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〜再び〜

 騎士授与式にはエリィとトーマだけが出席する

コーラルとビビにはなるべく二人で一緒にいてもらいトリッパーを警戒してもらう


 トーマ達は王城に入り謁見の間へと向かう、城内は至る所に兵士が立っており警備態勢も万全である


「トーマくん、頑張って下さいね」

「うん!ちゃんと見ててね!エリィにカッコいいところ見せたいから……って恥ずかしい……」

「トーマくんはカッコいいですよ!わたしが保証します」

「――!」

 ――わたしが保証します……トーマくん!わたし……心配です、何がだいエリィ、トーマくんがカッコよくなり過ぎて女の子達が放っておかないんじゃないかって……、オレは冴えない男だよ……、いいえ!トーマくんはカッコいいです……だって騎士様なんですから、エリィの保証付きって事?、はい!保証します、じゃあオレの保証書受け取ってくれる?、え?それってどういう……、結婚しようってことだよ!一生分の保証付きで!、……トーマくん……エリィ……――

 


 謁見(えっけん)の間ではすでに何人か集まっている

時間まではまだあるが式の準備で忙しなくしている


 ただならぬ圧を感じる


「――!なんでここに……?」


「「第二イベント」ってとこだ、おっとチクるなよ!今ここに「三人のトリッパー」がいる、チクったりしたらエレノア・アッシュハートを殺す!」


「――!」

 

 謁見の間に現れたのはトリッパーの男、少し離れてもう一人の女もいる


 エリィは参列者側にいて手の届く範囲にはいない

 エリィはこちらに気付いたがトーマが動かないでと手で合図する


 それに習いエリィは不安そうにその場にとどまる

 

「目的はなんだ!」

「――?遊んでんだよ……ゲームだ、俺はな!」

「オレを殺すんだろう?戦ってやるから場所を決めろ!三人まとめて相手してやる!」

 トーマは少し語気(ごき)を強めて(あお)


「ぷっ、お前が?……アゥフだっけ?よくわからんけど……レベル二十五のゴミステで?」


「ゴミステでオレが勝ったらお前のプレイヤースキルはそれ以下だな、地球人さん!安全なアバターでせいぜいイキがってね」


「――!テメ〜……こっちには人質がいるんだぜ」

「ふぅ〜人質いないとオレには勝てないか〜小物だな……ガッカリ、っていうか殺したらイベントがなくなっちゃうんじゃない?地球人さん」 


「――!」

 

 男は周りにバレないように近距離でトーマの腹部に渾身(こんしん)のパンチを突き上げる!


「それもう昨日見たよ!」


 (こぶし)を片手で受け止めるトーマ!


「テメ〜なんだそのパワー?低レベのくせに……」

 男はトーマの顔スレスレまで近付いて(にら)


「あの〜そっちの気ないんで離れてくれる?」

「テメ〜……」

「やめなさい!アンタこんな人生負け組に言い負かされてんじゃないわよ!」


「……わりぃ」

男は女に頭が上がらないようだ


「これだから引きこもりのゲーマーは駄目ね!」

「なんだと!……ちぃ」

 男は女に向こうに行けと指示され大人しく下がった


「おかしいわね……こんなにステータス低いのに、なんでアイツのパンチ止めれるのよ!」

 女はトーマに怪訝(けげん)に問いかける


「……さあ、アンタ達が弱いんじゃない?」

「言うわね……でもまあ、あなたを殺すのはもう一人のトリッパーだから!」

「……あの男か……たしかに一人だけ別格だな、魔力は無いのに研ぎ澄ましたようなオーラを感じる……」


 銀髪の髪を高い位置で一束に結び、(はかま)のような服を少しラビス風にアレンジされた服装、腰には日本刀を二本下げている

 ただそこに立っているだけだが、全体を見ているような雰囲気がある

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