16話 青の雷
今回は…なぞの男!?
次の日の朝。
カイトはリンを魔術学園の南部にある船着場で待っていた。
だが、今日のリンは少し変だった。
カイトが到着してから、近くにあった魔法石が光り、リンが出てくる。
黒い革の靴に長い緑のスボン、黒のチョッキを着たリンが腰に黒い剣をぶら下げて来た。
カイトはリンの腰にぶらさけてる剣に指をさしながら、
「お前って、剣術使えるの?」
「バカヤロウ!ちゃんと使えるわ!一通りはな。」
「そうなんだ…すまん。」
リンはそのままべジル島に行く船に飛び乗る。
「ほら、早く乗れよ。」
「ああ、分かった。」
だけど、カイトはまだ知らない。
リンが一体どうなるのか…
□
6月24日 朝
べジル島に着いたカイトたちは、周りを見渡す。
人はおらず、ただ古い石の建物があるだけだった。
ゆっくりと歩いていき、目的の遺跡を探す。
カイトは古い家を見つける。
ドアノブは壊れていたが、ドアはあいていた。
ギィィと音をたてながら、部屋の中を見るカイトだった。
だがカイトは一歩踏み出して、何かを踏んだことに気づく。
足元をみると、人間の骨だった。
「…なんつうか…いろんな意味で怖いな、ここ…」
リンがカイトの様子に気づいてカイトのところに向かう。
二人はその家になるかあるのかを探した。
10分くらいたったころだった。リンが古い地図のようなものを見つける。
開いてみると、どうやらこの島の地図だった。
だが、地図をみると、一箇所だけ島の地図にバツが書いてあった。
リ「おそらく、このバツが遺跡なんじゃないのか?」
カ「かもな…とにかく、この場所に行ってみるしかないな…」
カイトたちはその家を後にして、バツのついた場所に向かっていった。
□
カイトたちは遺跡の前に立っていた。
遺跡の石柱などには緑のこけがつき、かなり放置された後だと分かった。
遺跡の入り口を見ると、中は暗かった。
カイトは遺跡の近くに転がっていた木の棒の先端に炎をだして松明にした。
カイトが先頭になって、遺跡の入り口に入っていく。
中は意外と広く、火をともす場所もあった。
壁には古代文字のようなものがかいてあり、カイトたちには読むことはできず、そのまま進んでいった。
しばらく進んでいくと、大きな棺桶があった。
近くに寄って、カイトが松明で棺桶を照らした。
古代文字が書いてあったが、特に変わった様子もなかった。
「なんだよ、死ぬかも知れないっていったのに…大嘘じゃねぇかよ。」
「剣を持ってきても無駄だったな…カイト、帰るか…」
だが、カイトたちが帰るときだった。
後ろからゴトンと音が鳴った。
カイトたちは後ろを振り向く。
棺桶が空いていた。
すると、棺桶から人が出てくる。
手はあまりにも細くなっており、肌は白かった。
ゆっくりとその人は棺桶から出てくる。
長い青の髪の古びた鎧を着た男が棺桶からでてきた。
後悔はしていない…
ありがとうございました!