表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/9

マイナーなジャンルの書き手、ポイントシステムの前で立ち尽くす

ポイントシステムについて考察する前に、ポイントシステムの壁に当たり、初めて考えさせられた時の話をします。

長年ブログをやっていましたので、PVやポイントの上下に一喜一憂しても仕方ないという事は分かっていました。

それでもやっぱり避けては通れないシステムを無視する事は出来ませんでした。


「なろう」に初めて来て、最初に面食らったのは登録されてる作品の検索に当たった時です。

検索キーワードと除外キーワードが選べるのは普通だと思うのですが、ジャンル分けが独特でした。

「異世界」「ハイファンタジー」「ローファンタジー」「VRゲーム」「空想科学」「リプレイ」…。

異世界が一番上に来ている事にまず違和感を感じました。

そしてハイとローでファンタジーが分けられている理由さえよく分からず。

普通なら一つの独立ジャンルとして成立しなさそうなVRゲームとか空想科学も。


 もちろんそういう系統の作品が多く投稿されているから、細分化した項目を設けているという事情は分かるんですよ。

でも、そんなジャンルの作品ばかりあるのか?と。

 ランキングを見た時によく分かりました。

圧倒的にファンタジー・異世界モノが強いんですね。

人気なのは知っているつもりでしたが、ここまでとは…と。


 と同時に、ランキングの基準であるポイントというものに目がいきました。

普通ランキングはPVかそのサイト独自のポイントが設定されてます。


「このサイトは…ふぅん…ブックマークが1つ2点と文章・ストーリー各5点ずつの合計で決めているわけか。で、PVは関係ないんだ…ふぅん…」


 そんな感じで軽く読み飛ばし、さっそく会員登録・作品投稿。

ここで話は前に書いた「マイナージャンルしか書けない作者の初投稿の記録」に繋がります。

少し日時を空けて連続でなろうに1作品、ミッドナイトに1作品、ノクターンに3作品を送りました。

そしてマイページから「投稿済の作品」のアクセス数の経過を見守ります。

ブログを何年もやっている経験から、何よりPVに目がいきました。


「なろうとノクターンに出した作品は全然PV伸びないな……」


 ちなみにその数字は以下の通りです。


 なろうに出した作品は初日PVが39(そしてこの数字が最高値)


 ミッドナイトに出した作品は初日PVが84(同じく最高値)


 しかも二日目にはどちらもさらに下がってしまいました。

なろうに出した作品は二桁のPVを三日間しかキープ出来ず、ミッドナイトに出したのも二桁がやっと。

その後、上昇気配もありません。そんなもんだと言えばそうかもしれません。

けれど、自分のやってるブログは毎日アクセス数が200~500程度なので、それよりずっと少ない事にガッカリしました。


「で、ノクターンに出した方は、と。……お、何だこれ。すごい!」


 3作品だして、それぞれ初日PVが965、429、247。

しかもこちらは投稿した時間帯もあったと思いますが、どれも二日目の方が増えました。

何しろ私のブログのアクセス数と同等以上で、一つは最高値の倍近くも叩き出したのです。

 ブログでアクセス数が最高値付近を記録するのはお盆やGW等の連休中の真っただ中です。

その中で更新回数をぐっと増やした時くらいしか記録出来ない値なのですから。

それはこんな普通に軽く記録できるなんて…。


「こりゃ、もうこのサイトでは話題沸騰って感じじゃないか?……あ、そうだ。さっそく他の作品も出そう。ノクターンじゃないとダメだな、こりゃ」


 大いなる誤解でした。

恥ずかしい限りですが、当時の心境を書き表すとこんな感じでした。

ちょっとしたお祭り気分です。

 なにしろ、最初は一般の方に受け入れられるのか不安でした。

母親とのリアリティある近親相姦を主題としたニッチなジャンルの作品をこんなにたくさん読んでもらえたこと自体に感動しました。


 しかし。

 やがて当初の興奮が冷め、その後に出した作品は最初に記録したPVをなかなか越えられなくなりました。


「何か…全体的に出した作品のPVちょっとずつ下がってるか?初投稿の時より…」


 何しろ母親との近親相姦を主題とした作品ばかりをポンポン出したから、最初は物珍しくて見てくれた人も見なくなったんじゃないかと思ったのです。

 やがてPVはすぐに下降するようになり、どれも浮上しません。行き詰ってポイントにようやく再び目を向けました。


「何か……全然このポイントって増えてないな。何だ、これ……」


 その時になってやっと思い出す始末でした。

ボンクラのボンクラたる所以ですが、本当にすっかり忘れてました。

ブックマーク数とかで決まってるから、もう一度読みたくて登録した人の数くらいの認識でした。

 

 ブログはアクセス数が命。一人でも多くの方に自分の小説は読んでもらう事が大事。

そのためこちらでもまず今のPVにばかり目がいってたのです。


 改めてポイントの規定を読み返しました。

ポイントは読んでくれた人のブックマーク数と評価を付けてくれた人の合計点で決まります。

ブックマーク1つで2点。

評価は文章と物語で5点ずつ、合計10点。

つまり1人最大で12点で、PVは一切関係ありません。


「…ふぅん…やっぱりPV増やさないとポイントも入らないって事か」


 …………


「…………って……これって……」


 これまで読んでくれた人、ほぼブックマークも評価もしてないって事じゃないか!と。

初めに投稿した3作品の内、最初の月でPVはそれぞれ3000、2000、1400。

PVとユニーク数はそれなりにいたじゃないか、と。

でもいずれも翌月になるとガクッと落ちてます。

その時点で評価を付けてくれた人はどれもほんの数名。

いずれにしても、PVの0,1%もいないんです。

路上ミュージシャンすら、もうちょっと通行人が立ち止まってくれるんじゃないか。

ブックマークも一桁~20人程度。


 ……ほとんどの人に読み返す価値が無かったって事ですね。

最初に一度は見てもらえただけ、有難いと思えって事なんでしょう。

 その時になって、長年自分はブログをやって自分の好きな作品を好きなようにシコシコ書いて掲載し続けてきただけだと思いました。

痛かったですよ。


井の中の蛙大海を知らず。

…………。

正直、ちょっと呆然とする思いでした。

自信は……少しはあったんです。

15年以上もやってますからあったんですよ、一応。

マジかよ……。


 PVよりポイントより。

ほとんどの読む人の心に残らなかった事が一番ショックでした。

読み返すことも無いからブックマークもされないし、評価も付けないのです。

賛否はあるでしょうがポイントは読んだ人の心にどれだけ残ったかの象徴に思えました。


 そしてポイントをどうしたら獲得出来るのか、真剣に考え始めるのでした。

それ自体もまた本末転倒で一つの迷走なのですが……。

 今思えば、外の検索エンジンから直接見つけてもらえるようにタイトルも決めてた訳です。

だからポイントばかりでなくそれなりに刻んでいるPV数をもっと素直に喜んでも良かったんじゃないかとも。

ただそれに気づくのはもう少し後の話でした。


ここまでが私が登録から初めてポイントを意識するようになったきっかけです。

次回、本格的にポイント制度について考察します。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ