順番違くない?転生ルーム
「転生したばかりでまた転生する気かや?」
声をかけてきた女性は詰め寄った女性とは別の人らしい。
声とシルエットで違う女性と解るが逆光でうまく見えない。
体に痛みはあるが上体を起こし座りながらも失礼にならない程度に姿勢を正す。
「えと、すいません、先ほどの女性はどこに?・・・転生?」
なぜ私が転生した者だと知っているのだろうか?
この人は誰なのかと目を凝らす。
「儂はおぬしを転生させた張本人じゃ、ちなみにここがおぬしらの
世界で言う転生ルームじゃな。」
「え・・・という事は神様?」
「うむ、主に頼みたい事があり、この世界へ呼んだ。
本来はいろいろと難しいのだが、おぬしの世界は世界を越える概念が
浸透しており比較的呼びやすかったのでな。」
まぁ最近は異世界転生だの召喚だの昔に比べると小説、漫画、ゲームでも多いからな
概念が浸透してるっちゃしているか。
だからってホイホイよばれても困るんだが。
「なんというか、俺の元居た世界の事も知ってるようですし率直に聞きますが、何の御用でしょう?
最近は世界を救うとか魔王討伐とか呼ばれても女神が腹黒でそもそもの元凶とか、
魔王が実は世界の良心なアカンタイプの異世界召喚とか勇者が人間を見限って魔王軍に入るとか
いろいろとありますが」
なんとなくシルエットが苦笑したのを感じつつ答えを待つ。
「おぬし、亜人すきじゃろ?」
そんな想定していたものとは全然違った答えが返ってきた。
やってきました転生ルーム。