近白達は森の奥へ
8「さてと、俺達もこの森を調べてアイツらにギャフンと言わせるか」
9「今まで見た中で1番ピリピリしてんな〜」
3「お願いだから飯沼を敵に回さないでくれ……胃が痛い」
8「まぁ流石に手合わせは避けたいよ、でも俺はタマと呼び続けるけどね」
10「そう言えばちゃんと組み立ててるかな……あの人達」
11「大丈夫でしょ、律と春菜が居るしすぐ終わるでしょ」
14「でもよ〜、安達が足引っ張って無いか不安だよな〜」
「「…………」」
7「まぁ、なんとかなるんじゃない?邪魔ばかりしてあの人達に縛られてないといいけど…」
3「生きてるかな……」
14「ついでに舌も抜かれてな!」
8「三崎さん!!今内戦してる俺に響くから辞めて!!」
14「あ、悪ぃ勝ッ」
11「にしても薄気味悪い……ここ転移した時そんな暗くなかったじゃん……」
7「……ねぇ、追い討ちをかけるように言っちゃ申し訳ないんだけど…森の奥に進むにつれて増えてるんだよ」
3「ふ、増えてるって?」
10「幽霊?」
7「結構あっさりだね、大正解」
8「ちょっと!?」
11「知りたくなかったよその変化!!」
7「でも人の霊だからもしかしたら近くに村か古の神殿とか祠とかあるかもしれないね……手足ッ」
8「た、探索には完璧だね……怖いけど」
11「あぁ、そうだね…怖いけど」
14「なら行こうぜッ!!」
9「行っけー!!見つけたもん勝ちだぁっ!!」
8「馬鹿ッ!勝手に走るな!」
11「慎重になれっ!」
葉刺柚琉は手を掲げ木の枝を伸ばす
14、9「「グエッ!!」」
11「周りをよく見ろ馬鹿たれ共!絶対どっかに罠が仕掛けられてるってのにそんなズカズカ走るなっ!!」
14「あ゛い゛…ズビバゼン……」
9「ウグェ……」
と2人はその場で倒れ込んだ。
3「うわぁ……」
11「鳴潔の霊が増えてるで少し疑問を持て…確かに村人とかあるかもしれないけど……罠で掛かって死んだ人だって含まれてるかもしれない、少しはこうかもしれないと言う考えを持て、何も無い、なんてこの世界には無いんだから」
14「お、仰る通りです……」
9「キュゥゥ……」
8「とにかく、気を取り直して慎重に行こうか」
・・・
11「遠いよ〜」
10「そう易々と着かないね」
7「……進むにつれて霊が増えてる、服装が異なってるから葉刺の言う通り、罠がそこら中に仕掛けられてると思う」
9「あのまま走ってたら……」
14「俺らも幽霊の仲間入り……」
11「…にしても私の能力は思い通りに木の枝を最長してくれるな……速度も申し分ない」
9「陸上部短距離担当の俺に追いつく成長スピードだった」
14「俺も足の速さには自信があったのに簡単に追いついてた」
8「かなり便利だね、盾になるし攻撃にもなる…イチから生やせるか気になるね」
11「あぁ、もう少し詳しく実験してみたいよ」
10「おーい君達〜暗晦が何か見つけたってー!」
15「こ、ここに……看板が」
柳暗晦が見つけた看板にはイタチンキケと書かれてあった。
「「…………」」
8「何この看板、この世界の字?なのかな……イタチンキケ……イタチの話を聞け?」
9「イタチ?この世界にイタチが居るのか?」
14「あぁ?これ逆から読めるくね?えっとぉ、きけんちたい…危険地帯!?」
9「おいおい危険地帯つて……」
8「周りをよく見てみるか…」
15「……あ、あの、地雷みたいのが地面に……」
8「なっ!?地雷か……」
7「……手足が無いと思ったらここの幽霊達皆この地雷を踏んで死んだのか」
11「うへぇ……そんな死因は嫌だ第2位だよ……」
9「1位は?」
11「皆がポチに殺されたこと」
10「それは皆思ってることだし、仇は飯沼さんが取ってくれたんだから」
9「そんな事よりもどうやってこの先進めばいいんだよ!!よく見ると大量の地雷があるから1つでもドカンってすれば周りの地雷も巻き込まれる……」
11「地雷の場所を知らないと何処まで囲えば分からないしな……」
8「ねぇ…そもそもこの世界に地雷ってあるの?魔道具とか魔力でできた物じゃなくて?」
10「分からない……でも見た目だけだと跳躍地雷型爆発物がちらほら、ほとんどは対人地雷かな」
11「分かるの?」
10「少しなら、一時期地雷の制作を頼まれたから」
3「……フフ」
7「誰が頼んだか聞かないでおくね」
14「あぁっ!まさhッ」
9「コラッそのネタを擦った他クラスの野郎は消されてんだぞ」
14「うわぁえげつねぇ……」
8「それはさておき、どうするこの現場」
7「一歩間違えたらこの人達みたいに死んじゃう……」
10「いや、跳躍地雷には殺傷能力が無いんだ、この地雷の目的は手足や内蔵の攻撃、だからこの地雷を踏んだあと息絶えるか盗賊にやられるのがオチでしょ」
8「どの道地獄では?!」
11「木で防げるかな……」
8「その隙に俺の能力で全ての地雷を壊す?」
10「なら俺の能力の方が守れるんじゃない?」
9「雷でも地雷撤去出来るでしょ!」
15「な、なら……家でウチらの身を守って、木でこの森を包む、ウチの能力で地雷の範囲と生き物の感知をする…は、如何ですか?」
3「流石暗晦、頭の回転がピカイチ!」
8「まさかこんな波乱万丈な展開誰が予想してたのよ」
15「葉刺さん、ウチの能力で感知した地雷を伝えたいのですが範囲が広いので視界を共有させて頂きます」
11「へぇ〜、闇ってこんな事も出来るんだね〜」
柳暗晦は葉刺柚琉の方に手を置く、黒と紫色をした闇魔法が彼女の目に触れ、2人の視界は同じモノになった。
3「…………」
8「あんまり、振り回してやるなよ?いくら優しいからって漬け込みすぎて別れを惜しむ事がないように」
3「別れなんて無いよ、アイツはずっと俺の元で過ごすんだから」
7「こっわ、私ですらそんな感じじゃないのに」
14「ホント、柳に助けられてるな俺ら」
続く