第三話 嫌われている幼馴染
今回は博幸君がキレ気味です。一度最後まで書き終えたのに、間違えて途中(半分くらい)まで戻ってしまったんで最初の案とちょっとだけ違います。物語の大筋は変わってないんで気にしないで下さい。
『とにかく、デートに誘っちゃいなさい!! なんなら、わざとクラスメイトに見つかるようにして、既成事実でも作っちゃえば良いのよ』
「……ありかも」
『でしょ!? じゃ、プランニングとコーディネートは任せて!! 最っ高の結果を用意してあげるわ!!』
こうして、私は出会ったばかりの保健室の先生によって、博幸をデートに誘うことになった……
──────(涼香の視点)放課後、博幸が図書室に来た。
『悪い。待ったか?』
「ううん。大丈夫」
『で、する事は決まったのか……?』
「お願いはね…………今度の週末、私とデートする事。良いわね?」
『……ん? ごめん、聞き間違えたかもしんないからもっかい言ってくれ』
「だから……今週末! 私とデートしなさい!!」
『……? 何でそうなった? 他にもっと良いお願いあるだろ』
「私がこれで良いって言ってるんだからいいの!! 分かったわね!?」
『……まぁいいけどさ……で、どこ行くの?』
「まだ決めてない」
『はぁ……はいはいわかったわかった。ついて行けば良いんでしょ……? で、……お前に任せた方がいいの……?』
「うん。そうして。じゃ、決まったら連絡するから、携帯出しなさい」
『……はいはい…………えっと……ほれ、これで登録終わったぞ』
──────(博幸の視点)なんか知らんけど幼馴染とデートに行くことになった。何故かついでに連絡先も交換することになった。
……中一の頃の『近寄るな』とは何だったのだろうか……まぁ、何でも言う事を聞くと言ってしまった以上、こちらも従わなくては行けないし、付き合ってやるか……あぁ……最新作のゲームやりたかったんだけどな……
──────(涼香の視点)遂にこの日が来た。ヤバい……めっちゃドキドキする……髪は整ってるよね? 服装乱れてないよね? ……ていうか、あの先生が選んだこの服……肌出し過ぎじゃない……?
先生が言った通り、肩出しのワンピースだった。可愛いとは思うけど…………
あ、博幸もう来てる……十分前には着くようにしたはずなのに…………あ! もしかして私とのデートを楽しみにしてたってこと……!?
そっかぁ〜……それなら早く来ちゃうのも分かるけど〜……えへへ……♡
「待たせちゃってごめんね……」
『ほんのちょっと前に来ただけだから大丈夫(棒読み)』
このセリフをちゃんと言ってくれるのね……(棒読み感が出てるけど)こんな気遣いできたんだ……
『で、どこ行くの? 誘ってきたくせにまさかノープランじゃねぇよな?』
「もちろん(先生が徹夜で)考えてきたわよ」
『で、最初はどこ行くの?』
確か……ショッピングモールだったっけ……
「○○モール △△店よ」
『どこ支店かは言わなくていいだろ……』
「じゃ、行こっか♪」
「はいはい……」
そう言って、彼は少し面倒くさそうに歩き出した……
──────(博幸の視点)昨日のうちに一通りデートについてネットで調べたけど……集合は時間の三十分前、かつ彼女(違うけど)が来たら「待ってないから大丈夫」的なことを言い、並んで歩く時は車道側を歩く、彼女(違うけど)がどんな服を着てても褒める……とか色々多すぎるだろ……頭に入り切らねぇよ……世の中の男はみんなそんなこと考えてデートしてんのか……? だとしたら尊敬するわ……
てか可愛いなコイツ……私服だと制服の時の三倍くらい可愛いぞ……いやまぁ制服の時も可愛いんだけどね? これでもっと中身がまともだったらなぁ……まぁ、そんな完璧超人いるわけないけど、本当に残念だ……
『あ、見えてきたよ!』
「そうか」
『楽しくない?』
「あー、うん、楽しいよ(大嘘)」
『そ……それなら……いいんだけど……』
『ほら!速く速く!!』
……めんどくせ……
──────あー、マジで退屈だった。服屋でなんかいっぱい試着してて、全部の感想を聞かれたし、(適当に流したけど)挙句の果てに何着か買ってるし……
『あー、楽しかった!!次の週末もっかい行こうね!!』
「……は?何言ってんの?」
『え……?』
「なんか勘違いしてるみたいだが、何でも言う事を聞くって言ってしまった以上、従うしかなかったから従っただけだ。まさかとは思うが、お前が俺にしたこと、忘れてないよな? 」
『待って……! 違うの!! 私は……!!』
「……薄っぺらい化けの皮被っただけで、もう一度俺を騙せるとでも思ったか? またクラスから孤立させたいのか? 俺が不幸な目にあってるのを見て、そんなに面白いか? お前……本っ当に気持ち悪ぃ女だな……はい、もうそろそろ"友達ごっこ”はおしまいだ」
そう言って携帯の連絡先から彼女の番号を削除する。
「明日からはまた"他人”だから関わってくんなよ。じゃあな。とっとと失せろ。"元”幼馴染さん。」
『やだ……!やだよ……!! 待って……!!』
はい、こういう時は無視すんのが一番! 今更謝ったって遅いよ。
徹底的に拒絶した上に、連絡先まで消した。よっぽど俺を不幸にしたくない限り、これで諦めがつくだろう。
──────(涼香の視点)私、なんてバカな女なんだろ……
本っ当に最低な女ね……自分のひねくれた性格のせいで、大好きな人を一人になるまで追い込んで……こうなったのは自分のせいなのに、当時は恥ずかしいだとか、周りの空気だかを気にしてたせいで、結局あの後一度も話しかけられなかった……そのせいで周りとの溝はどんどん深まっていくだけで……
神様……過去の罪は死ぬまでかけて必ず償います。死んだ後に地獄で焼かれても構いません。ただ……もう一度……もう一度だけ、彼と友達だった頃に戻りたいです……
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