21話 雪山での鉱石依頼
これから雪山編に入ります。
主にリンの剣のために鉱石をとりにいく物語なんですが…
「ギャー!!!寒い!!!!」
毛皮のフードを着ながら、カイトたちは雪山の中をさまよっていた。
前はブリザードのような状況でよく見えず、ただ前を行くしかなかった。
体が氷結してしまうくらいの寒さを耐えながらカイトたちは歩く。
しばらくして、小さな洞穴をリーナが見つける。
カイトたちは急いでその洞穴に向かった。
近くにあった木を集め、カイトは自分の手から炎を出して、木を燃やす。
「…カイト、お前…迷ったのか…?」
「え…いや、そうゆうわけじゃねぇんだよ。アハハハ…」
カイト、レイン、リーナ、リンたちは今回雪山での鉱石を取るように依頼を受けたのだ。
それは遡ること4日前…
◇
リンは自分の新しい剣のため、武器屋に行こうと行ったのだ。
武器屋に着いてから、リンが剣を選んでいたとき、ふとある剣を手に取ったのだ。
リンが持っていたのは刀だった。鋭く刃を光らせている刀を見たリンは、それを買おうとした。
だが、刀はどれも高く、とても買える状況ではなかった。残念そうにリンは俺と一緒にギルドに戻ろうとした時だった。
すると、武器屋であり、鍛冶屋でもある、スミスという名前の女が出てきた。
「あんた、刀欲しいの?」
「ああ、でも金がない%&$#…」
途中から何を言っているのか分からないリンをどかし、カイトが話をする。
「でも、俺たち刀を買えるほどの金持ってないんだ。」
「だったら条件をクリアしてくれたら、ただで刀…二本、あげるわ。ま、絶対無理だとは思うけど…」
依頼の内容は、この時期に輝く鉱石、ダイヤミスリル鉱石を取ってきてほしいという依頼だった。
だが、雪山にあるため、気をつけろといわれたのだ。
しかし、何も剣を持たないリンのために、特別に刀を貸してくれた。だが店の中で一番安い刀であったが…
そして現在に戻る。
カイトは炎の魔法が使えるようになってから、寒さに大丈夫にはなったが、他のリーナやレイン、リンたちは凍えるように体が震えながら、たき火に手をあてていた。
「今日はここで野宿だな…おそらくこのブリザードが止まることはないと思うが…」
カイトがそういうと、他の三人はうなずき、そのまま寝ようとした。
それをカイトが止めようとする。
「待て!!まだ寝るな!!このままだとお前ら寝てるときに心臓まで凍っちまうぞ!!!」
冷静に判断をして、カイトは外に出て、せっせと雪を洞穴に入れ込み、それを壁上にした。
これで雪は入ってくることはない。
カイトが用事を済ませて三人の方を振り向くと、すでに寝ていた。
「寝るの早すぎるだろ…」
カイトは少しため息をつきながら、寝た。
◇
「グロンド様!何者かが、このフリーズ山に来たそうです!!」
一人の巨体の男が階段の上で座っている男に言う。
「そうか…やはり鉱石狙いか…。よろしい、教えてくれて感謝する。」
ウス!と言いながら、巨体の男はそのまま出て行く。
椅子に座っている男は不気味に笑う。
「いい度胸だ…俺たちのギルド、氷結ギルドに手を出そうとするとは…思い知らせてやろう…ハハハハハハハハハハハハ!!!」
誰だ!!!あの男!!!




