絶対に寝取られない為に!親友との相談後の結果。
感想で幼馴染との絡みよろ、って言われたので糖分増し増し仕様でお送りします。
日常っぽさを出す為にほぼ会話のみです。
「ふぃー、ただいま」
「おかえり」
「うむ、お出迎えありがとう、愛しの幼馴染よ」
「……急にどうしたの?そんなキャラじゃないでしょ?」
「いやー、あのね?ほら、俺が今読んでる小説あったっしょ?」
「あー、私まだ最新巻読んでないからネタバレやめてね?あの純愛モノ久しぶりに当たりだと思って楽しんでるから」
「……あれさ、純愛モノ(意味深)なんだよね」
「はぁ!!!えっ、嘘でしょ!あの人、純愛しか書けないですぅ、みたいな事書いてたじゃん」
「おう、わかる、わかるぞー。俺も読んで発狂しそうになった。んでさ、ネットで最新巻のタグにさ、純愛モノとしてついてはいけない悪夢の三文字ついてたんだよね」
「えっ、発売して一週間くらいの時はなかったよね?」
「うむ、エロい人達が呟いてたけど、一ヶ月たったその時にしれっと追加されてたんだって」
「……なん……だと……?」
「うん、大炎上らしい。ちなみに俺も参加した」
「ふっふふふ、良かったわ。純愛モノと思いつつ読んでたら一回休みになる所だった」
「そうそう、んで、あまりにショックだったから親友とさ、リアルでのNTR対策会議したんだわ」
「うん、成る程。それ見たら私もショックで私の親友とどうしようか夜通し語り合う自信がある」
「せやせや、しかも、俺達の境遇と似た内容だから感情移入してる中のNTRだから死にそうになった」
「……気をつけて読むわ。んで、対策って、どんな話したの」
「えっ!その……。NTRは何故起こるのかな話になりましてね?」
「うん」
「NTRの原因の話になりましてね」
「うん、続き早く教えて」
「満たさない性欲がNTRの最たる理由だから……その」
「あー、成る程ね。確かに私は満足してるつもりだからこそ危険なわけね」
「うん、性欲を食欲に例えて、今までのが不味いケーキであると知って、ショックで、試して食べてる内に高額請求されるだと」
「ぶっふぉぉ!……ふ、ふふ、成る程ね?そうなるとアレね。相対評価になり、2人の間の失点が間男に得点入るわけね」
「そうそう、最初に『彼にバレたくないよー』みたいなのが始まりでめっちゃ隠すじゃん。んで、気付いてくれない彼氏にブチギレるって、これ、実はかなりイライラしてるからなんじゃないかな?」
「ふむふむ。好きだからこそマイナスに傾いて戻って来れなくなるか。しかも相談できない悪循環つき」
「まだ、バトルフェイズは終了しない。そこでいざおせっせしようものならゴールドゲーム。完全敗北の発表と魂に致命傷が刻まれる結果になる」
「うげ、そうね。元々、欲求不満だから、そのタイミングで何となく不安になりおせっせして散るのね」
「怖いよねー、しかもほら、幼馴染とか元々仲が良い2人って、100点に近いから小さなマイナスは相手のプラスになるんだよ。アイツは逆不良の猫現象やねって言ってた」
「あー、確かに。身内としての評価だから、更に採点厳しくなる。実際に付き合いだしたら前まで目につかなかった所に×入るのある」
「んで、俺が考えてるのはしっかりと話し合う事。もし、嫌ならはっきりと伝える方がいいと思う。そこで、お互いの意見を聞いてから判断する」
「うん、そうね、ちゃんと話し合いするのは大事だね。幼馴染で何となくで済ませてるのいくつかあるから」
「そうそう、『嫌な所なんてないよ』は物語の中だけ。耳触りのいいセリフだけど、知らない見てないからわかってないんだ」
「大なり小なり言いたいことはあるからね。例えば女の子に親身になりすぎとかね」
「_:(´ཀ`」 ∠): 、大丈夫、それは気をつける」
「へぇー、急にどうしたの?」
「いやな?俺、幼馴染の彼女いるのなんて学校中に知れ渡ってんじゃん?ただ、話するだけで惚れるタイプの危険人物の話聞いてさ」
「物語に時々いるヤバイタイプの人?」
「そ。んで、帰ってくる時に調べてたんだけど、勝手に恋していつの間にか爆発暴走して、しかも、自分の中の恋人像から外れると何するかわからんらしい。後、恋人がいても自分の方がお似合い的な感じの発想になるんだと」
「……なんかあれね。お互い気をつけましょう。うん」
「あー、そういや、熱狂的なファンがいるんだっけ?一時期大変だったね」
「いやいや、本当に。なんであんたらの許可が必要なんだとか闇討ちしようかと聞いた時、本気で腹が立って怒ったよね」
「大変だったよね。んで、俺はそこまでの奴じゃないし、安全だわ、って思ってたけど」
「うん、むしろ、かなり危険?同年代の男の子みたいにガツガツしてないし、萎縮する程のイケメンでないから妙な安心感あるって結構聞くから」
「へぇー、そんな感じなんだ。つかぬ事を聞くけどイケメンってどんな感じで見てるの?」
「私?うーん、整ってるんだな、くらいにしか思わないかな?後、妙な自信があって距離が近いのが多くてぶっちゃけ苦手かな?こう、圧迫感が」
「うん、苦笑いしてるもんね。それが照れてるって解釈してグイグイきてたね。俺がいるのに」
「本当にそれ。勝手に比べて俺の方がいい男だろ?みたいな顔されるから。お前が私の彼氏の何を知ってんだって、顔引っ叩きたくなる」
「あー、ありがとう?」
「そうそう、私にとってはね、空気みたいなものなの。悪い方じゃなくて、隣に在るのが自然。前に一週間くらい会えない日があったでしょう?友達にも言われたけど空回りしてるよって苦笑いされてた」
「あぁ、そっちもなんだ。実は俺もいつもより落ち着きがないなって、親父に揶揄われたわ」
「私はお母さんにニコニコしながら言われたよ。友達の単身赴任で寂しい奥さんと似た感じだって言われたよ」
「そういや、あの後、計ったようにお互いの両親が温泉旅行に行ったよな。しかも、赤飯持ち帰ってきやがったし」
「ちょ、ちょっと!……まぁ、バレバレだったよね。でも、ゴムはつけなきゃダメよ?って言われてすっごい恥ずかしかったんだから」
「うちはちゃんと手を出した事喜んでたわ。むしろ、してなかったら殴ってたって言われた。節度も大事たけど、ちゃんと女の子として受け入れるのも大事だからってさ」
「………」
「………」
「「理解がありすぎる親も考えものだな(だね)」」
「たださ、女の子も性欲があって、色んなところにサインが出るからしっかりと見る事って母さんに言われた時はなんとも言えなかったな」
「……えっ、待って?もしかして、なんか色々気付いてくれてると思ったらそんな事書いてたの?!」
「聞いたのは最初になんか違和感があって何だろうって晩飯の時ぽつりと出たのを聞かれたみたいで、普段と違うのにはちゃんと一つ一つ意味があるからって言われて一生懸命考えた」
「ぁ、ぁぅ、ぅー。めっちゃ恥ずかしんだけど。……、でもそっか、気付いてくれてたの、すっごい嬉しかったよ?(顔逸らし)」
「いや、うん、そうだな、こっちも見てて楽しかったし可愛かったから、んで、唯の幼馴染じゃなくて、意識してんだなって感じてたから。ありがとう(なでなで)」
「やっ、やめろー。頭がごっちゃになるんだから。女の子同士ですら気付かない微妙な変化に気付かれててびっくりしたんだからね!」
「おうおう、そうかそうか。……、なぁ、そういえばさ。お互いの両親、今日からまた家開けるって言ってたよな」
「ふっふっふっ、覚悟するんだな。いつもの私は10万位だ。そして、今現在のやる気は53万です。この意味はわかるね」
「えっ、ちょっとまって?まだ、日暮れ前だし、体育あったし、なんならお風呂に入ろうかなとか思ってるから、待って」
「問答無用!いつもは我慢してる事も今日する。今からするんだ!男は黙って天井のシミでも数えるんだ!今夜は寝かせないんだから!」
「あっ、あっ、アーーーー!!!」
「ふぅ、ごちろうそまでした。明日も早いからお風呂に入って流したらゆっくりしようね♡」
「………はい………そうします………」
学校にはツヤツヤ幸せオーラ全開の幼馴染と心なしか体重が減ったように見えるげっそりとしていて真っ白なオーラが見える男の子がいたそうな。
まさかの続編。幼馴染ちゃんは存在だけの予定だったのにいのちが吹き込まれたよ。