繰り広げる有名人の姿があった。

少しでも興味を持ってくれた方は、下の評価ボタン(星型のやつ)を押してください。

モチベにつながります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ