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転生冒険者がゆく異世界冒険譚  作者: カニ玉380円
第二章・転生冒険者とゴブリンロード
52/81

『番外編・とある少女のお話』

唐突な番外編。

とある少女の郷愁。

そよ風に吹かれ、さわさわと音を立てて揺れる木々の葉と、温かな木漏れ日が差し込むのどかな森。

そんな森の中にあるお花畑、少女が楽しそうに話している。


「風が気持ちいいねぇ〜」


【そうだねぇ〜】


「お外で遊ぶのはやっぱり楽しいねぇ」


【お花も綺麗だし、お日様もぽかぽかしててきもちいいねぇ】


「きれいなお花……あっ、そうだ!ねぇ、お姉ちゃん。このお花で大きなリースを作ろうよ!」


【いいね〜!お家に持って帰って、パパとママにプレゼントしよう!】


「パパとママ、喜んでくれるかな?」


【きっと喜んでくれるよ!だって、パパもママもお花が大好きだもん!】


そして森に楽しげな笑い声が響く。

そんな楽しげな談笑をしながら、少女はリースを編み上げていく。

そうして、もうそろそろ出来上がるといった時だった。


「おーい!!」


【あ!パパの声だ!迎えに来てくれたんだね!】


「リースを作るのに夢中になっちゃってたね…」


【そうだね〜。早く帰らなきゃ…】


「……ねぇ、お姉ちゃん。」


【んん?どうしたの?】


「また、一緒にここで会おうね。約束だよ。」


【…うん。わかった。約束。】




「いたいた!もう、ダメだろう?勝手に森の中に入っちゃ……ん?そのリースは?」


「パパとママの為に作ったの!!一生懸命作ったんだよ!」


「…そうか………ぐすっ……本当に、本当に優しい子だなぁ…

この優しさをあの鬼ママにももっと見習ってほし……い、今のは聞かなかった事にしてくれるかい?」


「だーめ!今のパパの言ったことはママにちゃんと伝えます!」


「や、やめてくれぇ!!夕飯抜きはもう嫌だ〜!!」


「あはは!パパのお腹が空き過ぎて大変だねー」


楽しそうに笑い合う二人の声は森にこだましていた。


「さて、それじゃあ帰ろうか!リースのお礼に、肩車をしてあげようか?」


「うん!」


「ようし!!

じゃあ行くぞー!

落っこちたら大変だから、しっかりとパパの肩に捕まるんだ!」


「…ねぇパパ?

パパは私の事が好き?」


「ああ、もちろんだ。

パパも、ママも。

お前の事を、とってもとっても、世界で一番愛しているよ。










可愛い可愛い、私達のソフィア。」





〜:〜:〜:〜:〜:〜:〜:〜:〜:〜:〜:〜:〜:〜:〜:〜:〜:〜:





「………夢……随分と古い思い出ね…」


ベットに仰向けに寝転んでいるその少女は、すっかりと見慣れた宿の天井をぼんやりと眺めながら、そんな事をぼやく。


「…あの場所も、家も、家族も、もう全部なくなってしまったというのに…」


かつての己の故郷、今はなき憩いの地を思い出し、少女は喪失感に苛まれる。


そんなやるせない気持ちを誤魔化すためか、うっすらと開けていた目を閉じながら、少女、ソフィアは吐き捨てるように


「………お姉ちゃんなんて………大嫌いよ。」


そう、一言呟いた。


なんか意味深な感じになってしまいました。

モヤモヤっとなった方いたら申し訳ないです。

ちなみに割と本編に関係ある内容だったりします。

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