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転生冒険者がゆく異世界冒険譚  作者: カニ玉380円
第一章・転生冒険者と新しい出会い
12/81

『始めての交流3』

なんか今回、色々新しい単語出てきますが後々説明していきます。

(俺が何者かだって?

ふっ、決まってるだろう?


異世界転生者だよ!


……うん、絶対バカにしてるって思われて即燃やされ

る奴だな。

全く案を考えてなかった訳じゃないけど、その考えてた案全てがダメそうだ…)


素性を偽るのも、無理に隠すのも不信感を抱かせかねない。


(『もしも人に会ったらどうするかはその時に考えよう』なんて楽観的に考えてたのがよくなかったんだな。

何事も先送りするのは良くないって事だね、よくわかったよ。)


「ねぇ、ちゃんと聞いてるの?」


(はいはい!聞いてますよ!

今なんて答えようか考え中なんです!

だからそんなにイライラしながら急かさないで……)


ん?待てよ?




イライラしながら?




つまりそれは既に印象が悪くなりつつあるわけで…



(あれ?

もうこれ詰んでない?)


理想的な回答が思い浮かばない。

もう、何を言っても悪い方向に進む予感しかしない。


かといって、何も言わなければ相手の不信感が膨らんでいくだけだ。


(まずい。

早く、なんでもいいから何かしら言わないと…

既にこちらに不信感を抱いている相手を納得させるほどの何かを…)


意識を総動員して、何と言うべきなのか考える。


その時、ふと、ある事を思い出した。




俺は賭けに出る。



「あ、あの…」


「何?」


少し不機嫌そうな態度で少女が答える。これ以上機嫌を損ねてはまずい、と。


そう思いながらも続ける。


「えっと、実は、ですね?森の中で、黒く焼け死んだロックタートルの死骸を見つけて、その近くでこのポーションを見つけたんです。」


そう言ってポケットに入れていたポーションを取り出す。

別にパチろうとかやましい気持ちはなかった。


…嘘じゃないよ?


「それで?」


「このポーションの状態と焼け焦げたばかりの死骸を見て、ロックタートルを倒した方がこのポーションを落としたのだと思って、落とし主の方を探していました。」


「!」


ハッとした表情をした少女が自分のポーチの中を漁る。

一通り自身の持ち物を確認した少女は『ふぅ』とため息をついてから、再度こちらに向き直った。


「確かに、それは私の物みたいね…なるほど。

そういうことだったの…」


少女がこちらに歩み寄ってくる。

俺はすかさず手に持っていたポーションを渡す。


「どうぞ。」


「どうもありがとう……だから、あなたは私の事をつけていたのね。」


「!?」


彼女は、俺が亀の死骸を頼りに追っていた事に気づいていたのか。

それなら、不信感を抱かれるのも無理はない話だ。


「あら?『俺に気づいてたのかよ』って顔してるわね?

当然でしょう?

というより、あそこまで大胆に尾行をされてたら気が付かない方が難しいわ。」


(なるほど…)


むしろ見つけてもらうのが目的だったのでこちらとしては気がついてくれていたのはありがたい事なのだが、はなから見たら俺の行動は不審者のそれだったのだろう。


(それにしても…外見から察するに、まだ俺と同じか歳下にしか見えないんだけど…

話し方といい、どうにも大人びてるんだよな…)


見た目通り子供という訳ではないのか?


と、そんな事を考えていた俺の方を、少女(?)は少し不機嫌そうな目で見ていた。


「なんか失礼な事を考えてそうね…

まあ、別にいいのだけど。」


「あ、すみません。」


…なんというか、さっきから考えてることを見抜かれてる感がすごい。


考えが表情に出てしまっているのか?


「全く……山賊か何かだと思って様子見してたらよくわからない行動ばっかりするし、挙げ句の果てに凶暴化しているロックタートルに追い回されてる始末。

見てるこっちがハラハラしたわ…」


「なんか、申し訳ないです…」


『その行動、全部あんたに会うためにしてたんだけどな!』と言いたいところだが、事情を知らなければバカをやってるようにしか見えなかったのだろう。


(努力が空回りするってこんなにも悲しいことなんだな…)


「とにかく、あなたに敵意が無いことはよくわかったわ。

それどころか、危険を省みず、ポーションを届けに来てくれていたのね…

ありがとう。」


「それはよかったです。」


(ふう、助かった。これでロックタートルと同じ『黒焦げルート』に進む心配はなさそうだ。)


「あなたは善意で私を探し、わざわざ落としたポーションを届けてくれた。

なら、私はあなたの善意に応え、それ相応の()()()をしなきゃいけないわ。」


「いや!そんな大層なことはしてませんって!」


『実際、ついさっきまでポーションの事とか忘れてたし、なんなら持ち主見つからなかったらそのままパチろうとしてましたから』とは言えないが、大したことをしていないのは事実だ。


「そんなに謙遜しなくてもいいわ。

あなたがした事は、普通の人にはまず出来ないような素晴らしい事なのよ。

それに冒険者として、困っている人を助けるなんて当たり前の事なんだから気にしないで。

…そもそも、私がポーションを落としていなければこんな事にはなっていなかった筈だし。」


どうやら、あの時拾ったポーションはとてもいい活躍をしてくれたようだ。


最初の警戒していた時が嘘のように、こちらに話しかけてくる少女の姿を見て改めて実感する。


(ナイスだ!あの時の俺!)


「だから、私はあなたに……ずっとあなたって呼ぶのはちょっとあれよね?名前を聞いてもいいかしら?」


「佐々木明です。」


「ササキアキラ?…あまり聞かない名前ね。」


(まあ、日本語だからな!そりゃ珍しいよな。)


ササキアキラと、片言で連呼している目の前の少女はどこか嬉しそうだ。


「あぁ、私の自己紹介がまだだったわよね?」


そういうと少女はポーチからカードのような物を取り出す。


「私はソフィア。

ソフィア・アルファード。

こう見えてもA級冒険者なのよ。

よろしくね、アキラ。」

ソフィアちゃんは大体身長150センチあるか無いかくらいの大きさ。パッと見中学生から高校生くらいの見た目をしています。


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