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第四話② 凄くついてくる幼馴染(涼香視点)

遅くなってすみませんでした……

今回は、第四話を涼香の視点から見たものになっています。

……過去の罪は死ぬまでかけて必ず償います。死んだ後に地獄で焼かれても構いません。ただ……もう一度……もう一度だけ、彼と友達だった頃に戻りたいです……


──────あれから数日後……私は親友の元に居た。

「ねぇ、一体どうしたの……?」

「……別に何でもない……」

「その割には目が死んでるけどね……」

……好きな人の写ったクラス写真を眺めながら。

「ていうか今見てるその人って、前言ってた幼馴染さんじゃん」

「そうだけど……何?」

「いや、好きなのかなぁ、って……」


「べっ……別に! そんなんじゃないんだからねっ!?」

「典型的なセリフだなぁ……ねぇ、その人のこと好きなんでしょ?」

「……うん」

「あっ……素直に認めたら凄く可愛いじゃん……」

「うっ……うるさい! 麗奈なんて嫌い!」

「……じゃ、出てけば? いい加減帰ってよ」

「……ごめんなさ〜い!! 許してぇ〜!!」

「ね? 分かったでしょ? ツンツンしてるだけじゃ相手には分かって貰えなくてこうなっちゃうの! あの人に対してもたまにデレないと、いつか本当に愛想尽かされちゃうよ?」

「……うん(既に嫌われてるとは言えない……)」


「じゃ、私をその人と思って試しにデレてみて。やり方は任せるから」

「うーん……そうだな…………ね、ねぇ……今まで……ごめんね……本当は……本当は……アンタの……こと…………あー! やっぱ無理!! 恥ずかしすぎて死んじゃう!! 普通に話すのですら精一杯なのに……!!」

「……まぁそりゃそんな簡単にデレられるんならこうはならないよね」

「うぅ……ごめんね……」


「はい、それじゃあまず男を掴むには胃袋を掴めって言うし、試しに何か作ってみて」

「任せて! 私、料理だけでも気に入って欲しくて、色んなやつを死ぬほど練習したお陰で大抵のものは作れるから! ……博幸に食べてもらった事ないから好みが分からないけど……」

「それはそもそもスタート地点にすら立ててないよ……? ……てか過去に何があったの? その人も『嫌いって言われて縁を切られた』って言ってたけど……」


「……実は……かくかくしかじか……」

「……逆によくそこまで冷たくできるね……最早誇ってもいいくらいだと思うよ。それ……」

「だって……だって……うぅ……」

「ハイハイわかったわかった……よしよし……」

「どうしたらいいと思う……?」

「まず恋愛対象どころか人間として相手にされてない可能性がかなり高いから……友達から目指そうか」

「……うん」


「彼の好きな物は?」

「苺のショートケーキ……それと、シュークリームと塩大福」

「なぜ一つだけ和菓子……?」

「どうでもいいでしょ」

「まあそっか」

「で、何でそんなこと聞いたの?」

「決まってるでしょ。部活中の差し入れとかにあげるのよ」

「博幸は帰宅部だけど……」

「……直接家に届ければ……」

「インターホンを押して反応して貰えたことがない」

「…………こっそり荷物に……」

「そんなの怪しまれるに決まってるでしょ」

「あーもう! 他に方法が思いつかないわよ! ……他に何かない……?」

「うーん……」


「あ、返信きた……幼馴染さん、涼香には何もした覚えがないって言ってるわよ」

「てかなにそれ聞いてない……」

「涼香が写真眺めながら落ち込んでた時に、二人の間に何かあったのかなと思って聞いてみた」

「てかそもそも何であいつの連絡先知ってるのよ……私はこの前ブロックされたのに……」

「いつも一緒にいた友達に聞いたら教えてくれたわよ」

「この対応の差はなんなの?」

「日頃の積み重ねでしょ」

「あんたはあいつと一回しか話してないでしょーが」

「それを言うならあんたは三年間話してなかったでしょ。そっちのが多分厳しいわよ」

「………………」

「で、結局どうするの?」

「……一回帰る……」

「暗いから気をつけてね」

「うん」


───────そして、私は仕事帰りの博幸のお母さんに会った。

「ちょ……涼香ちゃん!? こんな時間に一人でどうしたの!?」

「あ、どうしても必要なものがあったのでコンビニに行こうとしてて……」

「涼香ちゃん可愛いんだから気をつけなきゃダメよ? あ、良かったら家の博幸(バカ息子)貸そっか? あんなんでも一応男だから盾くらいにはなるでしょ……」

「いえ。結構です。親切にありがとうございます。」

「……あ、博幸(バカ息子)で思い出したんだけどね、涼香ちゃんに頼みがあるの」

「何ですか?」


「うちの博幸(バカ息子)は家事とか全く出来ないから一人にしておくのが不安で……家事ができて、かつ信用出来る相手が、幼馴染の涼香ちゃんくらいしか居ないの。お願い……私と夫が仕事でいない間、家事をやる仕事を引き受けてくれない……? もちろんお金は払うわ。時給二千円でどうかしら。うちは共働きだから無駄にお金が余ってるのよ」


……なるほど、悪くない……というかむしろめっちゃいい!!! 私にメリットしかないじゃん!! 博幸にご飯食べて貰えるし、 合法的に博幸の寝顔とか寝間着とか見れるじゃん!!!

「……そうですね……はい、良いですよ。その仕事、引き受けます」

「ありがとう……! 本っ当に助かるわ! あ、それじゃあ早速合鍵渡さなきゃね……明日作ってくるから、よろしくね」

「はい。それではまた後日」

……やっっっっった!!!


──────「ただいま〜」

あ、博幸帰ってきた! ていうか遅かったなぁ……

「おかえり〜」

あ、なんか急いで駆け上がってくる……そんなに私に会いたかったの? えへへ……♡

「おかえり、博幸♡ 遅かったね。心配したんだよ?」

……ってちょっと待って何で無言で携帯出してるの? ってやめてやめて通報しないで!!

「あっちょ止めて!? 冷静に通報しようとするの止めて!?」

「通報されたくなかったらとっとと失せろ。もう関わんなって言ったはずだ。第一何で家の鍵を持ってやがる」

安定の嫌われっぷりだなぁ……


「かくかくしかじか……」

話し終わった……って、ん?何で電話かけてんの?

「母さん、何であいつに合鍵渡したの?」

あ、おばさんか…………あれ? なんかしばらく話し込んでるけど……どうしたの……?


「あっちょ待……あのクソババア……切りやがった……」

すかさず私は自信作を差し出す。

「頑張って作ったから食べてみて? きっと気に入るから……」

おばさんに好みを聞きまくったから絶対気にいると思う。


「異物とか混入されてそうで怖いからやだ。後、鍵を返せ。今すぐだ!」

「……おばさんにバレたら怒られるよ?」

「お前の料理を食うよりはマシだ」

えっ嘘そこまで……? 私結構悲しいよ……?

「……はい、どうぞ」

「もう家には来んな。とっとと失せろ」

「せめて一口だけでも……」

「通報されたいのか?」

「……また明日学校で……」

「悪いが他人と話すつもりはない」

……そっか……もう私たち、"他人”になっちゃったんだね……

……いつか、"彼女”って言ってくれる日が来るのかなぁ……


※涼香の自信作は、「捨てるのは勿体ない」+「食べてないことが母親にバレて怒られるのが怖い」ということで、博幸が死を覚悟しながら食べています。


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― 新着の感想 ―
[一言] 縁を切られた事を母親が知らないのが違和感があるよね。 普通なら飯時にでも話すわ。
[一言] 嫌いな相手の作ったものを食う主人公にガッカリ もっと突き抜けた存在だと思ってたのに
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