国公立前期合格発表前夜
今になって緊張が止まらなくて吐きそう。
合格発表で震えている。
叫んでも山の中だからご近所迷惑にはならないだろうが、家族にはバレそうだ。
余裕のふりをするのもわりときつい。
最初は本当に余裕だったんだけど後になって思い返すとマジで良くなかった。なんとなく家族には辛い顔を見せられない。安心させたいけどまさに自分が安心できてないからすっごく一人で怖い。試験問題見直しなんて怖くてしてない。
今、まさに死にそう。
試験の時はここまではなかったんだが、今更になってすごく怖い。怖すぎると手がとりあえず何か書いていないと落ち着かない。文字の綴りのミスが膨大だ。何か書いていないと怖いというのはあまり体験したことのない長い不安の時のくせだろうか。こういう不安はなれない。お化け屋敷は指差し笑いがデフォだし、あんまり試験が終わったら気にしないのが大体だったし。
ええかっこしいでごめんなさい。すごくこわいです。
家に一人でいるとめちゃくちゃなことでも恥も外聞もなくあれこれ言えるから、逆に恐怖が増して来た。どうしようどうしよう本当に怖い。
音楽なんて聞いても絶対リラックスできない。なんか考える余裕もなくしてくれるほどのデスメタルくらいしか思いつかない。アニソンは今の精神状態で聞けない。鬱系も好きだけど今は、今は無理だ。
さっきは腸に来てたが、今は末端に伝播してる。指先が震えるようにタイプをやめてくれない。書き始めるんじゃなかった。多分文章に不安を押し込めようとしているからだと思う。意外と冷静に分析しているのはここへ書くことがなくなって、書くことがなくなると恐怖をぶつける場所がなくなるからである。みんなも是非やってみるといい。あまりオススメはしないが、少なくともちょっとずつ、冷静になって行くはずだ。
吐きそうなところは割合脱して来た。が、指が今度は止まらなくなって来た。これはどうしてだろうか。本当に書かないと不安で不安でたまらなくなるのだろうか。
明日が私の運命を決める日なのだけれど、こんなに明日が来なければいいと思ったことはない。時を遡り過去の自分を一発ぶん殴っていきたい、今緊張がみぞおちから上だけにある。指の打つ速度が全く落ちない。誤字脱字を割合に律儀に直しているのも性分というものだろうか。
私はとにかく打っていないと不安で不安で仕方がなくなっている。喉の部分がキュッと閉まるあの感覚が離れなくなっていて、実に怖い。
書かなければいけないというより書かなければ怖いという消極的な理由で書いた文章はこれが初めてだ。文章をここまで何かをぶつけるように書いたことはなかった。指を動かしていなければいけないという義務感に加え、心臓がビクビクしている。妙に鼓動を感じるが、どくどくとかばくばくというのではなく、ビクビクだ。ピクピクといってもいいかもしれない。
とにかく脈絡もへったくれもない文字を書き散らすことで、なんとか安心しているだけなのだ。変換をしている時、変換した中から文字を探すだけでも恐ろしくなってしまっている。どうしたらいいのだろう。
どうしたらいいのかはよくわからないが、なかなか変換機能が素晴らしいので今のところは大丈夫そうだ。
頑張ってちょっと我慢してみる。
だめだった。指先の震えが止まらない。胃のあたりがぞわぞわする。息を大きく吸い込んでお腹をへこませている時の気持ち悪いような感覚がずうっと続いている。
受験する前は偏差値で選んでそこに入ろうと決めただけなのだけど私はそこに入りたかったのだろうか本当にこわい。
私は一体何を考えてあんなに呑気でいられたのかちょっと正気ではない。今も正気ではないけれど今の方がよっぽど人として自然な態度だと思う。腕が変な痙攣を起こしそうだが今になってみればこれが普通の態度なのであって、だから落ち着いて、試験結果を待つしかないのだと思う。けれどそんなことで落ち着けるなら落ち着いている。
馬鹿馬鹿しい話だが、本当に怖いのだ。これは体験して見ないとわからない。言い知れぬ不安感によるモヤモヤしたものがずっと胃のあたりに居座っていて、なんだか歩き回っていないと不安になってそわそわする。何かしていると一時的に忘れるが、何もしていないとおかしな想像ばかりが頭を駆け巡って離れなくなって行く。
今はタイプの速度がだいぶ上がっているのだが、押していないときは指がブルブル震えている。本当にこれで明日なんか来てみろ、私は絶対怖すぎて死ぬ。
なんだかんだ言って長文を書いているのに一向に治らない。治るような不安ではなかったのだろうか。受験を終えた日からずっと肚の中に溜め込んできた不安が、今噴き出しているのかもしれない。
これが恐怖なのだろう。お化けがあんまり怖くない私は味わうことがなかった。
思えば治療の時もそうで、本気で怖く思ったことはなかった。無駄に自分が死なないとか色々と考えていたから、変に想像しなかったんだ。
けれど私は落ちたし、落ちるかもしれない。これは実際の体験の話であって、もう本当にこの不安を消化している真っ最中なのだと。
だからこんなに怖いし、絵を描いても何を書いても全然ポジティブにはなれなかったのだと思う。
恐ろしいことにこの不安はふと一人になった時ガバリと襲ってきていた。それまではじりじりした変な想像しちゃって、とか思ってたのに、いざこの状況になってみるとめちゃくちゃ怖い。
怖すぎて、本当に指が止まらない。
これが一種の現実逃避なのだろうと思う。今一時保存したが、だんだん指が痛くなってきた。短い時間でタイプしすぎたのかもしれない。もしくは緊張している指を動かしたからいつもより負荷がかかっているのか。それの関しては今何も語れることではないだろう。
本当に変な想像ばかりで機能も早く寝たはずなのに、全く寝付けなかった。
緊張して今日は眠れないかもしれない。それに私はすごく夢を見る方なので今日は落ちる夢かもしれない。想像しているうちに自分の末路を想像する。
落ちてしまったらどうするんだと母親が言っていたが、そのときは答えをはぐらかしていた。どうしよう。私はこの道しか今まで考えたことがなかったから、両親が協力してくれていることを良く知っていた。知っているからこそ怖くて何も言えなかった。
本当に私には何もないんだと思う。何もなくて恐ろしすぎる。絵の才能も文の才能も運動神経もいろんなものができるが中途半端にできるのであってなかなか突出しない。
これに関しては本当に本当に色々やらせてもらっていたのに上達しなかった。どこかおかしいのだろうかと思う。
別の言語も日本語でいいだろうがとか考えてしまう。今は何を読んでも目が滑るのだ。鬱系は読めない。
集中してとなると色ぬりとかになりそうだけど、下絵がないと思う。手芸も今はなんだかんだ言ってできそうにない。
震えと、それから文字を打つ速度がだんだんとおさまってきた。
明日の朝、私のこれからが決まる。