幼馴染はムキになる
下手くそですけど
こちらに走りこんできたのは、眼鏡をかけた茶髪ロングで綺麗な顔をした少女が、慌てた顔をしていた。
「ちょっと!、陽介!。アンタ、私と土曜日は映画を見に行く約束をしてたでしょ!」
「ああ。京子か・・・悪い。映画は日曜日にしてくれ。」
「なんでよ!。てか、その女は誰!?」
京子と呼ばれる少女は飛鳥を睨みつけながら、威嚇している。
すると、陽介は、「やめろ。」と言いながら、京子の頭にチョップをして、睨んでいるのをやめさせ、飛鳥に紹介することにした。
「こいつは、池野 京子。まあ、俺の幼馴染だ。」
「お・・・幼馴染?」
「そう。こいつとは幼稚園からの知り合いで、家も隣同士で親同士も交流がある。まあ、いわゆる、腐れ縁だ。」
「なにが、腐れ縁よ。私は椿おばさまから、アンタを面倒見るように頼まれている保護者よ!」
「何が保護者だ!、いつも、あれが食べたい、あそこに行きたいとか言って、全部、俺任せなくせに。」
「なによ!アンタだって、子供の頃は私と結婚する~とか言って、私にベタベタしてたくせに。」
「あ・・・あれは・・ガキの頃の話だろ。今はお前みたいな腐女子、誰が好きになるか!」
「な・・・あ・・アンタこそ、美少女フィギュアに興奮するオタクのくせに~」
「あ~あ。また始まったよ。夫婦喧嘩」
「だな。いつものやつ。」
「「夫婦じゃない!」」
哲平と拓弥はいつものかと言いながら、気にせず、雑誌を読んでいる。
飛鳥は、なぜか、目を輝かせていた。
すると、突然、京子に近づいて質問攻めをし始めた。
「幼馴染とか、初めてみました。アニメや漫画の世界ではあるシチュエーションですけど、やっぱり、京子さんもツンデレなんですか?、てか、やはり、倉橋くんのことが・・・きゃ~!。やっぱり、そうなんです。ひと目見たときからそうじゃないかと思ってたんですよ。あ~あ、私も男の子の幼馴染欲しいです~!」
弾丸トークを始めた飛鳥は京子の手を握りながらも、勝手に納得をしながら、その隣で、顔を赤くした京子が「ち・・違う・・」と否定しようとするが、まったく聞こえていないようで・・・
その状況を京子の隣で見ている陽介には、何の話をしているのかわからないようで、きょとんとした顔で立ち尽くしている。
すると、すぐ近くにいる、雑誌を読んでいた哲平と拓弥は、「これだから唐変木は・・・」と呆れた顔で雑誌を読んでいる。
すると、我に返った飛鳥が何かを思い出したかのように話始めた。
「てか、倉橋君!先に池田さんと約束してたんだから、約束を破るのはどうかと思うよ。」
「そうよ!、せっかく、楽しみに・・・じゃ・・じゃなくって、予定を空けてたのに・・・」
「だって、映画は、いつでも行けるけど、アキバは簡単に行けないんだぞ。だから、次の日に行こうって言ってるだろ。」
「ん~・・・・」
少し顔を赤くして京子は、怒りながらも、なぜか、急に予定を変更すると言い始め・・・
「なら、私も行く!」
「はあ~!!」
「それなら、映画は日曜日でもいいわよ。」
「いや、急に言われても・・・」
困った陽介は飛鳥のほうを見ると、「私はいいですよ」と言われ、タメ息をつきながらも仕方なく一緒に行くことを了承することにした。
すると、嬉しかったのか満面な笑顔で喜びながら飛び跳ねてる京子を見て、「子供だな~」とクスクス笑っていると、寝坊してきた担任の長谷川 実里が教室に入ってきた。
「ご・・ごめ~ん。昨日、飲み過ぎて起きれなかった~」
「いや、それダメでしょ。普通に。」
「あはははは」
「だよね。えへへ。」
「さすがは実里ちゃん」とクラスの一人が言うとクラスのみんなが笑いながら、とりあえず、ホームルームを始めることになり、やっと、みんなの前で、自己紹介をする飛鳥を見て、陽介はアキバに行くことをウキウキしながら楽しみにしていた。
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