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転生したら冒険者1年目で国最強になってました~社会人1年目の一般人が世界を救うまでの話~  作者: 秋枝葉


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第2話 初めの一歩

ついに異世界に突入です。

 魔法陣の光に包まれて、視界が白一面の部屋の景色から完全にホワイトアウトしていく。光が眩しくて思わず目をつぶってしまったが、瞼の奥からでも光が徐々に収まっていくのがわかった。


 しばらくして恐る恐る目を開くと、どこかの部屋にいるのようだった。


 【転生ものあるある】とでもいうか、見渡す限り何もない平原や鬱蒼とした林の中にぽつんと立たされているわけではなかったことにひとまず安堵して、ゆっくりと部屋を見渡す。


 その部屋は四畳半ほどの広さがあり、書斎机と椅子、ベッドがあるだけのシンプルな内装だ。ビジネスホテルとしては十分ではあるが、暮らすとなると少し不便かな、などと考えながらベッドに腰を下ろして今後のことを考えてみる。


「ガイドさんが言うには自分が引き継ぎを終えるまで世界を見て回れ、っていうことだったよな。」


 そういえば、あの人の名前を聞くの忘れちゃったな。今度会ったら教えてもらえるかな。あんな性格だから無駄に引き延ばされたりしそう…。


 と、まぁそんなことは置いておいて、とりあえず他にあの人が言っていたことを改めて整理するか。


 たしか僕のような転生者はこの世界の人々にはない能力があるって言っていたな。この世界の人々、ということはもちろんこの世界にも住人がいて、文化があるわけで。この部屋もその人たちが造ったものなんだろうか。


「ほぉ、これは良い壁ですねぇ。」


 などと、変なノリになりながら近くの壁をさすってみる。


 壁は木造がむき出しではあるものの、実になめらかにヤスリ掛けされていて隙間なくしっかりとした造りだ。窓には、すりガラスとレースのカーテンが取付けられていて外の様子までは窺えないが、これを見てもしっかりした文明があることは明らかだ。


 部屋の造りからみるに、おそらくここは宿の一室。扉の向こう側にはこの宿のロビーや食堂、はたまたファンタジーな街並みが広がている可能性もある。予想が外れたとしても、最悪は原風景のような村があるに違いない。この世界では魔法が使えるって言っていたし、これは憧れの西洋調でノスタルジックな風景を楽しめるかも!


「言語も自動変換されると言っていたし、これは勇気を出して外へと出てみるか!」


 この場所から僕の新たな人生が幕を開けるんだ!と意気込みながらドアノブに手を掛ける。


「さぁ、これが伝説の始まり!まさにはじめの一歩だ!」


 ガチャリと勢い良く扉を開いた僕はその場で固まり、その目を疑う。


 開いた扉の奥に広がっていた景色は哀愁漂う原風景でも希望溢れるファンタジーな街並みでもなく、ましてや宿のロビーや食堂などありはしなかった。


 そこにあったのは、木。木。木。

 森と表現するのがこんなにマッチする景色も珍しいと言わんばかりの大自然であった。

今回短かったので2/25 2:00amに次回【第3話 続・初めの一歩】を連続投稿します。

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