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僧侶の魔界冒険

魔界冒険といえど、

全員が全員、

同じということには、

いかなさそうです。

「捕まってしまいました」

僧侶は転送された場所で気を失っていたので、

人間を奴隷としている奴隷商人にまんまと捕まってしまっていた。


「どうしましょう?」

隷属の首輪をさせられたが、

アイテム袋と武器を取り上げられたのみで、

装身具にはさほど変わりは無い。


「おい、アンタ、

 人間かい?」

奴隷の一人が声を掛けてきた。

「ええ、あたしは」

「僧侶をしてるんだな!

 丁度いい、仲間を助けてくれ!」


っと苦しそうにしている奴隷が運び込まれて、

さっそく治癒魔法でこれを治療した。


「よかった! あんたのおかげで助かった!」

「あのう、みなさんはこれからどうするのですか?」


「分からんが、鉱山で働かされるんだろうな、

 ここから逃げだせたら、近くのアジトまで行けるんだが」


どうも訳知りらしい、奴隷のこの男、名を、

「フンバールという、あんたは名前は?」

「あ、いえ、僧侶でいいです」


僧侶は人から名前で呼ばれることに抵抗があったので、

また本当の名前を知られると支配の魔法の影響下に、

置かれることもあり得るので、気をつけていた。


「僧侶さんか、とにかくここを脱出する方法は無いか?」

「脱出法ですか? でしたら解呪の魔法などはどうでしょう?」

奴隷相手に隷属の首輪を、

つける程度のことで済ませていたので、

相手が魔法もちであることを忘れていたらしく。


「解呪できるのか!? この首輪を!」

「ええ、できますわ、あ、でも」


外で幾人かの奴隷が、作業をサボったことを言いがかりに、

奴隷商人が術を唱えると、隷属の首輪で締め付けられ、

地べたに這いつくばらされているのを目撃した。


「解呪は、今でない方がよさそうですね」

「・・・・・・連中の武器庫の在処も知ってる、

 夜に一斉に逃げ出そう!」


その日は特段、重労働をさせられることも無く、

奴隷商人が品定めのために僧侶を、

魔族の前に引きたてただけであった。

危うく買い手がつくかと思われたが、

奴隷商人が買値を高く釣り上げたので、

買い手は買うことを避けて、難を逃れた。

(よかった、ではこちらのターンですね)


そして夜、

(僧侶さん! 今がチャンスだ!

 みんな集まれ)

(はい、では解呪を行います!

 全浄化!)

僧侶は静かに詠唱すると、全ての奴隷につけられた、

隷属の首輪が一斉に外され、

武器庫になだれ込んだ!


「装備は出来たか!

 反撃だ! 奴隷商人を黙らせろ!」


「おーっ!!!!」


っと勢いに任せて、奴隷商人が雇っていた兵士を倒してしまい、

さらには奴隷商人もぼこぼこにしばきあげて、

更に前へ前へと道を進む。


道中、魔物の害もあったが、

これを僧侶の神聖魔法で、

「光よ!」

撃退すると、奴隷だった一団はアジトにもぐりこんだ。


「ここまで来たなら、俺たちはもう大丈夫だ!

 ありがとうな! 僧侶さん!」

「なんとかお役にたてて良かったです!」


僧侶も含めて奴隷の一団数百人が、

反大魔王のレジスタンスに加わり、

なんとか、その場を凌げた。


「これは大魔王とそれに仕える三魔王のことを記した、

 書物だ、もしよかったら読んでくれ」

「ありがとうございます!」


敵の情報も得た、僧侶は、


「武の魔王に、両の魔王、道の魔王、ですか」

三魔王のことに詳しくなり、

今後の戦いに備えて、

レジスタンスのアジトで、

フンバールとともに力を蓄えることにした。


(あの見張り台は使えそうですわね)

枯れ木に扮した見張り台の見晴らしはよく、

長年成長した魔界樹の古木だとのことで、

そこから眺めれば、

姫が起こすとされる爆発魔法の手がかりになるだろう。


「みな、無事だといいのですが」

なんだかんだ、

ちゃっかりしている、

僧侶さんでした。

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