3話:僕の運命、一体どうなっちゃうんだぁ〜
続きます。
ご飯も食べて落ち着いたところで今後について、ちゃんと考えよう。ちなみに今は、月菜さんに空いている部屋を貸してもらっているので一人だ。
さて、今後についてだがまずはバイトでもしようと思う。17歳で高校生なんだから高校行けよって話なんだが……。僕が元いた高校もしくは東京の高校に通うのは現実的ではないだろう。そもそも僕って戸籍とかどうなってんの?
だが最悪元の世界に戻れなかった時のために、大学に行けるくらいの学力はつけておきたい。そこでバイトした金で塾か予備校に通おうと思う。
まぁ、予備校とかが年間いくらするのかも知らないからバイト代で賄えるのかは定かではないが。ともかく、バイトしてバイト先の女の子と仲良くしつつ学力もつけようという作戦である。
ちなみに住む場所はしばらく月菜さんにお世話になろうと思う。お世話になる代わりに、ちょっとえっちなイタズラをする予定である。
☆†☆†☆†☆†☆†☆
場面変わって優木月菜である。
もうさっきから心臓バックバクである。代わり映えしない日常に現れた天使。
そんな彼を、あれよあれよという間に家に招き入れることになり、気がつけば一緒に晩御飯を食べ、もはや結婚していると言っても良いほどのことをこの数時間でやっている。
それに向こうも自分のことを憎からず想っているのではないか?いや、実は自分に一目惚れしたのではないか?そう思っても仕方がないほどのイチャイチャぶりだった。
ネットの情報では、結婚しても一緒にご飯を食べる、仲良く雑談をするなどは夢のまた夢などと書いてあった。だがどうだ、自分はその夢をすべて叶えているではないか。
自分の家に男の子がいるということを考えるだけで、幸福感や優越感、その他いろんな感情がぐちゃぐちゃになり今自分がなにしているのかさえもよくわからない。
あっ、髪洗うの忘れた……。脱衣所に出てから気づき、またお風呂場へと戻る。
☆†☆†☆†☆†☆†☆
「あっ、佐藤くん」
「はい」
先にお風呂に入った月菜さんが、まだ乾ききっていない濡羽色の綺麗な髪をタオルで拭きながら話しかけてきた。最初に会った時はポンコツ美人なイメージだったが、今はちょっとえっちなお姉さんだ。色気ムンムンなので僕に大ダメージだ。ついついその傷一つないほっそりとした指先を、手首を、首元を、見てしまう。こ、こいつぁつえぇぞ。僕が弄ぶはずが、逆に弄ばれている。
だめだ、だめだぞ。ターゲット一人目でダウンしてたまるか。が、頑張ってやり返さないと!(使命感)
「なんだか、お風呂あがりの月菜さん見てるとドキドキします……」
「えっ??え?え!?」
「じゃあ、僕もお風呂入ってきますね〜〜」
仕返しに成功した僕は颯爽と脱衣所へと向かった。背後から聞こえる月菜さんの叫び声が心地良い。
一仕事やり遂げたという達成感で一杯のまま浴槽へと入ったところでふと気づいた。…これ美女の残り湯だ……。これは先に入った月菜さんが悪いよね…?
そう思い僕は浴槽のお湯を手のひらで掬うと口へ運んだ…………。
なにやってんだろ僕。
☆†☆†☆†☆†☆†☆
「な、な、さ、佐藤くん…??」
「ん?どうしたんですか?」
「いや、あの、その」
ものすごい虚無感を感じながらリビングへ行くと月菜さんがこちらをチラチラと見ながら話しかけてきた。
恐らく僕が上半身裸で出てきたからだろう。確信犯である。
「もしかして、僕のことえっちな目で見てますぅ?」
「えっ、いやっ、そんなことは」
「え?違うんですか?」
「あ、え、いや、ち、違わないけど…」
モゴモゴとなにか言ってるが、聞こえないフリをする。
「今日は一緒に寝ますか?」
「え?それってどういう」
「そのままの意味ですけど?」
「もしかしてこれってそういうお誘い?いや、でも佐藤くんなら無意識にこういうこと言ってる可能性も…。」
月菜さんは色々と考察しているようだが全部ハズレである。ただ僕がからかいたかっただけだ。
「なんてね。今は”まだ”その時じゃないですよね。おやすみなさーい」
ト○・ブラウン風のサブタイです。
HUAWEIのMateBook 14がかっこよくてもうMacBookじゃなくてこれで良いんじゃないかと思い始めてる今日このごろです。まぁ、かっこいいのもMacbook真似てるんだから当たり前だろって話なんですが。