10ページ目 モンスターの氾濫!
朝から怒られたミュート・オンネスです。
一昨日、凍らせた奴らがシーザーに見つかり解凍をやらされたのだ。まあ記憶は飛んでいたので良しとする。
ただ、朝から3時間も説教はやりすぎだと思う。あの孤児院の子供に手を出したロリコン性犯罪者め、足が痺れてしまった。明日にでも奥さんに有る事無い事言ってやる。
さて今日は依頼を受けた。
内容はいつか受けた依頼と同じメンデル樹海で薬草採取だ。道中に出てくるモンスターを凍らせたり吹き飛ばしたり流したりしながら進み、薬草をゲットして帰ろうとした。その時、最近Lvの上がった空間把握に反応があったので凍らせてみるとそこにはゴブリンがいた。
しかし、そのゴブリンをよく見てみると通常のゴブリンよりも大きかったのだ。めんどかったけどゴブリンをキーワードに記憶を辿ったよ。ボクは天才なので1度見聞きしたものはキーワードさえあればすぐに思い出せるのだ。
さて、脳内検索の結果だがやはりゴブリンの上位種のゴブリンアサシンだった。通常のメンデル樹海にはいないモンスターだったので粉々に砕いてやった。
時間もあったしボクは木に登り枝から枝へ移動して樹海の奥に入った。すると木々が倒されて広場になってる所に着いた。そこにはオークやゴブリンの上位種がうじゃうじゃといた。
モンスターの氾濫の前兆だった。
しかも最悪の氾濫だ。オークもゴブリンも雄ばかり生まれるので繁殖の際、他種の雌、女性を犯し苗床とする醜悪なモンスター。
そんな奴らが数え切れないくらいにいた。
いた。
もちろん、凍らせて砕いたよ?
殺れるなら殺っとかないとね。
それにトヨトミ周辺では、モンスターの氾濫の前兆ぐらいそんなに珍しくないし。むしろ2ヶ月周期であるから見つけた冒険者や街の実力者がほとんど事前に潰している。今回はたまたまボクだっただけだ。
こんなことが頻繁にあるのでトヨトミの街には皇、王、姫、帝や他にも様々な至高級の称号を得る人が多いのだ。
つまり王が集う街ではなく王が生まれる街なのだ。
閑話休題
樹海を出てギルドに帰還。
依頼完了の報告と一緒に氾濫の事前回避をしておく。時々、よそから来た新参の冒険者に嘘だと言われ絡まれるが今日は無かった。
ボクともう一件、事前回避があったみたいだ。
で、そっちは絡まれて返り討ちにしたらしい。
今日はここまでとする。
緋「ミュート、前兆を潰したって聞いたぞ?」
μ「まあね。」
黒「レベルは上がったのか?」
μ「いや、上がらなかった。」
緋「まあ、レベル90代だから仕方ねぇよ。」
35「3人とも!珍しいことが起きるぞ!」
緋「うわっ、ビックリした〜。」
黒「珍しいことってなんだよ?ミコ。」
35「明日ぐらいにモンスターの氾濫が起きるみたいだ!」
μ「は?なんで?」
35「弱いのに前兆に挑んで氾濫を刺激したパーティーがあってな!負けて血を流しながら街に駆け込んで来たからモンスターの混成軍団が追いかけてくるらしい!」
黒「満面の笑みで話すな。魅了持ち。」
緋「流石は戦闘狂。イキイキしてる。」
μ「めんどい。」