27話 デザートタワー
お菓子…
「お前それ俺のやつ!」
「うるせぇ!いくらでもあるからいいだろ!!」
「んだと!オラァ!!」
賑やかな人の中ギルドの長いテーブルでカイトとリンが肉の取り合いをしていた。ギルドの仕事をこなしていくにつれ、ギルドにはたくさんの魔術師が集まった。ギルドのなかには魔法の使えない者もいるが、カイトはそれをきにせず、入会を許可していた。
となりでため息をつきながら、リーナがその喧嘩を見る。リンは自分の腰につけていた刀を抜き出す。以前、鉱石を採りに行ったときに鍛冶屋に作ってもらった刀だった。リンは二本刀を作ってもらい、その中の一本をカイトに向ける。一つの刀は「紅」という刀である。
「てっめぇ!刀使おうとすんじゃねぇ!!!」
「うるせぇ!カイトてめぇはぶっ殺す…ッ」
右手に紅を持って、リンはカイトに斬りかかる。迫ってくる刃から走り出して逃げる。
「じょ、冗談じゃねぇ!誰が斬られるかよ!!!」
「カイトは俺がぶっ殺す!!!」
「ヒャー!!!誰かお助けー!!!」
するとギルドの入り口から人が入ってくる。ギルド一同がその方を見る。
「なんだなんだ?」
リンは刀を鞘におさめ、カイトを追うのをやめる。カイトは遠くの方で後ずさりしながら、ホッとする。
入ってきた人は、そのままバタンと音をたてて、倒れた。
「はぁ!?」
◇
「…どうするんだ。この人…」
カイトが不安そうに倒れた人を運んできて下ろしたあと、指でつっつく。
「とりあえず、寝かせとけば?案外治ったりするもんだぞ?」
リンが近づいて、カイトにそう言う。するとリーナがカイトとリンの頭をたたく。
「ガッ!イテェ!」
「駄目よ!こういうときは、事情を聞くのよ!」
リーナが倒れた人に問いかけた。
「お菓子…プリー…ズ…ミー…ぐほ…」
刀の名前を募集します。




