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ギルメン!  作者: 風竜
~古代遺跡~
14/30

14話 古の命

14話目です。

アクセスが900を超えました!

これもみなさんのおかげです。ありがとうございます。

風が吹く。

木が揺れ、葉が散る。人の命もそれと同じ。

命はあまりにも残酷である。

人間ならば心臓や急所を潰せば、簡単に死んでしまう。


木の葉も風で飛ばされ、放置されれば同じこと。

やがて体が弱くなり、いずれは死ぬ。


それが、それぞれの生きている者たちの命の流れである。




西暦965年 6月23日 夜


もうじき夏を迎えるころである。

カイトは男子寮で寝ていた。

ギルドにはもちろんベッドなどはあるが、この魔術学園では、資格を持たない人間、つまり無力ノーマルと呼ばれる人間は、ちゃんとした資格グランドを取らない限り、たとえギルドマスターでもギルドで泊まることが出来ないのである。

グランに話せば何とかなるが、カイトはクロノスの塔までいくのが「ダルイからいかねぇ!!」という理由で行かないのである。

しかも、資格を持っていないのはカイトだけであり、他のギルドからなどから入ってきた連中は、ギルドに入るために資格を見せなければならない。

アスカもなんとか資格を取って、ギルドで暮らしているのである。

だが、カイトがギルドに入れないわけではなく、ただギルドの権利を持っていないだけである。

以前のグランが渡した紙は、ギルドの承認だけであって、カイト自身に権利を与えたわけではないのである。


「っつー…すげぇ寂しい。」


枕を抱きしめ、泣きながら布団にこもる。

ビリーブのギルドメンバー全員はギルドで今頃寝ているころだろう。

悔しく思っていると、窓をコツン、コツンと叩く音があった。

窓を見ると、一匹の狐がいた。

口には手紙をくわえていた。この魔術学園では、動物などに手紙を届けさせるシステムなのである。

人間たちは、ギルドなどの仕事で忙しく、なかなか郵便などができないため、訓練などで動物を成長させ、届けるようにしてあるのである。


ベットから立ち上がって、頭をかきながらカイトは窓を開け、狐を中に入れる。

だが、突然狐から煙が出て、カイトを包み込む。


「ぐほ…なんだ…この煙…。」


やがて煙が消えて、カイトが目を開く。

だがそれはあまりにも驚く出来事だった。

まだ煙が消えていなかったため、見えてはいないが。


真っ裸の状態で人間の姿に戻り、口に紙をくわえたアスカだった。


「んな!?」


あまりにも驚いたカイトはニ、三歩後ろを歩いて腰をぬかす。

アスカは自分の体を気にせず、カイトに自分が加えていた手紙を渡した。

カイトは先ほどの出来事を思いながら、顔を真っ赤にして、おそるおそる手紙を取った。


封を開けて、手紙を開く。

すると、それはグランからの手紙であった。




いまから、魔術学園の中央の噴水に来い。

大事な話がある。




それだけしか内容は書いてはいなかった。


「一体何が…」


カイトは手紙を置いて、急いで着替えだす。

パジャマを脱いで、黒い半ズボン、赤いシャツを来て準備をした。

着替えてる最中、カイトはアスカがじっと見ている事に気づく。


「おいアスカ…せめて体を隠してくれ。」

「…ふぇ!?」


自分が裸の姿だと気づかないかのように、顔を赤くしながらカイトのベットの布団で体を隠した。

耳が垂れ下がり、布団を一生懸命のようにして握り締めていたアスカに、カイトも一瞬顔を赤くした。


「と…とりあえず帰ってくれ。か、かぎ閉めるから…」


といってカイトは自分の予備用の服を差し出して、部屋のドアを開けて出て行った。







今回からキャラを紹介していくと言ったので、紹介していきます。

まずはカイトから。


カイト・フェリス 16歳

黒い髪が特徴です(見えてないから分かりませんが…)。

趣味は漫画、手伝い…

好きなもの 肉、やさい、仲間…

嫌いなもの 悪い奴…


小さいころからこの魔術学園で預けられている孤児の子です。

親は誰なのかも分からないまま、ずっと親を探している子ですね。

なぜ、カイトが突然魔法を使えるようになったのかは、これからの話で分かる…はず?


次回は、次の依頼の話です…

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