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〜新しい出会い〜

 「もし襲われても極力(きょくりょく)戦わないほうがいいけど……ビビ!アイツらアレが「本体(ほんたい)」じゃないし、全力でやっても死なないと思うから気にしなくていいよ」


「ふん、はなから消し(ずみ)にする予定だ!」

「ウチも頑張るっちゃ」

「コーラルは無理するな」

「なんて〜!」

コーラルがトーマに飛びかかるが無視して話を進める

 

「じゃあエリィの警護もかねてみんなで行こうか」

「よろしくお願いします」

エリィは丁寧に頭を下げる


 四人はしっかりと話をすり合わせて街に出た


 街の様子はやはりオーシャンの街に比べると上品な雰囲気で城に近付くほど豪華な建物になり、豪奢(ごうしゃ)な服を身に付けている者が多い

 少し視線を感じるのはやはり獣人族であるコーラルがいるからだろう

 だが心に余裕があるのか、ただ気にもしないのか、城に到着する頃にはまったく視線を感じなかった四人だった


「じゃあエリィよろしくね」

「はい、では後ほど」


 エリィが戻るまではどこかで時間を潰そうと三人は「冒険者ギルド」でランクの更新に向かった

 オーシャンの街のギルドほど大きくはないが王都にもギルドは存在する

 建物の大きさは半分ほどで治安はこちらの方がはるかに良い

 ギルド内は豪華な造りだが外壁は街の雰囲気に合わせて白と水色で統一されていた


「トーマ、ランクはA以上か?」

「いや、まだEだよ」

「何?ビビの従者(じゅうしゃ)ならA以上になっておけ!」

「誰が従者(じゅうしゃ)だよ……血あげないぞ」


「ほぅ、今のビビにその態度か?」

 ビビの魔力が(ほとばし)る!


「ごめん!ビビさんめっちゃ可愛いっす!」

「うむ、よろしい」


「トーマっち!ウチも可愛い?」

「……はい……かわいいかわいい……」

「むっき〜!めっちゃテキトーっちゃ!」

「やめろ!髪のセットがくずれる!離れろ!」

「よし、ビビももう(ひと)噛みしておくか」

「お前らいつもくっ付きすぎだ!……ハッ」


 ギルド内に入って三人でわちゃわちゃしていると見たことある人物がこちらを見ている

 彼は爽やかな笑顔でこちらに向かって来た


「や〜トーマくん!君は相変わらずだね〜今日はまたとても可愛らしい少女を連れて……君って……けっこう幅広いね〜」

声をかけてきたのはビオルクだ


「いや違うんですよビオルクさん……こう見えてビビはもう六十は……」

「痛っ〜!……いやこの子は十八なんです」

 ビビはすかさずトーマの横腹をつねる

 

「お前はバカか?本当のこと言ってどうするんだ!」

ビビはビオルクに聞こえないように耳元で(ささやか)


「……ごめんなさい」

 

「それにしてもトーマくん……君は面食(めんく)いだね〜僕も負けてられないな〜」

「いえいえ、ビオルクさんに比べたらオレなんて雑草ですよ!ちなみにビオルクさんはマリーゴールド!」


「君の気持ちは嬉しいが僕にはそっちの気はないんでね、しかし幅広いね〜」

 

 ――いや、オレにもないわ!――


「トーマくん、君は明日の騎士授与式に出るよね!今日一人紹介しとくよ!今一緒にいるから……えっと」

 

「イルミナ〜」


「……呼びましたか?」

 トーマ達のところまで歩いてくるのは、青髪がグラデーションに毛先にいくにつれて濃く入るショートボブスタイル、あどけないが端正な顔立ちで黒の漢服(かんぷく)を着ている人物


「彼が、トーマくんだよ!」


「……イルミナ・オーシャンです……姉がお世話になってます……」

 

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