あとがき
Ⅷ巻、お付き合い頂きありがとうございました。
楽しんで頂けたら幸いです。
今回は、節目として随分と大人しい内容になりました。それでも手は抜かず。
じっくりと腰を据えて書けたのではないは無いかと。
今回、書いていて感じたのは一瞬の閃きが大事だなあと。
基本的に会話文から書き始め、地の文へ手を出す形式でやっておりますが、地の文へ取り掛かる際、足りてない部分やもっとこんな会話を付け加えたら面白いのではないかと考えが更に深まると言うべきでしょうか。
偉そうな事を長々と書いてしまいましたが、自分の納得出来る最上を追求する事はとても楽しいものです。
後は、やはり関係性が付き進んで行くと段々と見慣れた景色としてぼんやりとしてしまうので更なる刺激が必要となる事を改めて痛感しました。これまで小出しにして来た心算でしたが、それでも行き詰まりが少しずつ顔を出してきております。色んな作品を見てきましたが、次々と新たな登場人物やヒロインに手を出してしまう展開に走るのも致し方が無いのでしょうね。そうなると風呂敷が大きくなって畳むのが難しいので考えもの。
自分にはそんな才能が無いのでそれは是が非でも避けたいと考えています。
まあ、此処まで来たらどかんと跳ねても違和感は無いのであくまでも王道を主軸にそろそろ挑戦してみようかと考えています。
最後に。
これまで直接的な表現は避けて来たのですが、一番の見せ所で恰好をつけてみました。
これに関しては自分のポリシーがあり、間接的な表現の中に面白さや恰好良さがあると好きな小説に教えられ、それを自分なりに表現したいと考えていました。
例えば、好きとか嫌いとか。
それを直接、言ってしまえば飾り気が無い。
月並みな一例ですが、「月が綺麗ですね」が最もかと。
行間や筆舌し難い感情をダイレクトに伝える矛盾しているようで矛盾しないスタイルがより深く心に刺さると信じております。
だから分かり易い言葉に頼らない書き方を選び、突き通した心算です。
まあ、一番の理由としてあんまり多用するとその言葉が軽くなるのでそれも嫌でした。
でも時には、ちょっと違う事をしても良いのではないかと。
その言葉に一番、似合う瞬間を選んで使ってみました。
そんな自己満足が出来、とても満足です。
感想、物語評価、文章評価がありましたらよろしくお願いします。
Ⅸ巻はまだ手を付けておりませんが、予定としては短編集を書こうと考えています。
よろしくどうぞ。




