日本メダルラッシュの陰で……
やっぱりエッセイストとしては、オリンピックの話題にも触れないとね!
こんにちは〜! 聖属性エッセイスト、ひだまりのねこですにゃあ。
はい、オリンピック、日本選手頑張っております! メダルラッシュ良いですよね! 感動です! 元気をもらえます。
実は、メダルラッシュの陰には、ある聖属性の人知れぬ奮闘があったのです。
え? ある聖属性って誰かって? ふふふふ……私です。
今日は、オリンピックと関係ありそうで、全然関係ないかもしれない、そんなお話です。
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子どもの頃、我が家ではTVでスポーツを観ることはほとんど無かった。
父がイチローのファンで、メジャーリーグの試合を観てはいたが、あくまで例外だったし、家族で見ていたわけではない。
そんな我が家だが、国際試合はやたらと気合が入る。日本代表の試合だけは、家族全員が正座で応援するほど熱烈に応援するのだ。ルールは知らなくとも、何となく勢いで理解したつもりになって。
そして、ピンチやチャンスになると、決まって母は席を立つ。
母曰く、自分が見ていると必ず負けるらしい。聖女のような母なのに不思議な話だ。ひょっとすると、勝利の女神が嫉妬しているのかもしれない。
「ねえ、もう終わった~?」
遠くから母がたずねてくるのが可愛い。まるでホラー映画の怖いシーンを避けている私のようだ。
そして、残念ながら、その遺伝は私にも色濃く受け継がれていたようで……しかも母とは違い、ピンポイントではなく、どうやらもっと深刻な影響を与えてしまうらしい。
TVに限らず、サッカー、野球、私が応援しに行った試合は必ず負けることに気付かされてしまう。
そう……もう見事なまでに、笑っちゃうぐらいに応援している方が負けるというジンクス。
ただし、例えば、球場でトイレに行ったりすると、その瞬間にホームランを打ったり、ゴールが決まったりはするが、席に戻れば、逆転負けする。結局、私が観戦に来た時点で、負けは確定しているのだ。目隠しは試したことはないから知らん。
じゃあ、負けて欲しいチームを応援すればいいのかというと、そんなに甘くはない。神の目は欺けないということなのだろう。
そんな事情もあって、私はスポーツ観戦には行かなくなった。お金を払って負け試合をみるほどMではない。
当然TVでも見ない。応援する気持ちは人一倍あるのだ。だからこそ見ない。
断れない流れや、やむを得ない事情でたまたま見てしまったときは、罪悪感でいっぱいになる。
くっ、私さえ見なければ……勝っていたかもしれないのにと。
だから今回、私はオリンピックの試合を一切見ていない。心から頑張ってほしいと願っているからだ。
そのためならば、私が生放送で試合を観れないことぐらいなんてことない。再放送や録画、ダイジェストで見ればいいだけのことだ。
世間がメダルラッシュで沸く中、孤高の戦いを続けている一人の聖属性がいることを、読者の皆さまだけには知っていて欲しかったのだ。
ガンバレ!!! 日本!!! ひだまりのねこは、日本代表選手を応援しています。