ケモナーですか?
魔王を倒してくれ、世界を救ってくれ、間違って召喚してしまった等
想定していた答えではなかった。
「隠さんでええ、おぬし異種族が好きで同種族に興味がないんじゃろ?
おぬしの世界ではケモナーじゃったか?」
確かにそうだ、いや、幼いころは違った。
それこそ小学生になる前等は近所にすむ女の子と遊んでいた覚えがある。
そう、小学生の時に見た再放送のアニメ、犬の名探偵や宇宙宅配便、
漫画やゲームで出てきた動物を擬人化したヒーロー、ヒロイン達が好きになってから
そっちの道にどっぷりはまって色恋沙汰は記憶にない。
まぁこの歳になるまで嫁はおろか恋人もおらず、期待していたラノベに激昂していた事を
考えるとそうっちゃそうなんだろうな。
「まぁ・・・そうですが・・・正直亜人好きです、異種族大好きです。
種族を縛らないのでケモナーには収まらないと思いますがそれがなにか?」
逆光の中のシルエットが答えに満足したのか若干雰囲気がやわらかくなる。
「この場所に来る前に出会った亜人の女性がおったじゃろう、どうおもった?」
であった亜人の女性?さっき吹っ飛ばされた?・・・じゃない、俺が失礼をしてしまった女性か?
いや、顔は美人だったしどうとは・・・あっ!あーーーーーーっ!!!
「ちょっと神!!なんで亜人がケモミミなんだよ!俺を呼んでそれまでの趣味趣向も知ってるなら
なんでこんな世界につれてきた、マズルあり毛皮ふさふさの種族美がないんだよ!」
思わず飛びつき胸倉をつかむところだったが先になにやら見えない大きな手で押さえつけられる
「おちつかんか、愚か者。
おぬし激昂する癖あり、おちつきましょうと常々指導されておったじゃろう」
ぐ、小、中、高と学校の成績表に書かれていた事もばれてんのかよ。
「おぬしを呼んだのはその亜人がケモミミという事に関係しておる」
ここでいうケモミミはネコミミキャラなど人間にケモミミシッポだけがついた感じの人です。