〜武装具適正者試合と天才達〜⑤ トーマvsハヤト
宰相ゴーリラがサナダに「村正」を渡すとトーマに傷の具合を確認してすぐに次の試合が始まる
自由騎士トーマvsハヤト・デイトナ
先程の壮絶な戦いの興奮冷めやらぬなかトーマとハヤトは向かい合う
兵士達のほとんどはトーマの戦いを見たことがない
「アゥフ」という神格化されたような存在がはたしてどのような戦いをするのか半信半疑で見守る
「おいおい、その傷で言い訳すんなよ?」
「ああ、ちょうどいいよ」
「へっ口の減らね〜ヤロ〜だ!さあ剣を抜けよ!」
「お前は近接格闘か?……じゃあオレも!」
「何?あんま舐めてんじゃねぇよ!オレはコレが武器なんだよ!」
「いいから来いよ!」
――レベル七十八か……サナダはどうだろう?オレを殺す事も目的の一つなら、いずれサナダとも戦うことになる……コイツでトリッパーの強さを測るために同じ土俵でやってみるか……アバターの特殊効果みたいなのあったら経験しといたほうがいいし――
ハヤトはボクシングスタイルのように構えた
「レベルの違いってもんを教えてやるよ!」
ハヤトは低くかがむと爆風とともにトーマに殴りかかる!
「ワンパンだ!低レベ雑魚が〜!」
地面に叩きつけるように右フックを振り抜く!
パンチの爆風で地面が抉れるがトーマはそこにはいない!ハヤトの後ろにいる!
「――!テメ〜このまぐれヤロ〜!」
ハヤトは振り向きざまに右回し蹴りを放つ!
爆風で加速する蹴りがトーマを襲う!
――よく見ると手足が不自然に加速している……ジェット機能?……受けてみるか!――
トーマはあえて回し蹴りをガードする!
「――どわっ!」
ガードした瞬間、爆裂した!
トーマは咄嗟に後ろに飛び爆発を軽減するが左腕は少し焼けただれている
「トーマくん!」エリィが叫ぶ
――えぇぇ!着弾すると爆発すんの?……なるほど加速と爆発の両方をかねている武器……武器?……アバター?……う〜ん……サナダにはなかったからやっぱり両手足の武器か!――
「「「オォォ!」」」
爆風や爆発による派手な戦いに兵士達も盛り上がる!
「ククッ丸こげにしてやるよ!」
追い討ちをかけるように両足のジェットで爆風を起こしながらトーマへ詰める!
「全開だ!死ね〜!」
ハヤトは右腕のパワーを最大に上げ振り抜く!
「――ガハッ!…………な……に……」
着弾するより先にトーマの右ブローがハヤトの脇腹に突き刺さる!
――神妙のブラッドスペルを最大にするとレベル七十八よりもレベルが高いってことか……エリィも心配してるし、そろそろ本気でやるか!――
ハヤトは悶絶して膝をつく
「クソが……」