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共和国にて case-5

セイフォンは、宣言通り奴隷商人から大変感謝された。


彼女は逃げ出した奴隷の十数名を殺してしまったが、価値のある奴隷は最後に残ったものだけであったらしい。世知辛いものである。



「これで、木端な剣闘士にならなくて済んだでござるよ。」

セイフォンは喜んでいる。



彼女は、任務のためにどのようにコロッセウムに近づくかをよく考えていた。




コロッセウムには、いくつか階級があって、最初に登録してから数ヶ月は一番下のランクで色々な戦いをしなければならない。




だからこそ、彼女は悩んでいたわけであるが、副支配人に顔が効く奴隷商人に知己を経た事でその点は解消されるであろう。




先ほども述べたように、コロッセウムは階級制である。

一番下の奴隷とよばれる階級に始まり、平民、貴族、大貴族、王族といった区分分がされている。



パプリカはその区分け大丈夫なのか?

と不思議に感じてはいるが、こればかりは仕方がない。




階級はある一定の周期で入れ替わりがある。それはもちろん戦いで決まる。

一つ下の階級と一つ上の階級の人間同士が様々な方法で戦い、勝敗を決めるのである。




この国における剣闘士は、力あるものにとっては有用な職業だろう。

何故ならば、階級の名前が示す通り、剣闘士たちは戦いにさえ勝てれば、遙かなる栄華と富を手にするのである。



これは、奴隷落ちした人間や征服民にとっては大きな意義になっている。

自身の身分とは関係なしに己の腕のみで待遇を決めることができるからだ。




だから、この剣闘士の職業には、通常の平民や貴族、女子供までもが積極的に参加している一面もある。






「パプリカ殿、それがしの戦いを応援してくれるでござるか?」

セイフォンは意気揚々としている。




「まあ。適度にね。」




「それより、この荷物受け取ってくれない?」

パプリカはセイフォンに預けられた荷物によって、困り果てていた。


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「今日は腕によりをかけて振る舞うでござる。」

セイフォンは襷と呼ばれる布を身体中に巻きつけると額にはちまきをしてそういった。




パプリカはセイフォンの作る魚料理がとても気に入っていた。

今までのどこにもない味付けであったし、元々魚が好きなパプリカは彼女の調理方法を熱心にみている。




「パプリカ殿、そんなに近寄られるとくすぐったいでござるよ。」

セイフォンは迷惑そうに言う。




「この任務が終わったら、あなたとは離れ離れ。

それまでに全部覚えるわ。」

パプリカは珍しく興奮している。





「レシピならちゃんと渡すゆえ、テーブルで待つでござるよ。」

セイフォンはパプリカを台所から外にだす。





「絶対。約束よ。」

パプリカは目を細めてそういった。



-------------


「それにしても、パプリカ殿が大食漢であったなんて知らなんだ。」

セイフォンはしみじみと呟く。




パプリカは静かにその様子をみる。




「パプリカ殿、それがしの料理は満足のいくものでござったか?」





「悔しいけど、おいしかったわ。」





「悔しいとは。パプリカ殿も可愛いところがあるでござるな。

それがしからも一つお願いがあるのだが申してもよいかな?」




「うん。」





「パプリカ殿の尻尾を触ってみたいのでござる。」




「尻尾を?」




「うむ。なんだかすっごく手触りが良さそうでずっと気になっているのでござる。」




パプリカは少し考えこんだ後に、

「優しくならいいわよ。」


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