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女神リリス=カオス

「起きて起きて、ダイゴ君」

誰かが俺を読んでいる・・・?

声に誘われ目が覚めた俺は、色がぐちゃぐちゃに混ざったような四次元のような空間にいた

ていうか、目が覚めるってなんだおかしいだろ

俺はあの時は・・・死んだはずだ・・・

それに俺はその四次元のような空間に地面もないのに浮いていた

どうなってんだ?

ここが天国か地獄だって言うつもりなのか?

「やっと起きてくれたダイゴ君」

「っ!?・・・・・・きょう・・・りゅうううう!」

「ノドサウルスッ・・・しかも喋ってるだと!?」

「起きたか、人間」

頭が混乱してる中、起き上がる

目の前には1人の女性と一匹の恐竜がいた

女性の方は銀髪でギリシャ神話で見るような薄い布だけの様な服を身にまとってる

手には金色の杖が握られていた

もう一方の恐竜は・・・間違いない

体長2メート程、爬虫類を思わせる四足の体躯に四つん這いの姿勢

茶色い体表にとげとげの鱗上の硬い皮膚

どこからどうみてもノドサウルス科曲竜類だ

と言っても、あくまでミイラ化した化石と特徴が一致するだけで実物をみたことは近縁種をパークで見ただけだが

ってなんで人の言葉をしゃべってるんだ!?

「あんたは誰だ・・・ここはどこだ?」

「ここは神の空間、私はこの世界軸(サイトC・アース555)の地球を管理してる女神リリス=カオスだ」

「いきなり驚かせてごめんね、僕の名前はボレアロペルタ」

「君達の遥か遠い祖先につけてもらった名だ」

目の前の女性たちはリリスとボレアロペルタ名乗った

俺は少しの間、無言だった

考えていた

確かに地面もない4次元みたいな空間にたってるのは神の所業でないとできないだろう

これがバーチャルの世界とかで夢を見せられてるとかの可能性でもない限り

色々腑に落ちないとこはとりあえずは納得することにした

神だとか宗教だとか信じていないが、まさか本当にそんなものが存在してるなんてな・・・

というかボレアロペルタってアレか?

一世紀以上前にミイラ化したノドサウルスの恐竜の化石っていう

いや実際に見たし、特徴は一致してるがっ!

「ちよっとまて」

一応の納得はしたが、神には言いたいことがあった

色々質問したいことは山ほどあるが、今一番聞きいておきたいことがある

「人を蘇らすくらい凄い力あるなら、なんであの時俺や家族は殺された、助けてくれなかった」

そうだ・・・こんな凄い力があって神だって言うなら

あの時俺達家族を救ってくれと思った

神に向ける俺の言葉は怒りの感情も交じっていた

「勘違いするな人間、もちろん我もすべてを把握していた・・・だが神は」

「今回、貴様を転生させようとしたのもただの気まぐれ興味があったからにすぎん」

気まぐれ・・・?気まぐれだと?

そんな理由で俺たちは見放され生き返らせられたのか・・・

心の中でリリスに対する怒りと不信感が増大していった

「あんたの望みはなんだ?」

このリリスとかいう神の目的は何だ?

何故俺も生き返らせてこんなとこに呼んだ?

「ふむ、そうだな教えてやろう」

「遺伝子操作で生まれた恐竜を可哀そうだと、自分が夢で見た本物の会いたい・・・そう考えておるな」

全部当たっている

確かに、俺は恐竜に会いたいと思ったことがある

「恐竜が好きなら、その手で恐竜と仲良くなってみせるがよい、本物に合わせてやろう」

そう言うと、リリスはボレアロペルタと名乗る恐竜を指さした

「ダイゴ、僕は恐竜だよ・・・本物の恐竜だ」

これがその証拠だと言わんばかりに


「本物の恐竜が生きてる世界、行ってみたくはないか?」

そんなリリスの言葉に俺は自然と口が動いていた

「ああ、見てみたい・・・この目で」

家族を守れなかった悔しさもある、愛する家族がいない世界で行った所で生きる理由がなくなっていた

だが・・・

ボレアロペルタの名乗るノドサウルスは皆が想像した通りの図鑑そのままの姿だった

他の恐竜もそうなのだろうか?

だとしたら

俺は、見てみたい

小さいころあこがれた、本物の恐竜って奴に

スレファニー、小豆・・・ごめん

俺はまだ、そっちにはいけない

自分だけこんなこと言うのは酷い我儘だと思う、許されなくても謝るよ

だからせめて自分に後悔がないようにしたいんだ

目の前に光の渦が現れる

まぶしすぎて渦の中がどうなってるのか見えない

そして、吸い込まれていた

足で踏ん張っても無駄だった、体は宙に浮き強制的に渦に向かっていく

「さあ、ゆけ」

「待ってくれ!なんも無しなのか!?ほら異世界転移ならさ!定番のやつ!」

「言葉と文字はわかるようにしてある、後病気の耐性も一般人程度にはあるな」

「今ならなんとボレアロペルタ君もつけて、送料無料よ!」」

それならまぁいいか・・・っていいわけあるか!

日本の漫画で読んだけど、普通こういう展開ってなんか便利なスキルとかくれるもんだろ

なんなんだこの神は

「てきとーだな・・・まぁ別になんとかなるか」

俺はため息をつきながら

そう言われた俺は、光に包まれる

「よろしくねダイゴ、やっと君に会えたよ」

隣でボレアロペルタが笑顔で挨拶して光に消えていった

荒事になったとしても俺は喧嘩は強いし、負けたことはほとんどない

特殊な力なんてなくても恐竜に合えれば良いか・・・そう考えていた


意思が飛ぶような感覚の最後の瞬間

リリスは気になることを言った

「ついでに君の家族も異世界に送った」

「え?・・・おいちょっと、まて!!!」

家族を生き返らせたって・・・ステファニーも小豆も生き返ったのか?

そして、同じ異世界に?

リリスの言葉が本当はわかんないが

見つけなきゃ、大事な家族なんだ


「ちなみに」

誰もいない空間でリリスはにやりと微笑む

「レクシィ達もそっちにいるわ、返品は受けつけないから♪」

リリスは本来いないはずの、現代の恐竜新世界で生まれた

恐竜をも異世界に転移させていた

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