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12 心変わり

 はっきりと言葉で俺を目覚めさせた奴隷。

 そんな奴隷は新しい洋服を着ていること以外、いつもどおりの食事をしている。


 この奴隷、実は喋れるのか?そう思うも、なんて声をかけたら良いのかもわからない。

 

「ご主人さま、今日のご予定は」


 なんとも言えない空気の中、先に切り出したのは奴隷の方だった。

 

「あ、ああ。今日は商会の方に顔を出す予定だ。昼飯を食ってから出れば間に合う。」

「それまで私は何をすれば良いでしょう」


 さも当然のように質問が続く。

 西方の国で育ったと聞かされてはいたが、なるほど若干発音が怪しい部分があるが気にならない程度だ。

 

「そうだな、庭先の掃除…、の前に物置部屋の整理を手伝ってくれ。」

「以前あの部屋は掃除したと思いますが」

「昨日お向かいさんから服をたくさんもらったろう。それもあって奴隷に部屋をあてがいたいと思ってな。物置部屋の明らかにいらないものは捨ててしまってそこを使ってくれ」

「部屋をいただけるのは嬉しいのですが、奴隷の私にそこまでしてよろしいのですか」

「構わないさ。元から使っていない部屋だったし、部屋や服もちゃんとしておかないとお向かいさんになんて言われるかわからないしな」

「ありがとうございます」


 さも当然のように会話をしてしまっているが違和感しか無い。

 俺にはなにか聞かなければならないことがあるはずなのに何から聞けば良いかも分からなってしまった。

 

「奴隷」

「はい、なんでしょう」


 混乱の中聞いた内容は

 

「奴隷、お前の名前は何だ」

「はい、私、カリンと申します」

「そうか、カリンか。俺の名前は言えるか?」

「ご主人さまのお名前はイワンですよね」

「わかってるならそれで構わない」


 偉そうにしたいのか落ち着き払っている様子を見せたいのか自分でもわからない態度を見せてしまっている。

 しかし、カリンか。やはり西方の国の人間のようだ。


 朝食後、物置部屋に二人で行き、いらないものを裏庭にまとめてしまうように指示を出した。

 商会の準備をすると言って仕事部屋に戻ったが、正直なところ何も手につかなかった。

 

 

 

 商会には顔を出すものの特に俺は発言や提言などは行わない。

 何を言っても頭の固いご老人たちの考えしか採用されないのだ。

 しかし情報が命とも言える俺の仕事柄を考えるとこういった場に参加して、顔見知りを作っておく必要がある。

 

 会場に到着して席に着く、身近な仕事仲間と適当に情報交換を行う。

 カリンは他の使用人や奴隷と同じように別室での待機となる。

 

 商会の話の内容としては、西の国が陥落したことでそこからどうやって儲けるかといった話が主題となっていた。

 俺としては地に足つけて最近多い夜盗の方をどうにかしてほしかったが、町が発展すれば衛兵の数も増やしてもらえるとのことで一蹴されてしまった。

 以前警備団に投資していたが、増額でもしようか。上手く機能すれば警備団に町からの金が流れ込んで俺も恩恵に預かれるはずだ。

 町の発展の方は商会さんたちに任せておこう。

 

 町中の馬車道を広げないと西方から安く買い叩いた物を運びきれなくなるだとか、居住区を広げる必要があるだとか、そんなことを言い合っていたが正直早く帰りたいところだった。

 

 

 

 夕食。今日は羊の肉料理だ。

 

「カリン、今日の商会で友達でもできたのか」


 帰り道に妙に楽しそうな表情をしていたことが気になって聞いてみた。

 

「はい、他の使用人の方と仲良くしていただけました」


 ほう、と感心する。喋ろうと思ったらやはり普通に会話もできるのか。

 

「それなら、なぜ今まで俺とも、あるいは奴隷商に捕まっていた時に一言も喋らなかったんだ?」


 ここにきてようやく聞きたいことを質問できた。

 それは、とカリンが言葉をつまらせる。言いにくいことなのだろうか。

 

「まあいい、教えてくれる時に聞かせてくれ」

「いえ、今話させてください」


 カリンに目を向けると申し訳無さそうな目をしていた。

 

お読みくださってありがとうございます!

このこの商会の話要る??????と自分でも書きながら思っています!

でも書き進めないと永遠に手が止まったままになってしまうのも事実!!っっっ!!

物書き初心者のどうしようもないストーリーと言葉遣いとなっておりますが、これからもよろしくおねがいします!後評価も!!

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