李対サンドラ
朝、サンドラは起き、ヨガの体操すると九龍少林寺へ出発した。
李も目覚めると拳脚の練習をし九龍少林寺へ出発した。
昼頃、サンドラは獅子山の麓にやって来た。
茶店に入ると少林僧は怪訝な顔つきになった。
「少林寺に行くにはどうすれば良いですか?」
サンドラが聞く。
「しばし、お待ち下さい」と言い、僧は寺に向かった。
李も獅子山の麓に着いた。
茶店に入ると僧が
「李先生お久しぶりです」と言った。
サンドラがいた。
「私を追って来たのですか?」
サンドラが言った。
「マカオに行くか?」李が聞くとサンドラは
「あなたは誤解してます。私悪くない。悪いのはフェリペです」と言った。
「なぜだ」と李が聞く。
「フェリペはインド人を奴隷にしてます」とサンドラは言った。
そこへ僧が戻って来た。
「サンドラ様、大師がお目見えします。李先生も大師にお会いして下さい」と僧は言った。
僧の案内で二人は九龍少林寺に行く。
寺では大師が待っていた。
「李、ひさしぶりだ。元気そうだな」大師は言った。
「お久しぶりです。私はこのインド人を捕らえに来たのですが」李が言った。
「この人は悪くない。悪いのはポルトガルの船長だ」と大師は言った。
「そうです。私は悪くない」サンドラは言った。
「李よ、サンドラ様と手合わせしてみなさい」大師が言った。
「わかりました」と李が言い、二人は寺の境内で向かい合った。
李が軽く蹴りを出すとサンドラは体をクネリかわす。
李は一連の蹴り技を出したが全てサンドラはかわした。
「ウム。できる」李は思った。
「止め」大師が言った。
「わかったか李」
「では、どうすれば良いでしょうか?」李が大師に聞く。
「マカオに戻り、サンドラ様の疑いを晴らすのだ」大師が言った。
「わかりました」李は答えた。




